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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > イギリスの歴史(52):アイルランド問題 (英文法理論、コンピュータによる英語教育/鈴木右文)

イギリスの歴史(52):アイルランド問題

鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育

19/01/10

今日はイギリスの歴史シリーズです。戦後の話をずっとしていますが、今日はイギリスのお隣のアイルランドとの関係の話です。

皆さんご存じの通り、アイルランド島は北の方がイギリス領の北アイルランドです。それ以外の地域が国としてアイルランドです。どうみてもおかしいです。不自然です。不自然とは言いながらも、現実問題イギリスの人たちが北アイルランドにずっと住んできたし、宗教的な色分けも境界線が島の中にあったりするので、いまさら清算しようとしてもできないという状態にはあります。イギリスの方は宗教的にはカトリックではないプロテスタント系と言っていいと思います。通常の南部のアイルランドはカトリックです。国も違います。色々な面が違っているので、非常に南北が反目している状態に従来あります。それが火を噴いたのがいわゆるIRAです。アイルランド共和国軍による爆弾テロというような時代が長く続きました。その歴史を少し辿ってみます。

アイルランド島の南部は、元々はどのようなステータスだったかというと、1920年代くらいの話ですが、イギリスの中の自治領と言われていてアイルランド自由国と言われていた時代です。1937年になると、ステータスが少し変わり、イギリス連邦内の独立国エールになりました。イギリス連邦は植民地でイギリスが出ていった先の国々を集めた連合体です。国連で言っている国の単位と違いますが、彼らにとってはそれも1つの国的単位で、その中に独立したと連邦の中で認められる地域が色々あります。その1つとして独立したという形です。でも、実際には君主はイギリスの国王です。例えばオーストラリアも君主というとエリザベス二世です。その国の中の君主と、背後にいるイギリスの王様が本当の君主というような二重構造をしている国がたくさんあり、エールもそのような国になったということになりました。
この後第二次世界大戦が終わり、イギリスが力を失ったので、エールも独立してアイルランド共和国という形になって本当に独立しました。これは国連的にも認められる国でした。しかし、どうしてもやはりアイルランドとしては北部と南部の統一を図りたいです。イギリスとはずっと対立の関係が続きました。先程地域的にも宗教的にも違っていたと言いましたが、とうとう1960年代には戦闘が勃発して、片方はIRA、Irish Republican Army、アイルランド共和国軍です。片方はこれは日本ではあまり有名ではありませんが、アルスター義勇軍というものがあり、北アイルランドにいるプロテスタント系の人達が銃をとりました。これが争いをするということがあって、これは危ないということでイギリスがとうとうアイルランド島に派兵する事態に至りました。このようになるとお互いが手を引くことができない状態になるので、IRAは1970年代に入って20数年間にわたる爆弾テロの時代を迎えました。当時は良く覚えていて、時のイギリスの首相が乗って、車を降りてしばらく行ったら爆発しました。すんでのことだったみたいなことが結構ありました。その当時はロンドンは、テロで危ない都市とヨーロッパの人たち皆思っていました。
その後2000年代に入って別のテロがロンドンであったりして一時騒然としたことがありました。あの雰囲気が日常的にあったと理解して頂くと、それは大変なことだとお分かりになると思います。結局のところ、ロンドンでテロをしたりして凄絶に争いをしていましたが、最後このようなことをやっていると本当にお互い滅ぶので、1994年にテロ停止宣言が行われました。色々な政治的努力の末です。最終的に和平の合意ができたのは1998年。21世紀に間に合いました。トヨタのプリウスのコマーシャルでそのようなことを言っていたことをよく覚えています。Irish Republican Armyは武装解除、銃を置いたということになります。 
ただ武装解除というのと実際にテロ活動が止むということとはまた別のことで、朝鮮半島もまだ戦闘終結宣言が行われていないので、形式上は朝鮮戦争がまだ続いているという話を聞いたことがあると思います。アメリカ大統領がそれを終結させる宣言をするのしないのという話がありました。それと同じようなことがあり、一応武装解除、和平合意が成り立ったのが1998年ですが、実際に武装闘争の終結を正式に宣言したのはそれより7年後、2005年のことでした。それも含めると三十数年にわたっての戦闘行為、その前の反目の時代から数えると何世紀にもわたる因縁でした。今は平和になって良かったですということになります。

今日のまとめです。長年反目をしてきましたアイルランドと英国との間の関係を1920年代頃を起点に話をしまして、戦後の時代を迎え、爆弾テロの時代を経て、平和な時代がやってきましたという話をさせて頂きました。

分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文

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