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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 賢く行動し、学習しているか? (クリティカル・シンキング/高原康次)

賢く行動し、学習しているか?

高原康次 クリティカル・シンキング

19/06/18

「社会起業家入門のポイント」についてお話ししています、1つ目が「あなたが心の底から取り組みたいテーマかどうか」。そして2つ目は「周りといい関係を築くことが出来るか」。前回は「ビジネスモデルをどうやって作っていくか」というお話でした。今日が最終回です。4点目のポイントは「賢く行動し学習する」です。

ただ考えているだけでは始まりません。行動が大切です。経団連の元会長で国鉄民営化や電電公社の民営化など日本の構造改革に取り組んだ土光 敏夫さんの言葉で「行動となって表れないような思考は無用であり時には有害でさえある」とあります。

行動し始めるのは怖いものです。「現状維持バイアス」と呼ばれるものの見方があります。これは人間誰しもあるもので、人間には今まで通りの行動をとる習性があります。そして、普段の仕事の癖がそのまま出てしまうこともあります。まず大切なことは、お客様をしっかりと理解して、そのお客様に合ったサービスや商品を開発することです。例えば、企画の人は詳細な完璧なパワーポイントでビジネスプランを作ろうとする傾向がありますし、財務の人はフィナンシャルモデルをエクセルで最初から精緻に作ろうとします。しかし、残念ながらほとんど意味はありません。

また、会社の仲間や家族の目が気になることもありますが、仲間や家族の反応を意識し過ぎると、どうしても今まで通りの考え方や行動になりがちですので注意してください。「行動出来ない」、そんな時は「心の底から取り組みたいテーマなのか」ということを改めて問い直してみて下さい。そして、その心の声は間違っていない、前に進みたい、アクセルを踏みたいという気持ちを確認した上で、「現状維持バイアス」でブレーキをかけていないかを自分自身に問いかけ、確かめてみてください。
心を鍛えることも大切です。マインドフルネス、座禅、内観など心のトレーニングはビジネスパーソンにとっても、重要なテーマになっていますので起業する以外にも日々の仕事にも役に立つと思います。アクセルを踏むと力が入ると同時に、ブレーキの方もグッと踏んでいる人が結構いらっしゃいます。そういう時はそっとブレーキを外してあげる必要があります。「失敗しても大丈夫だ」とこれまでと違う行動をすることを自分自身に対して許してあげることでブレーキは緩んで進み始めます。そういうことを少し意識して「何かしっくりこないな」、「どうしても外れないな」というようあれば、私がやったように心のトレーニングをするといいと思います。

行動し始めた時に注意して欲しいのは、いきなりアクセル全開にしないということです。ビジネスを新しく始める時は道が分からないことが多いです。皆さんも車を運転する時に霧がかかっていて初めて走る道はゆっくり走りますよね。それと同じです。自分の考えが正しいかどうか検証されていない中で全財産をかけていきなり全部やると大体失敗します。潰れるベンチャーは検証されていないビジネスモデルであるにもかかわらず、人を雇ったりオフィスを借りたり固定費を増やして、最後資金繰りに困ってしまうわけです。最初は固定費を出来る限り下げておくことが大切です。オフィスは近所の喫茶店、プリンターはコンビニ、税理士の代わりにクラウド会計システムなどで結構やれるものです。ベンチャーを応援する場所は増えてきました。そういう所をしっかりと使って頂くといいと思います。
まずはゆっくりと自分のやれる範囲でテストすることです。最初はテストなのでいきなり会社を辞める必要は全くありません。副業で始めることをお勧めします。目途が立った時点「これならいけるだろうな」と思った時に勝負をかけます。場合によっては会社を辞めるという選択肢もありますが、その際にもしばらく食べ続けられるだけの収入があるといいと思います。なかなか利益が出るまで時間がかかるのが社会起業のため、塾の講師をする、ITの業務委託を受けるなど今まで自分が培ってきた技を活かして収入を得られるようにしておきましょう。テストをしたらしっかりそこから学ぶことです。

『Running Lean』の著者でアッシュ・マウリャという起業家が、「スタートアップにとって最も貴重な資源は時間である。リソースが無くなる前に最も多く学習した者が勝つ。学習が重要だ」と言っています。「学習する」とは、「分かる」ではなくて「出来る」ようにすることです。例えば漢字の林檎や葡萄を読む事は皆さん出来ると思いますが、じゃあ書いて下さいというと書けない方が多いです。繰り返しの地道な努力が重要でそこから逃げていてはいつまで経っても同じ間違いを繰り返ししてしまいます。トレーニングで繰り返しやっていき、行動してテストした結果から上手くいった部分はしっかりと仲間と喜んでモチベーション上げていくというのは重要なスキルです。なにかやれば、上手くいかないことだらけだと思います。その中で反省しながら、一体どうすれば上手くいくのかを考えて実行していくこと、そしてそれをいかに高速でやるかというこのスピードが重要です。有名なベンチャー投資家も売れるかどうか良く分からない段階では学習スピードの早さが投資するかどうかの重要なポイントだと言っています。
学習スピードを上げるにはどうすればいいか。グロービス経営大学院の卒業生で起業した人が言っていたのは、起業した後にグロービスで最も役に立ったクラスは何かというと「ベンチャー系のクラス」と「クリティカルシンキング」だと言います。クリティカルシンキングというのは、論理的に考える力を上げるクラスでもありますが、同時に「分かる」から「出来る」ということがテーマでもあります。つまり、学習スピードをいかに上げるかを体得するクラスでもあるわけです。

では、今日のまとめです。
賢く行動をすることが大切です。現状維持バイアスに注意し、心のブレーキを外しましょう、固定費をかけずにテストしていく、副業を意識する、テストしたら学習することが大切です。

分野: グロービス経営大学院 |スピーカー: 高原康次

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