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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > リバース・ロジスティクス① (国際経営、国際物流/星野裕志)

リバース・ロジスティクス①

星野裕志 国際経営、国際物流

19/02/11

以前に宅配便のラストワンマイル、いわゆる一般家庭の配達で大変に深刻な問題が起きているという話をしました。Eコマースやネットショッピングの急速な成長に対して、なかなか配送を支えるトラック業界では人手不足や高齢化に加えて、家に不在で再配達が多いです。そのようなこともあって今までのような宅配のサービスが今後維持出来ないのではないかという話をしたことがありました。ラストワンマイル、配送の最後の部分が本当に深刻という話でした。残念ながら、最近駅や大規模住宅の宅配ボックスの設置、コンビニなどの受け取りをされているが、まだ抜本的な解決になっていません。そのような中でロジスティクスには更に新たな役割が出てきています。今日はこのような個人向けの宅配サービスも含めてリバースロジスティクスという話をしたいと思います。

物流やロジスティクスに関する用語の多くはアメリカから直輸入されて、そのままカタカナで使われているので、リバースロジスティクスもその1つです。車のギアにRと書いてあります。あれはリバースの意味ですが、後ろに下がるという意味です。前進がフォワードに対してRは下がる、リバースということです。つまり、物が生産されてから、店舗やネット上に並べられ、さらに顧客の手元に届きます。これがフォワード、前向きのロジスティクスとすると、顧客の元からまた生産者に戻って来るという逆の流れ、川下から川上に逆流することをリバースロジスティクスと言います。もしかしたらリバースエンジニアリングという言葉ならもう少し一般的に知られているかもしれません。例えば、完成品を分解することで製品の製造や構造、製造方法を分析するという手法がありますが、それの逆の流れです。
1度購入したものが又なぜ戻って来るのかと思われるかもしれませんが、先程お話したネットショッピングの中でも、自分にフィットする色やサイズが分からないので複数取り寄せて必要な物だけ購入して、あとを返品するということがあります。そのようなことを無料で出来るサービスもあります。そうなるとまさに逆の流れが発生します。これは1つの例ですが、リバースロジスティクスというのは物流における消費者などから製造者への製品の動きと言われていて、最近ではその範囲がもっと拡大されています。さらに環境配慮や資源の有効利用という観点から戦略性という意味合いが付加されています。先程物流における消費者などから製造業者への製品の流れと言いましたが、これがもっと大きな意味を持っているということです。
具体的には、購入した商品の修理屋リコールの対応などがあります。例えば、携帯のバッテリーや家電製品などが不具合があってリコールによる回収指示が出たり、あるいは故障した時にはメーカーに送付して修理してもらったりします。このようなものもリバースです。2つ目には使用後の製品の回収があります。最近では白物家電をはじめとして電化製品やパソコンの適切な回収が法律でも義務付けられています。生産者は販売すればそれで終わりではなく、最終的には回収先に回ります。3つ目を挙げると、例えば配送した際の梱包材の回収もあります。引っ越し業者ではよくそういうことがあります。段ボールを取りに来てくれます。
今話したのは最終的な使用者である顧客と生産者の間の話だけでしたが、実はこれだけではなくて販売する店舗からメーカーに戻る場合、あるいはメーカーから原材料の供給者に物が戻っていくことも有り得ます。例えば、売れ残った商品や賞味期限が来た商品、破損や不具合があるものは回収した商品から原材料に再利用にする目的でリバースロジスティクスで使われる例があります。
日本ロジスティクスシステム協会という協会があります。2018年の調査によると製品の売上高に占めるロジスティクスの費用の割合は4.7%らしいです。つまり、例えば1000円の物であれば47円がロジスティクスの費用ですが、そのうちの3.6%、非常に微々たるものに感じられるかもしれませんが、1000円で1.7円なので、それでもこのような逆の流れが頻繁に出てくるとなると十分に管理して対応するという必要が出てきます。今お話をしたのはリバースロジスティクスというのは顧客へのアフターサービスだけと感じられたかもしれませんが、実はそれだけではありません。先程リバースロジスティクスには戦略性が付加されているというお話をしましたが、この戦略性が何かということは明日お話をしたいと思います。

今日のまとめです。生産者から最終的な使用者の顧客に向けた配送が通常の商品の流れです。これはフォワードのロジスティクスですけど、今日お話をしたのはその逆流、リバースロジスティクスでした。具体的にどのようなことかというと、商品を修理することや返品すること、使用後の回収をすること、最終的に破棄をするという流れ、逆の流れも発生しています。最近ではこの範囲も拡大して非常に重要になってきているということでリバースロジスティクスについて話しました。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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