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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 競争戦略:収益モデル (企業戦略、生産管理/目代武史)

競争戦略:収益モデル

目代武史 企業戦略、生産管理

19/01/31

 今日はビジネスモデルを構築する上での収益モデルの在り方についてお話します。収益モデルとは、ビジネスからお金を生み出すための仕組みのことです。いかに良い商品を作って優れた仕組みを構築出来たとしても、そこからお金を生む仕組みを作っていかないと事業として成り立ちません。その事業が生み出す価値をお金に換える仕組みが収益モデルになります。今日はこの収益モデルのタイプについて考えてみます。

 一般的に知られている収益モデルは、売り切り型というものです。これは商品を販売して、その所有権を買い手に譲渡する対価として代金を頂くものです。日々、スーパーで野菜を買ってそれを貰う代わりに代金を払うというビジネスです。商売の仕組みとしては、最も歴史が古くて一般的だと思います。この収益モデルで売り上げを伸ばすためには、とにかくたくさんの取引を成立させるしかありません。取引が成立した時のみ代金が入ります。この売り切り型モデルの問題は、取引が完了してしまうと原理的にはお客さんとの関係がそこで切れてしまうことです。お客さんは商品を所有権ごともらってそれで立ち去ってしまうわけです。
 これと対称的なのが継続型収益モデルというものです。これにもいくつかパターンがあります。1つ目は、消耗品の継続購入というパターンです。これは文字通り、商品本体に付属する消耗品を継続的に購入して頂くことで利益を上げようというものです。例えば、髭剃りであれば、髭剃り本体の購入に加え、使用していくうちに消耗していく刃の部分については、替え刃を継続的に購入してもらうことで儲けていくわけです。同様の仕組みは、プリンター本体とインクやトナー、自動車本体とタイヤやオイルなどの関係にも当てはまります。
 2つ目のパターンは、従量制課金というものです。これは商品やサービスの使用頻度に応じて料金を徴収する収益モデルです。オフィスのコピー機はその一例です。携帯電話の通話料金も通話時間に従う従量制といえます。ユーザーからすると費用負担は使った分に比例して増えていき、逆に使わなければ支払いも少ないというメリットがあります。最近、自動車保険で走行距離に応じて保険料を変動させるタイプのものも出てきていて、これも従量制の課金の仕組みの一つと言えます。
 3つめのパターンは定額制課金です。こちらは1回あたり、あるいは一定期間あたり定額の料金を徴収するという収益モデルです。典型的には家賃がそうです。出張が多くて家にいる日が少なくても一定額の家賃を払います。スポーツクラブの月会費や動画配信サービスの月額定額制なども定額制課金の例といえます。近年話題のシェアリングビジネスの一つ、ブランドバッグのレンタルサービスも定額の課金モデルとなっています。これ以外にも、レストランや居酒屋の食べ放題や飲み放題というのも一定の時間制限の中の定額制と言えるでしょう。
 従量制と定額制は、組み合わせて活用されることも少なくありません。例えば、所定の消費量あるいは使用量までは定額制で、それを超える部分は消費した分だけを料金を払うという従量制といった具合に組み合わせています。携帯電話をはじめ、ガスや電気の料金プランは一定額の基本料金と従量制の料金の組み合わせとなっています。同じサービスに関して、従量制と定額制を選べるようにするケースもあります。動画配信サービスですと、すでに紹介した、一定の金額でチャンネルを見放題という定額制に加え、番組単位で購入出来るいわゆるVOD(ビデオ・オン・デマンド)は、見た分だけ払うという意味では従量制の仕組みです。

 もう1つ、成果連動制という収益モデルも紹介したいと思います。これは達成された成果に応じて対価を得るというものです。典型的には、裁判の訴訟に勝って賠償が得られた時のみ、何割かを弁護士が成功報酬として受け取るようなケースです。同様の仕組みは、例えば転職仲介会社がクライアントの転職が成立した際に就職後に得られる年収の一定の割合を受け取るといったパターンにもみられます。このような成果連動型の収益モデルは、お客さんにとっては料金が成果と結びついているために支払いに対して納得感が得られやすいといった利点があります。お客さんから見れば成果がなければ支払いも発生しないために製品やサービスを購入するハードルが下がります。そして成果が出た時のみ支出するので、投資が無駄に終わりにくいという側面があると思います。

 それでは、今日のまとめです。今日は競争戦略における収益モデルの重要性について検討してみました。収益モデルには、商品の所有権を顧客に移転することで対価を得る売り切り型モデルがあります。継続的支払いによって収益を得るモデルとしては、消耗品の継続購入モデル、従量制モデル、定額制モデルといったものが知られています。さらに訴訟やヘッドハンティングのように成果が出た時のみ代金を貰う成果連動制といったモデルもあります。いずれのモデルであっても、その製品やサービスが提供する価値を実感しやすい支払体系とすることが重要となってきます。

分野: 企業戦略 生産管理 |スピーカー: 目代武史

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