QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 中国の大国化と成長減速 (企業財務 M&A/村藤功)

中国の大国化と成長減速

村藤功 企業財務 M&A

19/04/16

今日は、中国の大国化と成長の減速という話をしたいと思います。中国がどんどん大国化しているということですけど、色々問題も起こりつつあるわけです。最近、台湾海峡でリスクが上がってきています。台湾の民進党の総裁は蔡英文総統ですが、去年11月の総選挙で負けたので民進党の党首は辞めました。しかし、まだ政府のトップである総統は続けています。ハワイでアメリカの軍人と面会をしたり、台湾海峡でアメリカのイージス艦を通したりというので中国が怒っています。台湾と中国の間の台湾海峡には中間線というのがあるのですけど、そこを中国の戦闘機が越えてきたのですよ。中国の新聞では武力行使をしてもいいという話も出てきており、ちょっと冗談じゃない状況です。

中国とアメリカとの関係では、ご存知のように、貿易戦争をずっとやっています。アメリカと戦うのは大変なので2正面作戦は避けたいということで、周りのみんなとはとりあえず仲良くしようとしています。ロシアとか北朝鮮とは元々共闘しようということなのですけど、インドとかアフリカとか日本とまで仲良くしようと取り込みに入ってきました。中国は一帯一路という話を昔から言っているのですが、陸路や海路でヨーロッパに行く時に65か国が周りにあることから、ある意味、中国の拡大市場になっています。一帯一路で65か国通るという事になると、中央アジアとか中東だけではなくインドやアフリカとも親しくなるため、拡大中国市場が生まれるのです。

しかし、この一帯一路はうまくいっているのでしょうか? それぞれの国で、例えば、どっちがお金を出すのかみたいなこともあったりしました。大変なプロジェクトなので良いこともあれば悪いこともある中で、進んではいます。第二次大戦後はアメリカが世界一だったのでアメリカとみんな親しくしてきたわけですが、アメリカはTPPを抜けました。日本としてはTPPもEPAも発効したのですが、両方とも中国を含んでいません。そこで、中国も含む自由貿易協定であるRCEPでも年内の合意を目指そうとしています。

中国とアメリカの貿易戦争が今どうなっているか知っていますか? 最初に500億ドルに対して25%の関税を掛けるとアメリカが言って、実際に中国からアメリカへの輸出の500億ドルに25%の関税が掛ったのです。次のステップとして、2000億ドルに10%をまず掛けるけど、1月になったら25%に上げると言っていました。しかし、最初に1~2月に交渉するから、合意出来なかったら3月から25%にすると言って1回延ばしたのですが、今は2回目の延期中です。3月までに全然まとまらなかったので、4~5月くらいに合意できるかなという話をしています。中国は合意したら今までの関税を全部止めてくれるよねと言うのに対して、アメリカは折角上げたのだから止めないみたいな事を言っています。中国が約束を守らなかったら進捗管理を監視して罰を与えるみたいな事をアメリカが言って、中国はそれはやめてくれみたいな事を言って合意が出来ないのです。ハイテク戦争でも昔は、中国は全然相手にならなかったのですが、ものによっては中国の方が強いみたいな事も出てきています。ただ駄目なものもずいぶんあって、中国は自分で作る半導体はまだ1~2割なのです。7割くらいは自分で作れるようにならないといけないということで、すごい勢いで投資を始めています。

一方で、アメリカがカナダにファーウェイの幹部を逮捕させました。ファーウェイは5Gでアメリカをはるかに凌ぐ状況になっているのですけど、ファーウェイの5Gの基地局を使うか使わないかで、アメリカは他国にもみんな使うなと声をかけたのです。しかし、アメリカの言う事を最近みんな聞かなくなってきているので、カナダとか日本とか台湾あたりは分かりましたみたいなことを言っているのですけど、EUのドイツ・フランス・イタリアばかりかイギリスまで使ってもいいのではと言っています。安いしコントロールすれば大した問題ではない、他のものだってある程度そういうリスクはあるみたいなことを言っており、アメリカ陣営対EU陣営に分かれてきています。

中国の経済成長の去年の目標は6.5%前後と言っていたのですが、実際は6.6%でした。今は、アメリカと貿易戦争をやっているでしょう? そのせいで色々やられているので6.5%の達成は無理。そこで、6~6.5%と幅を取っています。中国は目標を作ったら絶対にそれを達成するという事を過去続けており、今年も達成するつもりです。ただし、6.5%はもう目標に言えなくなったという状況で、そういう意味ではアメリカの関税がけっこう効いてきています。中国としても、減税だとか社会保障料の法人負担を軽減だとか、色々国内の手を打ちながら、なんとか経済を回復させようとしているところです。

ところで、産児制限はどうなったのでしょうか? 一人っ子政策をやめて二人産んでいいという二人っ子政策になったのですけど、それでもまだ人口が足りません。もうちょっと増やした方がいいのではないか、次は3人でいくかという考えもありえるかもしれません。しかし、最近では多くの人は3人にするのではなく、制限を撤廃していくら産んでもいいということにするべきと言っています。一人っ子政策をやっていた時代が長かったので、子育てにお金をかけるようになってしまったしたくさんと言われてもとても無理といって簡単には子供は増えません。そこで、次はまだ決まってはいないのですけど、規制無しでいくという可能性が高い状況です。一度この様な制限を設けてしまうとやっぱり大変ですね。

今日のまとめです。中国としては中国製造2025とか一帯一路とか言って、技術的進歩と地理的拡大を続けて大国になりつつあるという状況です。そこで、アメリカはそろそろなんとかしないと、ということで貿易戦争を仕掛けた結果、中国経済は明らかに減速してきました。EUはアメリカの言いなりというわけではなくて、アメリカと距離を置いているのですけど、なかなか中国とアメリカの合意が見える状況ではありません。中国は急がないと豊かになる前に高齢化するでしょうし、まだ1人あたりGDPでは先進国と比べて全然低いのですから、中進国の罠から抜けられないということを懸念しています。その様な中で、台湾海峡あたりがきな臭くなっているという状況です。

分野: その他 |スピーカー: 村藤功

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ