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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 「数打ちゃ当たる」でいきましょう! (管理会計、コストマネジメント/丸田起大)

「数打ちゃ当たる」でいきましょう!

丸田起大 管理会計、コストマネジメント

19/04/19

今日は、クリエイティブなアイデアを生み出す上で有効なマネジメントについてお話してみたいと思います。
皆さんもビジネスの場面で、部下にクリエイティブなアイデアを出させたいという場面があるのではないでしょうか。また皆さんの会社には、社内からクリエイティブなアイデアを集めるために「提案制度」と呼ばれる仕組みがあるのではないでしょうか。
私の研究分野でも、部下からクリエイティブなアイデアを多く引き出すためには、どのような業績評価の仕方とか報酬制度の仕組みが効果的であるか、という研究がなされています。そもそも何をもってクリエイティブといえるかというのは簡単な問題ではありませんが、学問的にはごくシンプルに、「新しくて役に立つ」と定義される事が多いです。
そのようなクリエイティブなアイデアを引き出す上で、どのようなタイプの業績評価の仕方が考えられるでしょうか。
1つ目は「量より質」という考え方です。出されたアイデアのうち、クリエイティブなものだけを評価の対象にして、よりクリエイティブであればより高い報酬を与えようという仕組みです。つまり「質」に基づいて評価する考え方です。この仕組みの下では部下に対して、「良いアイデアを思いついたら提案しなさい」と指示すると思います。その結果どのようなことが予想されるかというと、アイデアが出てくればそれは質の高いもの、つまりクリエイティブなものである可能性が高いわけですが、集まってくるアイデアの量自体は多くならないかもしれません。
2つ目は逆に「質より量」という考え方です。クリエイティブかどうかの評価にかかわらず、提案のあったアイデアには全て報酬を与えようという仕組みです。つまりアイデアの量に基づいて評価するという考え方になります。この仕組みの下では、部下に対しては「良いアイデアかどうかは気にせずにどんどん提案しなさい」と指示することになります。その結果、質の高くないもの、クリエイティブとは言えないようなアイデアも多く提案されますが、集まってくるアイデアの量自体は多くなると期待出来ると思います。ではどちらの仕組みの方がクリエイティブなアイデアを引き出す上で効果的なのでしょうか。
色々と研究をしてみると、クリエイティブなアイデアでなくても評価するアイデアの「量に基づく評価」の方がより効果的であるということが分かってきています。
先に説明した、「質に基づく評価」良いアイデアが思いついたら提案しなさいという指示の下では、提案する側は自分のアイデアがクリエイティブかどうか、判断をまず提案者の方に任せるという事になりますので、そうすると本当はクリエイティブなアイデアなのに自分で過小評価をしてしまうというリスクが高まって、良いアイデアであっても眠ったままになる可能性があるのです。
そうであれば、質が高くなくてもいいから、アイデアを沢山集め、アイデアの絶対量自体が多くなることが重要で、提案者の方でもしかしたらうまく良いアイデアだと評価出来ていないようなものも、そこに含まれている可能性が高まれば、そちらの方が費用対効果を考えても、良いのではないかと考えられます。クリエイティブであるかどうか、新しいかどうか、役に立つかどうか、自分の評価というのは当てにならないので、恥ずかしがらずに人に聞いてもらう、試しに市場に投入してみる、そういったプロセスに踏み込むということが非常に重要になってきます。
従って会社で提案制度などを設計するという時は、質的な評価を抜きにして、どんな提案にも「1件あたりいくら」という量的な基準でご褒美をあげて、その中に良いアイデアが含まれていれば後々特別に表彰してあげる、といった仕組みが良いのではないかということになります。
また例えば会議なんかの場で、「意見があれば自由に発言してください」という形で促すよりも、「どんな意見でもいいので全員必ず何か発言してください」と仕向けた方が、本人は良い意見だと思っていなくてもそれを引き出すことになり、もしかしたらそれが良いアイデアであるかもしれないので、そういうふうな仕向け方が良いのではと思います。
昔から「数撃ちゃ当たる」ということわざがありますが、ビジネスの場面でも一理あるのです。宝くじでも買わなきゃ当たらないと言われますが、まさにそういう事です。
今日のまとめ:部下からクリエイティブな良いアイデアを引き出すために、「質より量」「数撃てば当たる」という精神で、どんどん提案していいんだという雰囲気を作り、アイデアのよし悪しではなく提案した事自体をとことん褒めてあげてはいかがでしょうか。

分野: コストマネジメント 管理会計 |スピーカー: 丸田起大

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