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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 新たなアートビジネス① (マーケティング/岩下仁)

新たなアートビジネス①

岩下仁 マーケティング

19/06/06

今日は、新たなアートビジネスの話をしたいと思います。皆さんは自宅に絵を飾ったりしますか? アートというと、一見、敷居が高そうなイメージがあると思います。しかし、実は今、アートを買う人がじわりじわりと増えているそうです。最近は以前に比べてアート作品もお手頃価格のものがあったり、分かりやすい価格設定であったり、アートを気分で選べたりと、アート作品を気軽に買える場所が広がっています。

私事ですが、先日友人の家に行った時、リビングに有名な日本画家の絵が額縁に入って飾られていました。なんだか高そうだなと思ってどのようにして手に入れたかを聞いてみたところ、「毎日オークション」というオークションに出向き、数万円で入手したという話でした。やはりオークションと言いますとサザビーズやクリスティーズといった企業が有名ですが、「毎日オークション」では数万円の商品からオークションが行われているそうです。このような一般大衆向けのオークションサービスが出現したことで、低額のアート作品が活発に流通するようになったと言えます。

やはり、非常に身近になってきていると思います。さらにアートを手に入れる場所に着目してみますと、これまでのようなオークションや画廊といったところばかりではないようです。例えば芸術家自身がツイッターで作品を投稿しまして、それを消費者がタイムラインで見つけてアートを購入するといったこともあるそうです。一昔前では信じられない購入ルートですよね。

アート作品というよりも雑貨や家具のように、生活の身近な存在になってきていると言えます。東京ミッドタウン日比谷の中には、アート写真専門店であるイエローコーナー日比谷があります。実はこのお店、アートに興味のある消費者の話題になっているのです。イエローコーナーは全世界27ヶ国・約100店舗で展開していて、日本では東京ミッドタウン日比谷が初出店です。イエローコーナーでは200名以上の契約フォトグラファーによる写真を枚数限定で販売しています。実は、日本の東京ミッドタウン日比谷の店舗の売上は、最初の計画の約2.5倍となっているそうです。このような売上になった背景には、企業の様々な工夫があったようです。まず、店舗のコンセプトは、CDや本を買うように気軽に生活の中にアートを、だそうで、店内にはお客さんが手を伸ばしやすいよう様々な工夫がほどこされています。

その一つが分かりやすい価格設定です。通常の画廊では価格が示されていないことが多いのですが、イエローコーナーでは大きさ毎に価格が決まっています。例えば、アートショットと言われる縦40㎝×横50㎝の作品は1万円前後です。近頃の一番の売れ筋はこのアートショットにフレームを合わせたもので、総額で2万円以下です。2万円以下で自分好みのアートが手に入るとなれば買ってしまうケースも多いでしょう。作品はCDショップや本屋さんのようにファッション・景色・音楽といったカテゴリー別に並んでいます。こういったカテゴリー分けにすることによって、写真や絵に詳しくなくても選びやすいですよね。この手軽さもあって、それほどアートに興味の無い人も足を運ぶきっかけになっています。最近ではあまりお金に余裕の無い学生も購入する人が増えているそうです。

このような新しい小売店の出現だけではなく、これまでの小売店でも新しい取り組みがされています。例えば、高島屋日本橋店にはアートアベニューというスペースがあります。婦人服売場を歩いていると、売場にアートが配置されているのです。売場の中にアート作品を置いているという状況ですが、作品は比較的若い作家の方のものが多くあります。売場に並ぶ洋服やバッグより手軽な作品も多いようで、昨年8~10月に展示したガラス作家さんの作品はほぼ完売したそうです。また、高島屋ではアニエス・ベー青山店の2階にアートギャラリーを開設しまして、洋服を見たお客さんの多くが2階のアートギャラリーにふらりと立ち寄ることがあるそうです。

7兆円規模の世界のアート市場ですが、日本は2000億円と3%程の市場規模です。しかしながら、今回お話を進めてきた新しいオークション企業、アート専門店、そして小売店での新しい売り方を見てみますと、少しずつですが消費者がアートを手に入れやすい環境が日本にも整ってきていると言えます。やはり非常に手の出しにくい分野だったと思うのですけれど、価格を明らかになり価格帯自体が下がってきていることを考えますと、非常に身近なものになってきているというのが今のアート市場だと思います。

今日のまとめです。本日は新たなアートビジネスについて取り上げてきました。様々なルートから入手可能となった今日のアートは、より手に取りやすいカテゴリーになってきていると言えそうです。

分野: マーケティング |スピーカー: 岩下仁

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