QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 朝鮮半島の行方 (企業財務 M&A/村藤功)

朝鮮半島の行方

村藤功 企業財務 M&A

18/11/02

今日は、朝鮮半島の行方という話をしたいと思います。去年、北朝鮮からミサイルがたくさん飛んできたり、核実験があったりして大変でした。今年は、6月にシンガポールでトランプ大統領と金正恩が会談して、体制保証や軍事演習を止めてくれれば非核化してあげるよみたいな話にどうもなったらしいのです。CVIDとか細かい話は置いといて、とりあえず非核化に向けて何かするのだろうと思っていたらどうも進む気配がありません。ポンペオさんと金英哲さんあたりが話はしているのだけど、なぜかあまり進む気配がないのです。日本にとっては、非核化をCVID(Cはcomplete、Vはverifiable、Iというのはirreversible、Dはdismantlementで、完全で検証可能かつ不可逆的な非核化の意味)でやって欲しいのです。これと拉致問題をちゃんとやってくれたら戦後の賠償金を韓国に払ったのと同様に考える、というのが日本の立場ですよね。

アメリカもCVIDの非核化を別にやめたわけではありません。アメリカはそれをやってくれるのだったら終戦や制裁解除を考えようかという立場です。ところが、北朝鮮の立場はできれば先に終戦をして制裁を解除して欲しい、それから非核化するよ、です。ただ、北朝鮮が一人で交渉してもどうも上手くいかないかもしれないということで、中国を呼んできたり、それから韓国と仲良くしたりしている訳です。

まず韓国と仲良くして何を言っているかというと、まず終戦と経済協力をぼちぼちやろうよ、ということです。元々北朝鮮と韓国は同じ民族で同じ言語ですから、何で二つになっちゃったのかと考えていて早く終戦にしたい訳です。非核化はちょっと横に置いといて、先に終戦できるのだったら終戦してもいいし経済協力も別にしてもいいというのが韓国の考えです。中国はある意味日米と北朝鮮の間に立っていて、同時にしたらというような事を言っています。非核化と制裁解除の両方を少しずつやっていけばいいという立場です。

そういう意味では先に非核化しろという日本やアメリカと、先に制裁解除や経済協力、終戦をしようと言っている北朝鮮と、その間に入っている中国とがあり、色々な人が色々な事を言っている状況です。だから進まないのです。ところで、北朝鮮の経済はどれ位成長しているか知っていますか? この5年くらい、GDPは3%~7%ぐらいと順調に成長しているのです。ところが、今核問題があります。去年ミサイルをいっぱい撃って山のような国連の制裁を受けているので、さすがに制裁を解除しないと経済成長なんか出来ないわけです。その為、制裁の解除を早くしたい、そして、出来れば終戦もしたいと思っています。韓国が経済協力をしようと言っているのですが、日本は韓国に結構お金あげたみたいだけどうちにも戦後賠償をしてくれるよね、ということでそういったものをぼちぼちと非核化に合わせて手に入れたいというようなことを北朝鮮としては考えています。ところが、日本とかアメリカは最初に非核化でしょと言っているので進まない。お互いに最初にやる事のイメージが異なっています。

どっちを先にするのが良いと考えますか? 日本の立場ですと先に非核化という風に思うかもしれません。北朝鮮の言うように、先に終戦して制裁解除して、体制保証もして、経済協力もどうぞと言ったら、はたして本当に非核化になるのだろうか、結局何非核化は何もしなかったとなったら嫌ですよね。その辺は本当なのかなという、北朝鮮に対する不信感があるのではないでしょうか。さらに、日本の場合、拉致問題があります。トランプ大統領が何か言ってくれた、ひょっとしたら安倍首相が行って交渉すれば拉致問題が進むんじゃないかと6月の会談後に日本国民はみんな一瞬何となく思ったのでした。ところが何も起こらない、どうすれば良いのか、ということですよね。

二回目のトランプ・金正恩会談が、中間選挙の後にある気配です。中間選挙の前にやってしまうと、その後に非核化がちゃんと進まなければ、選挙ではトランプが負けるといった面倒くさい事になって困ります。トランプ大統領はさすがにそのリスクを回避するようで、中間選挙後に二回目の金正恩会談を行おうという事をどうも考えているらしいのです。あくまでも、トランプ大統領にとっては中間選挙がまず大事です。もちろん下院と上院の選挙という側面もあるのだけれど、半分は大統領の最初の2年に対する国民の評価です。「私が負けても私が悪かった分けではない」みたいな事を言っているのですけど、本当はとても気にしている様です。

今日のまとめです。6月にシンガポールでトランプ大統領と金正恩が会談をして、もしトランプ大統領が北朝鮮の体制を保証して制裁解除してあげれば、北朝鮮は段階的に非核化するという共同声明が出来ました。ただ、北朝鮮は終戦や制裁解除の前に非核化を先にやるのは回避したいし、日米は非核化するまで終戦とか制裁解除はやりたくないということで、話は全然進んでいません。韓国の文在寅大統領は間に入って仲裁しようとしているのだけども、国連の制裁を解除する前に経済関係を進める事はちょっと難しいという状況です。

分野: その他 |スピーカー: 村藤功

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ