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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 朝鮮半島と日韓分裂 (企業財務 M&A/村藤功)

朝鮮半島と日韓分裂

村藤功 企業財務 M&A

19/12/05

今日は朝鮮半島と日韓分裂の話をします。北朝鮮が低高度で変速弾道のミサイルを開発し打ち落としにくくなったという話をしました。11月末に撃ったミサイルは発射間隔が30秒くらいしか無く、短い時間にたくさん撃つことが可能になり打ち落としにくくなりました。北朝鮮に対しては、アメリカと日本と韓国でスクラムを組んでこれに立ち向かうと言っていたはずなのですが、ここのところ韓国と日本はとても仲が悪いです。

以前は慰安婦問題だけが特に目立っていたようなものでしたが、徴用工問題をきっかけとして日本が貿易規制を導入したり、韓国もそれに対して貿易規制を導入したり、GSOMIAは破棄だと言ったり、お互いに顔も見たくないような状況になってしまいました。韓国では日本製品(アサヒビール、サッポロビール、ユニクロなど)の不買運動もおきています。韓国から日本に来る飛行機も40%ぐらい乗客が減り、観光客も8月は去年に比べて48%ダウンだったのが、9月には58%ダウン、10月には66%ダウンと日本に来る韓国の観光客も凄く減っています。福岡はやはり韓国に近いので、高速船も釜山と福岡でそれぞれ運航していましたが、観光客があまり来なくなってしまい、今後どうするのか、という話になっています。

GSOMIAについて韓国は、自国と日本だけの問題だと思っていたようですが、アメリカがことのほか怒ってしまい、アメリカからのプレッシャーを受けて失効直前になってGSOMIAの失効回避をするということが起こりました。

その後、貿易規制や徴用工問題についても、交渉は少しずつ始まっています。

徴用工に関しては、韓国が日韓企業と個人の寄付金による代位弁済案を法律として通そうとしています。韓国の裁判所は徴用工を連れて行った日本企業側に賠償を求めるという判決を下していますが、それは日本側から言うと、日韓請求権協定で「日本が韓国政府にお金を払い、韓国政府が徴用工にお金を払う」ということで合意したので、約束通りやってくれということなのです。ただ今回の韓国の提案は、徴用工を連れて行った日本企業が支払うのではなく、寄付するという企業や個人の篤志家が日韓で出てくれば、徴用工を連れて行った日本企業に代わってお金を出しても良いのではないか、というものです。戦争が終わり、時間がずいぶん経ち世代が変わっているので、徴用工を連れて行った企業に責任を取らせようとしても当事者はもういません。韓国の徴用工の皆さんは謝罪を求めていますが、これも世代が変わっているので難しいと思います。ただ、今はこのように観光客や日本製品の不買運動まで起こっており、韓国は隣国ですからどこかで元の状態に戻さないといけないと思います。

貿易規制で韓国が困った理由の1つに両班の名残の影響があります。朝鮮時代に両班という支配階層が韓国にいました。日本では技を研究し素晴らしいものを作れる中小企業の人達は「匠」としてとても評価され尊敬されますが、韓国の両班にとっては、何か自分のためにしてくれる人達は、自分の使用人ということで尊敬する文化がありません。そういう意味で、韓国では部品や原材料を作る中小企業が育たず、韓国の半導体産業や、現代自動車のような自動車産業の部品や原材料などの多くは日本から輸入していました。従って韓国の半導体産業が潤うと、日本から韓国への輸出は増えていました。半導体の原材料が来ないなら、原材料を自国で作れば良いのでは?と思うかもしれませんが、そもそも韓国には原材料や部品を作る中小企業があまりないののです。

今、文在寅大統領の支持率は40%くらいまで戻ってきています。曹国が法務大臣に就任したり辞任したりする中で、一時30%台に落ち込んでいました。文在寅大統領は朴槿恵の後を継いだ頃は80%の支持率を2年維持していたので、それが30%台まで落ち込んだのはかなりのものです。韓国の大統領は1度しかできませんから、任期の終盤が迫ると、だんだんみんな言うことを聞かなくなってきます。今回は取り敢えず曹国が辞任したので、支持率も少し戻って40%ほどになりましたが、日本との関係もそろそろ戻していかないといけません。

北朝鮮は韓国とアメリカが組んで軍事作戦をした事で凄く怒っており、朝鮮半島の統合は簡単には起こりそうにありません。日本との仲も悪く、文在寅大統領の支持率が上がる要因が無いということで、少し日本との関係を修復に向けてきているという状況です。

今日のまとめ:
北朝鮮が低高度変速弾道ミサイルだけではなく、発射間隔が短いミサイルを開発し始めました。一方それに対して一緒に対抗しなければならない日本と韓国の関係が徴用工や貿易規制で悪化しました。文在寅大統領の支持率も曹国を法務大臣にしたり、辞任したりする過程で落ち込みました。ただGSOMIAは、アメリカが圧力をかけたため、一旦破棄されたものが失効直前で失効が回避され、貿易規制や徴用工の話し合いが始まったところです。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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