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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 書籍「ファクトフルネス」から学ぶ世界を正しく見る習慣① (組織行動とリーダーシップ/福田亮)

書籍「ファクトフルネス」から学ぶ世界を正しく見る習慣①

福田亮 組織行動とリーダーシップ

19/02/15

今日は、1月に出版された「ファクトフルネス」というスウェーデンで公衆衛生の領域を研究されているハンス・ロスリングの著書をご紹介します。
「ファクトフルネス」と聞き覚えのない言葉だと思いますが、この言葉はハンス・ロスリングさんの造語です。マインドフルネスという言葉がありますが、私の解釈するところによると、自分の内側の心にちゃんと向き合うことによって豊かになるというマインドフルネスの考え方と類似する考え方で、事実といういうものにしっかりと触れることによって、より人間は癒されるということについて世界の動向をまとめて語っています。我々は様々なことを勝手に思い込んではいないだろうか。思い込みを取り除くためには、実はファクトリされるということが大事だということが「陥りがちの罠」といういう例の中で紹介してあります。
「ファクト=事実」ですから、「ファクトフルネス=事実が沢山ある」とイメージしてください。思い込みで物事を見ないで事実をきちんと見てみようということです。この本は世界的に非常に売れていて、Amazonでは売り上げベスト4位に位置しています。情報化社会ですから、どうしても限られた情報から判断する中で思い込みが生まれてしまいます。しかし、その思い込みをなるべくセーブしながら自分なりの考え方を身に付ける上でのヒントにしていただけたら幸いです。

では、早速いくつか本の内容を取り上げてみなさんと共有していきましょう。この本の中に出てくるクイズをいくつかご紹介します。

次の内あなたの考えに最も近い選択肢を選んでください。
A、世界はどんどん良くなっている。
B、世界はどんどん悪くなっている。
C、世界は良くなっても悪くなってもいない。

さぁ、みなさんはどれを選びますか?
実は、「B、世界がどんどん悪くなっている」という回答を選ぶ人の割合が、世界中で見ても50%以上と最も高く、2人に1人以上の人がBを選んでいます。私たちは思っている以上に「世界は悪くなっている」と思い込みがちだということがわかります。なぜこうなってしまうかというと、実は小さな進歩を見逃しているからではないかというのがハンス・ロスリングさんの見解です。

例えば、世界で良し悪しを捉える1つの状態として「貧困問題」がありますが、世界の人口の内、極度の貧困にある人の割合は過去20年でどう変わったでしょうか。
A、約2倍になった
B、あまり変わっていない
C、約半分になった
この3択のうちどれだと思いますか。

実は正解は「C、約半分になった」です。

実は、20年前というとインドと中国の両方で人口の42%が極度の貧困(ここでいう極度の貧困とは、1日2ドル未満で生活している人を指します)でした。しかし、2017年までにインドでは貧困率は12%までに低下し、2億7千万人が貧困から脱出したと言われています。中国では、0.7%までに減少し、5億人が貧困を脱しています。これだけ見ても、貧困が多くの世界の取組みを受ける極めて重要なテーマであるとすると、間違いなく劇的に変わってきていると言えます。この20年間で、世界の人口の29%だった極度の貧困率が9%まで下がっているわけです。それにもかかわらず、そういう印象が無いということです。

では次の問題です。
世界の平均寿命は、現在はおよそ何歳でしょう。

A、50歳、B、60歳、C、70歳。

実際は、「C、70歳」ですが、この回答で最も多い答えは「B、60歳」です。世界という風に捉えた瞬間に色んなバイアスがかかります。これを彼は「ネガティブ本能」と呼び、マイナスにマイナスに捉えて物事のポジティブな面よりもネガティブな面に気付きやすいと述べています。これを刺激する要因が何かというと、「あやふやな過去の記憶」です。過去というのは比較的美化しがちです。「自分の頃はもっと良かった」と思うわけです。また、メディアは悪いことを強調するため、触れる情報がどちらかというとネガティブの方が多いのです。状況が悪い時に良くなっているとは言いづらいため、ネガティブ本能を脱却する上で大事なのは良い面と悪い面は必ず並列だということです。こういう捉え方をしっかりして、メディアの情報は必ずしも全てを語っているわけではないということ、小さな進歩や前進は語られていないということをしっかり理解しましょう。そして、色んな観点から歴史を学びましょう。歴史は、勝者の視点になるため、こういうことも含めて歴史をしっかり学んでいくことも大切です。受け身で報道されていることだけを見聞きするのではなく、自分から情報を取っていく必要があります。

今、SDGsという名のもとに、世界で持続的発展の為に取り組まなければいけない20くらいの目標を掲げています。そういったことにも自分の関心をもって情報に触れるということが大切です。

では、今日のまとめです。
特に世界を知る上での正しい事実を把握する。この重要性を是非感じてください。

分野: グロービス経営大学院 リーダーシップ 組織行動 |スピーカー: 福田亮

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