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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 『ヒット商品番付』からみた消費者のトレンド (マーケティング/岩下仁)

『ヒット商品番付』からみた消費者のトレンド

岩下仁 マーケティング

18/11/06

これまでは、コモディティ化市場のマーケティング戦略ということでお話を進めてきました。コモディティ化市場というのは、価格の違いでしか差が分からない商品です。洗剤だとかシャンプーや日用品が主になるでしょう。最近ですと、ビールですとか自動車なんかもコモディティ化に陥っているケースがあるかと思います。実際に世の中でこういったコモディティ化市場に陥っている製品は多いわけですけれど、一方で、際だってヒットしている商品もあります。今回は、日経MJ誌(日経流通新聞)が発表した、2017年度のヒット商品番付の結果を見ていきます。コモディティ化市場に陥っているカテゴリーが多い中でも、きらりと輝くヒット商品にどの様なものがあるのかということでお話を進めていければと思います。

ヒット商品番付では、幾つかの分野に分かれて番付がなされています。世の中の最先端のトレンドを最もよく表すのがネットライフ分野ということで、今回はこちらを中心に結果を見ていきたいと思います。まず、小結です。DAZNやAbemaTVに代表される、動画配信サービスが小結にランクインされています。DAZNは、主にプロスポーツ中継を放映している番組プログラムで、Jリーグ独占放映権を10年間で2000億円以上の金額で獲得したイギリスのパフォーム・グループが経営しております。昨年夏の日本でのサービス開始から1年間で会員数が100万人を超えているのです。サービス内容ですけれど、Jリーグの生中継やプロ野球、更には海外のサッカーといった幅広いスポーツコンテンツの配信を手掛けています。

一方で、AbemaTVはユニークなコンテンツで視聴者を引きつけているようです。例えば、元プロボクサーの亀田興毅選手に勝ったら1千万円という、一般人が元世界王者と対戦する企画があります。ちょっと今までのテレビプログラムではなかったユニークな取り組みをすることによって、視聴者の方々を引きつけているのです。更に、グローバルなレベルでも様々なコンテンツがあるようです。最近では、映画業界との対立で話題になっているNetflixですとか、Amazonプライム・ビデオなんかがそうです。

僕もAmazonプライム・ビデオを見ていますが、映画の数の多さはものすごいですよね。そして、どんどん見れる映画も変わっていくので、「今これ見られるんだ」と思って思わず見てしまうということがあります。さらに、AIを使って更新履歴から次に見たいプログラムも提供されているのです。多分経験をお持ちかと思うのですけれど、元になるAI技術をショッピングだけでなく動画配信サービスにも活用しているアマゾンは素晴らしいと思います。

続いて、ヒット商品番付の関脇に行ってみたいと思います。関脇には配送サービスがランクインしています。物流業界の人手不足や宅配クライシス、ネット通販の配送受取方法、或いは送料に影響を与えられるわけです。物流業界は、今後無人化或いは自動化を進めることで人手不足を解決していく必要があります。

大関は、生鮮宅配サービスでした。共働き世帯の増加や高齢化社会を受けて、2017年度はインターネット通販で食を賄う動きが広まったようです。アマゾンジャパンが都内の一部でAmazonフレッシュというサービスを始め、午前8時から深夜0時までの2時間毎に配送時間を選べて、注文から最短4時間で商品を受け取ることが出来るようです。実際にこのサービスを利用した人に聞いてみましたが、重たい野菜を運ばずにその日のうちに注文した野菜を受け取れるのです。正にフレッシュ、この名前にふさわしいサービスですよね。

ただやはり、大関の生鮮宅配サービスと関脇の配送サービスは上手いこと解決策を探していかないと、アマゾンの成長とともに宅配サービスはどうするのだという問題点があるということになります。やはり、物流というキーワードに共通すると思うのですけれど、その辺でイノベーションがすごい勢いで起こっているということが、アマゾンの例からも分かると思います。

最後ですけれど、横綱のAIスピーカーでした。アメリカのアマゾンドットコムが火付け役となった人工知能AI搭載のスマートスピーカー。日本でも2017年が普及元年でした。海外のAIスピーカー市場ではアマゾンエコーとGoogleのグーグルホームの2つが殆どのシェアを握っています。日本ではこれに加えましてラインがClovaというスピーカーを開発しました。ラインの強みは、国内で7100万人程度の通話アプリ、ラインのユーザーがいる点です。ですので、このユーザーのデータベースを上手く活かして、スピーカーとアプリを連携させて音楽でメッセージの送受信が出来るといった、コミュニケーションの面でアマゾンにはない独自の機能を展開しているわけです。富士経済の予測ですけれど、2017年には18億円程度AIスピーカーの市場規模があるそうです。しかし、2020年にはなんと約10倍の150億円になると言われています。思ったよりはAIスピーカーは低価格で手に入るので、各家庭に普及させてデータを集めるということです。企業としては、そのデータを吸い上げていく、これが次のビジネスチャンスを生み出す可能性はかなり大きいと思います。

今日のまとめです。今回は日経MJの2017年度ヒット商品番付を見てきました。どのサービスも、ますます私達消費者の生活の質を向上させるという事が分かります。逆に言いますと、企業は明らかな違い、或いは価値を感じるコンテンツやアプリがないと、消費者からの支持を得ることは出来ないということになります。2、3年前には殆ど無かった革新的な商品やサービス、これが2017年には幾つも生まれたようです。

分野: マーケティング |スピーカー: 岩下仁

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