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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > ビジネスパーソンの悩み相談⑳移動 (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

ビジネスパーソンの悩み相談⑳移動

田久保 善彦 リーダーシップ領域

19/10/04

今日は、サラリーマンの宿命である部署の異動や転勤といったこれまでと全く異なる環境や仕事内容になかなか馴染めない場合、どうやって適応していったらいいのかというお悩みについて考えていきます。

異動や転勤というのは勤めている方であれば、不可避な要素でもありますが、こういうお悩みを持たれている方は意外と多いと思います。直接的なお答えにならないかもしれませんが、個人的には「どう捉えるか」が非常に大事ではないかと思います。

例えば、大学を卒業して23歳で働き始めて5年目に初めて異動になったとします。そしてこれまでやってきたことと全く異なる部署に異動になったと仮定しましょう。この人はあと何年働くかを考えた時に、人生100年時代と言われる今、80歳くらいまで働くかもしれません。そう考えると、今までの5年のキャリアで「僕の専門性が」と言ったところで、この後50年働くことを考えると、その5年にこだわっていて本当にむこう50年間いいのでしょうか。もちろん、これまでの5年間のキャリアが大事なことは否定しません。この5年で学んだことにプライドを持つことは大変重要なことだと思います。しかし、その5年にこだわるのではなく、次の5年はまた別の能力を鍛える時間だと考えると、仮に今までやってきたことが役に立たないようなところでもポジティブに捉えることができると思います。そうした今後の想定がないままに、今までの経験が役に立つか立たないかにこだわってばかりいても、あまり埒が明かないのではないかと思います。

仮に異動に不満があったとしても、別に辞めるわけではないとすると、不満を感じたまま新しく配属された部署に行くわけですが、「やりたくない」というメンタルブロックが入ったまま新しい部署に行くと、周りの人は全く意地悪していないのに「意地悪されているような気分になる」とか、「気持ちが乗らない」みたいなことになりがちです。しかし、みなさんここで思い出してほしいのです。新入社員で入ったときにそんな選り好みをしていましたか。当時は右も左もわからず、とにかく頑張って仕事しようって思っていたと思います。若い頃の異動というのは、「次の新たな自分の可能性を開くための場所」くらいの感覚で捉えることを自分の中で言い聞かせるこが非常に大事ではないかという気がします。

一方で、10年、20年のキャリアを積んできて、その上でいきなり全く違うところにポーンと異動になった時というのは、実は真剣に考えるべき人生の転機なのかもしれません。会社は何故そこまで培ったキャリアをこの人に捨てさせたいと思うのか。少しシリアスな話になってしまいますけれども、会社からしてみれば、そのパフォーマンスにあまり納得がいっていない可能性があります。だとするならば、もう本当に入社15年とか20年目で予期しない異動になった場合には、この先の時間をどういうふうに使うのか、もう少し根本的な問いかけを自分にしてみてはどうでしょうか。当然転職を考えてもいいかもしれないですし、独立という話もあるでしょう。

一言で「異動」と言っても、入社5年目~7年目くらいまでの異動と、20年目の異動では意味も異なり、受け取りも異なってくると思います。今、自分がどういう状況に置かれつつあるのかについては、冷静に考える必要があるのではないでしょうか。

ただし、若いうちでも、仮に「本当にこれは自分の天職だ」と思えるような状況になっているのだとするならば、勿論転職を考えることもあると思います。ただ、今度は自分が天職だと思っているようなお仕事を継続させてくれる仕事場があるのかどうなのかが問題です。そうすると何が大事かというと、「雇われる力」です。つまり、「独立して起業します」と言えるのであればいいわけです。しかし、引き続きどこかの会社に勤務して雇われるのであれば、自分にはいつまでも雇われる力があるのかを常にチェックしておかなくてはなりません。

例えば、今の会社での待遇やポジションが良かったとしても、それはたまたま今の上司に力があって引き上げてくれただけかもしれません。そうすると本当の意味での「雇われ続ける力」が自分の中に育っているのか。自分はそういう能力開発が出来ているのかということは常に考えておかないと、勢いあまって会社を辞めてしまって、にっちもさっちもいかなくなるということは世の中にはありふれています。いつなんどきどういう状況になったとしても、自分が雇われ続けるためのスキル開発は怠らないようにしておいていただきたいというのが教育現場にいる私からの願いです。

「雇われる力」というのは、その人にこの仕事をしてほしいと思わせる力や、もし本当に心から納得のいかない異動があった時に「では、辞めさせて頂きます。次があるので」と言える力です。以前にもお話したかもしれませんが、そのために何が重要かというと、「ポータビリティ・スキル」です。つまり、その会社でしか活かせないようなスキルはその会社から出ると役に立ちません。そのため、A社からB社に行っても、A社からC社に行っても使える能力があるかどうかによって転職のしやすさや仕事の選びやすさに繋がってきます。

では、今日のまとめです。
一口に異動と言っても、それまでに積み上げた年月やスキルによって捉え方が異なりますが、若い方は特に「次の場所も新しい自分の能力を開発する場所だ」と捉えられるようなマインドを持って欲しいと思います。15年目、20年目にそう感じてしまった方は、もしかしたらそれはもっと深く自分の人生を考えて転職や起業も考えざるをえないのかもしれません。いずれにしても、何かあったときに、自分自身が次の場所でも雇い続けてもらえるための能力開発だけは忘れないようにして頂きたいと思います。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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