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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > ゴーンの保釈 (企業財務 M&A/村藤功)

ゴーンの保釈

村藤功 企業財務 M&A

19/03/18

今日は、ゴーンの保釈と三社連合の行方という話をしたいと思います。ゴーンさんが去年の11月に逮捕され、この間保釈されたのは知っていますよね。その間に色々ありました。去年の11月に有価証券虚偽記載罪で逮捕されて、そのあともう1回別の時期の有価証券虚偽記載罪で再逮捕されました。拘留を延長しようかと思ったら認められなくて、それで慌てて特別背任で再逮捕したというのが12月21日です。その後、特別背任と最近の有価証券虚偽記載罪で追起訴したのです。追起訴は何か知っていますか? 起訴と追起訴と何が違うのかですが、追起訴というのは最初の起訴に加えて全部まとめて併合して審議する事です。1個ずつ別々にするのではなくて、全部まとめて審議するため、有価証券虚偽記載罪で期間2つ、それから特別背任罪。これらを別々ではなくて、まとめて裁判所で審議しましょうというのを追起訴と言います。

それで追起訴されたのかと思っていたら、今度は弁護士が変わりました。最初は大鶴弁護士で、保釈しようとしたら2回保釈出来なかったのです。そこで、新しい弘中弁護士が出てきたら、保釈でいいんじゃないのという話になったのです。この時、どういう条件を出したのか知っていますか? 保釈金10億円は強烈な印象でしたが、10億円以外にも色々な条件が付けられていました。海外逃亡しないように東京都に住んでないといけないとか、証拠隠滅をしないようにパソコンは弁護士事務所で使えとか、その時にメールとネットは使ってはいけないとか、関係者との接触は禁止だとか、監視カメラを玄関に付けよとか、色々な事を言っていました。

ゴーンさんは、私はまだ取締役だから役員会議に出席しようとか言っていましたが、駄目と言われましたよね。おそらく関係者と接触禁止だから、出たら色々なプレッシャーを与えるのではないかということで禁止されたのでしょう。ゴーンさんが本当に役員に戻ってくるかというと、ルノーはそうは思っていないわけです。ルノーも新しい体制になっていて、スナール会長とボロレCEOという新しい会社になっているので、今更ゴーンさんが戻ってきて全て独裁といってもそうはいかないです。

この間、三社連合についてアライアンスオペレーティングボードが発表されました。三社連合なので三社のトップがそこでお話をするということで、三社のトップというとルノーがスナール会長とボロレCEOで、西川さんが日産代表ですよね。それから三菱自動車の益子さんという方。その4人が話し合って合意するという、ゴーン独裁じゃなくて4人の合議制に変わったのです。これってある意味日産が今まで言っていた事で、ルノーが決めることをはいはいと言うのじゃなくて合議で決めましょう、公平にやりましょうというイコールパートナーシップになったという事で、日産としてはとても嬉しい話です。

それで日産の会長にルノーが誰かを送るという話がどうなったのか、です。ガバナンス改善特別委員会の委員長は榊原さんという人です。榊原さんは元経団連の会長で、経団連の会長の前は東レの社長とかやっている人なのですが、ガバナンス改善特別委員会の委員長の榊原さんが日産の社内取締役になって、日産の取締役会の議長になるということでいかがかというような話に今なりつつあります。そして、会長はとりあえず空けておこうか、と。ゴーン会長の後任に誰かを決めると言うと、また誰にするかで角が立つのでね。そういう意味では本当は、フランス政府はルノーが完全に日産を支配するような三社体制を作りたいということで、持ち株会社構想というのがありました。共同持ち株会社にルノーと日産をぶら下げて、共同持ち株会社は基本的にフランス政府およびルノーの株主が支配することで日産がルノーの言う事を聞くという体制にしたかったのですが、日産が反発してそうもいきませんでした。そこで、イコールパートナーシップというか、合議性のアライアンスオペレーティングボード体制が出来たというのが今回の話ですよね。

独裁だと、何か色んなことをしたりしますよね。今回フランス政府がどうもゴーンさんを調べ始めたという話もあるのです。ゴーンさんって2、3年前にキャロルさんという奥さんとベルサイユ宮殿で結婚披露宴をしたみたいですけど、その時にベルサイユ宮殿とルノーが契約を結んでいました。これによると、ルノーはベルサイユ宮殿の文化事業に協力します。また、ゴーンさんの結婚式の披露宴で使わせる代わりに5万ユーロをルノーが払うというような合意になっていました。ゴーンさん個人の費用をルノーが支払うのはいかがなものかということでフランスの検察当局も調査を始めました。ゴーンさんはとりあえず日本とフランスでそういう対応をしないといけないので、ちょっと三社連合の経営どころではなくなっているという状況で、4人で合議して色々なことを決めることになりました。

そう意味では1人で全部を決めるとガバナンスが働かないということなので、今回の合議制でとりあえず一区切りついて良かったかなと言えます。11月から今まで、もう4か月くらい経っているわけですよ。世の中、自動車業界は特に大騒ぎなので、トヨタさんがうちは自動車の新車販売の会社ではなくてMaaS(Mobility as a Service)の会社ですというようなことを言い始めたとか、自動運転車とか、世界中で様々な事が起きています。この4か月の空白を何とか三社連合で取り戻さないといけないということで、やっと元に戻ってこれから走り出そうという事になっているわけです。

今日のまとめです。ゴーンさんが保釈されたのですが、三社連合のアライアンスオペレーティングボードが発表されました。どうやって、これから4か月の遅れを取り戻すのかという体制に入ったということです。

分野: その他 |スピーカー: 村藤功

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