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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 中国市場・ネットワークの拡大 (企業財務 M&A/村藤功)

中国市場・ネットワークの拡大

村藤功 企業財務 M&A

19/10/29

今日は、中国市場と中国ネットワークの拡大という話をしたいと思います。ご存知のように香港が大変な事になっていますよね。容疑者を本土に引き渡すという条例改正案が出たのをきっかけにデモが起こって、どんどん過激化して止まらなくなっています。政府は覆面を禁止するとか間接選挙を民主化して直接選挙にしろとか、一体どのようにこのデモが終わるのか見当がつきません。

ところで、南太平洋で何が起こっているか知っています? 南太平洋の中に、ソロモン諸島があります。ソロモン諸島が台湾と断交して、中国と国交を結びました。そして、ソロモン諸島の中にあるツラギ島を長期で中国に貸すことになったのです。貸すと一体何が起こるのかと言うと、貸した島の上に多分中国軍の基地が出来るでしょう。ご存知の通り、米中貿易戦争で中国は大変な事になっているので、アメリカ以外の全てを味方にしたいと今考えています。トランプがああいう人なので、EUも昔はアメリカにくっついていたのがトランプから離れてきており、ロシアと北朝鮮は昔からのお友達です。それからインド・アフリカも味方に付けようとしています。また、日本ともちょっとは親しくしましょうよと言って、アメリカ対アメリカ以外という形で勝負しようと中国はしています。

中国には一帯一路戦略があります。陸の道や海の道でアジアからヨーロッパに行く沿線には、65カ国44億人がいます。世界で今75億人位しかいないので、44億人は半分以上にあたります。覚書を結んだ相手は130カ国50億人で、2000を超えるプロジェクトが一帯一路プロジェクトとして今出来つつあります。アメリカは自分だけが市場だと思ったら大間違いで、中国には中国の市場があって更に一帯一路で拡大しつつあるのです。陸の道とか海の道で拡大しつつあるだけでなくて、宇宙衛星だとか海底ケーブルだとか、5Gスマホといったネットワークやハイテク機器を使いながら中国市場が拡大しつつあるという状況になっているわけです。だから、アメリカは簡単に勝てると思っているかもしれないけど、既に簡単に勝てる相手ではありません。

今後米中貿易戦争は一体どうなるのでしょうか? トランプは一時絶対俺の勝ちみたいな事を言っていたわけですけど、中々勝ちが見えてこないわけです。そもそも、「合意なんかできるの?」という2国が戦っているので、簡単には決着がつかない状況になっています。一方で、中国の経済成長は段々落ちてきています。2018年には実質GDP成長率目標が6.5%前後と言っていて6.6%を達成したのだけど、今年は6%から6.2%目標に下げざるをえませんでした。第1、第2クオーターは何とかしたものの、第3クオーターの実績が6.0%という1番下の方に下落し、このままだと10年でGDPを2倍にすると言っていた長期目標が達成できなくなるかもしれないという状況になりつつあります。来年もし米中の貿易戦争が悪化すると、2%位実質GDPの成長率が落ちるかもしれません。6%が4%になるとは大変な事ですよ。中国経済だけではなくて、世界経済にも大きな影響を与えるという戦いになってきているのです。

中国は、昔は一人当たりGDPが日本の10分の1程度の発展途上国でしたが、成長を続けて今では日本の半分くらいになってきました。更に今伸びつつあるわけですけども、建国の1949年から100年後の2049年までに、世界一の製造強国になるという目標を立てています。今のところ、半導体の国産比率はまだ10%~20%くらいです。しかし、来年までに40%にしようとか、2025年までに70%にしようと目標を作っていて、5Gスマホはもうアメリカよりも進んでいる状況です。また、測位衛星の数も去年の段階では35機で、アメリカは31機しかないのでもう宇宙の衛星の数もアメリカを上回ってきているという状況になりました。

ところで、豚肉で何が起こっているか知っています? 日本でも豚コレラが起こっているのですけど、中国で起こっているのはアフリカ豚コレラ。両方とも豚コレラだけど、これは別の病気です。中国は世界の豚肉の半分を食べているのですよ。だから、豚肉が豚コレラに感染して2、3割の豚が死んだので、物価が3%くらい上がり始めて大変です。豚に釣られて牛肉だとかそれから羊の肉の値段も上がってきたため、これはちょっと庶民にとっては冗談じゃない状況です。自動車では今年度から、ニューエナジービークル(NEV)を10%くらいは作れと言って、来年は10%を12%にしようという目標を立ていました。しかし、中々難しいのでNEVを電気自動車だけでなくてハイブリッドでも良いことにしたばかりです。新車販売台数もちょっと減少しつつあります。米中の貿易戦争で株価が下がっているのでちょっとヤバイと思い、みんな不動産に投資しているという事もあって、自動車販売も滞ってきたという状況です。

今日のまとめです。中国の製造現場では、AIやロボットを使ってハイテク化が進行しています。アメリカは簡単に勝つつもりだけど、国内市場は一帯一路による開発で周辺国との貿易が拡大し、宇宙の測位衛星、5Gや海底ケーブルといったデジタルネットワーク自体の拡大しもしつつあるという状況です。そういう意味では、日本とかアメリカ企業の企業も、お客さんが拡大しているという事で成長する中国市場を追いかけざるをえないという状況になっています。

分野: その他 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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