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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > シェアリング・ビジネス(1) (企業戦略、生産管理/目代武史)

シェアリング・ビジネス(1)

目代武史 企業戦略、生産管理

19/04/12

今日は近年広がりを見せている、「シェアリング・ビジネス」についてお話します。民泊のAirbnb、カーシェアリングやライドシェアのUberといったサービスを利用した事があるかないかは別としても、その存在は見聞きすることは増えてきていると思います。シェアリングというのは従来のものの所有を前提とした経済からものの共有をベースとした経済への移行の可能性を示すものです。その現状や将来性、あるいは課題について考えていきたいと思います。
シェアリング・ビジネスは、シェアリング・エコノミーとも言われます。(一社)シェアリングエコノミー協会によると、「場所・モノ・乗り物・人・お金などの遊休資産をインターネット上のプラットフォームを介して、個人間で貸借や売買、交換をすることでシェアしていく新しい経済の動き」と定義されています。
例えば、私自身も車を運転しますが、平日は通勤の為に数十分運転する程度です。1日24時間のうち、せいぜい1時間の運転ということになります。残りの23時間はまさに遊休状態ということで私の車は遊休資産ということになります。
こうした使われていない資産を世の中に開放して有効活用すれば、例えば利用者は車を所有することなく必要な時だけ車を借りられるかもしれません。私のような所有者は自分が使っていない時間に車を貸し出して収入を得ることが出来るかもしれませんし、そうしたビジネスを仲介する事業者は手数料収入を得られるかもしれないということで、まさに三方良しのビジネスが成り立つ可能性があるわけです。
このシェアリング・ビジネスは、もちろん車だけではなく色々なものが対象となり得ます。例えばシェアリングの領域として空間、モノ、移動、スキル、お金といったものがしばしば挙げられます。
空間のシェアリングとして有名なのは、住宅の空き室を旅行者などに貸し出す仲介をするAirbnbという会社です。元々は創業者のブライアン・チェスキーとジョー・ゲビアの2人が共同生活をしていたのですが、アパートの家賃が払えないということで、自宅アパートのロフトの部分を貸し出したのが事の発端です。当初はルームメイトを探す、ルームメイトのマッチングサービスが始まりだったのですが、その後、部屋自体を貸し出すというサービスを始めて、これがいまや世界190か国以上で展開する世界的な事業へと成長したわけです。
2番目は物のシェアですが、これは自宅で使われていないモノを貸し出して共有しようというサービスです。例えばブランドバッグのシェアリングサービスにLaxusという会社があります。当初、このLaxusは自社でブランドバッグを所有ており、これを月額で貸し出しするレンタルサービスをやっていました。近年では会員から普段使っていないブランドバッグを貸し出してもらい、それをまた貸し出しのラインナップに加えていくことで、ブランドバッグのシェアリングをしています。
3番目の移動のシェアは、車を共有するカーシェアであったり、同乗者を募るライドシェアといったものが代表的です。代表的なサービスとしては日本ではAnycaというサービスがあります。これは個人が所有する車を使っていない時間帯に貸し出すというものです。もう1つのライドシェアは、これはまさに車に乗るという行為をシェアリングしようというものです。代表的なものとしては「notteco」という可愛い名前のサービスがあります。これは例えば車で福岡から広島までドライブしようという人がいた時に、その情報を「notteco」のサイトに登録をします。そうすると他のユーザーの中にも小倉までとか、山口までとか、広島まで行きたいという人がいるかもしれません。そうした車に乗って、ある所に行く人と同じ方面に行きたい人をマッチングさせて、その途中の高速道路代であったり、燃料代をシェアします。ちなみに現在の法律ではこのライドシェアによってドライバーがユーザーさん、つまり同乗者から報酬の形でお金を頂くことは出来ません。ですので、日本ではUberは出来ないという状態です。経費をシェアし、割り勘するということで、高速代や燃料代を負担する形に限定されています。
4つ目はいわゆるスキルのシェア、料理や掃除などの家事、翻訳やホームページ作成など専門性のある仕事を、やって欲しい人とそういうことが出来るスキルを持っている人、あるいは時間を持っている人をマッチングさせようというものです。例えばご近所同士で困り事のある人とそれを助けたい人を繋げる「Anytimes」というサービスがあります。それから自分の得意とする事や世の中に提供したいという人を助ける「coconala」というサービスがあります。色んなサービスがあるのです。
最後にお金のシェアは、いわゆるクラウドファンディングなどが当てはまります。従来お金が必要な時は、銀行に借りたり、資産家に投資をしてもらったりしていたのですが、クラウドファンディングでは従来よりももっと小口の資金を、お金を必要とするプロジェクトの社会的意義であったり、志に共鳴した一般の人達から広く、薄く集めようというわけです。これもある種のお金のシェアということが言えるかもしれません。
今日のまとめ:
近年広がりをみせているシェアリング・ビジネスについて、その概略を紹介しました。世の中の遊休資産を開放して所有者と利用者が共有することで、資産の稼働率を上げていこうという新しい経済の動きと言えます。その対象となるのは空間、モノ、移動、スキル、お金など様々です。工夫次第で色々なものがシェアリングでき、新たなビジネスに発展する可能性があると言えるでしょう。

分野: 企業戦略 生産管理 |スピーカー: 目代武史

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