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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 変わりつつある経営者の価値観 経営者 ・コンサルタントと して学んだ5つのこと④ (企業家リーダーシップ/廣瀬 聡)

変わりつつある経営者の価値観 経営者 ・コンサルタントと して学んだ5つのこと④

廣瀬 聡 企業家リーダーシップ

18/10/22

今日は、おそらくこの10年の間で経営者の価値観やあり方が変わりつつあるということについてお話します。

おそらくリーマンショックが起きた2007~2008年が境になっていると思います。これ以前の経営者は、非常に難しい経営判断を下し、その責任を担うわけですから、高い給料や報酬をもらって当然という時代でした。例えば、アメリカの金融機関のトップは、1億ドル(日本円で110億円)を越える年収をもらっていました。きっとこの方達はお金が目的にというわけではなかったと思いますが、成功者の証、努力の結果としてお金をもらうことに努力をしていた、ということではないかと思います。

ところが、リーマンショック後、社会的にも様々な批判が出てきました。その中で、経営者こそが社会的な問題、貧困、あるいは病気の撲滅に対して、先頭に立って頑張らなければならないという動きが出始めてきました。

例えば、マイクロソフトのビルゲイツは、「ビルゲイツ財団」というものを作りました。今は、その規模50億ドル(日本円で約6,000億円)と言われており、様々な投資家の方々あるいは経営者の方々がお金を投下し、病気の撲滅に積極的に取り組んでいます。
最近では、フェイスブックのCEOザッカーバーグさんが、自分自身が持っている株式の99%を寄付しています。当時の額にして時価5兆円以上の額を寄付しますと発表し、社会問題の解決に取り組みたいとその意思を表明しました。経営者としてだけではなく、最近では、例えばJPモルガンというアメリカの大手銀行が100億円をデトロイトという衰退を続けてきた自動車産業の中心地都市に会社を上げて投資し、社員が積極的にその再生にも関わることによる"町おこし"に取り組んでいます。

欧米では "Noblesse oblige(仏);「高貴な人は社会的義務を伴う」"という言葉があり、財産、権力、社会的地位を持っている方々には、それ相応に社会全体に対する責任が伴う、という考え方がありました。私自身、幼少期はイギリスの学校に通っていたため、小さい頃から"Noblesse oblige"を徹底して教え込まれました。「大きくなって成功したら、社会に対して貢献しなさい」ということを、いわゆる幼稚園の頃から言われ続けます。これはまさに"リーダー教育"ですね。

日本ではどうかというと、新渡戸稲造さんや内村鑑三さんなど明治の中期、後期に活躍された方々は、「高い位にいる人達は、積極的に弱者(敗者)に対する仁や温かさを持たなければならない」と発信をされています。ある意味で、強い者(豊かな者)に社会的責任を期待する、という概念・文化は日本にもしっかりとありました。

振り返ってみると、実際にジャパネットの高田 明さんも地元長崎を盛り上げていこうということで、サッカーチーム「V・ファーレン長崎」をバックアップし、スタジアムを作って長崎の街を活性化しようと取り組まれていますよね。

実は、私どもグロービス経営大学院の堀 義人学長も同様に、彼自身の出身地である茨城県水戸市に向けた投資をしながら地域活性をしようとしています。1つの打ち手として、バスケットボールのプロチーム「茨城ロボッツ」を買収し、その活躍を通して積極的に水戸の人達を一体化させようと試みています。さらに、英語で水戸に関する歴史書を発表して世界に発信することにより、水戸が世界に認められるような存在にしていこう、ということに取り組んでいます。

おそらく高田さんも堀さんも「地方の創世」の理念のもと活動されていると思います。様々な面で、人もお金も知恵も例えば東京や大阪、名古屋、福岡といった大都市に集まってしまっていますが、新しいアイデアが生まれてくるのは地方である、という考えから、地方を活性化するという問題意識を持っておられるのではないかと思います。こうした社会的な問題に取り組んでいこうという経営者が徐々に日本でも増えはじめています。私達もしっかりとこの動きを理解する必要があるのではないでしょうか。

では、今日のまとめです。
世界的なトレンドとして、現在日本でも経営者やリーダーが社会問題の解決に取り組む動きが広がっています。そして、それは経営者だけではなく、私達自身がそういう問題意識を持つべきなのではないでしょうか。最近は若い人達もそういう意識を持っていらっしゃる方が多いと思います。ぜひ、皆で新しい時代を作っていけると良いですね。

分野: 企業家リーダーシップ |スピーカー: 廣瀬 聡

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