QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 数字は良い経営判断をもたらしてくれる 経営者 ・コンサルタントと して学んだ5つのこと③ (企業家リーダーシップ/廣瀬 聡)

数字は良い経営判断をもたらしてくれる 経営者 ・コンサルタントと して学んだ5つのこと③

廣瀬 聡 企業家リーダーシップ

18/10/15

今日は、「数字は良い経営判断をもたらしてくれる」というお話です。
「数字」と聞くと途端に「難しそうだな」と拒否反応が出るという方もいらっしゃるかと思いますが、数字は非常に大切です。特に、自分自身が経営をする側に立ってビジネスを実際に動かしていく場合、どうしても人は、立場や会社間の力関係などで判断をしてしまいがちですが、数字は、そういったものによる忖度がありません。数字そのものは誤魔化そうと思っても簡単にはできないのです。

メールや言葉でのやりとりで行き詰まった時に、「数字」(「ロジック」・「ファクト」と表現することもできますが)を使うことにより、これまで難しかったコミュニケーションや信頼関係の構築が可能になることがあります。

その一例をご紹介しましょう。
私があるコールセンターの会社で役員をさせていただいた頃、外資系の大変有名な会社からお仕事いただきました。しかし、その会社からは「定期的に安くしなさい」など様々な無理難題を突きつけられ、ビジネスをしていく環境は非常に厳しくなり、利益も減少し、もはや仕事するほど赤字という状況でした。私は、前線に立っている営業担当者の方々と話すだけではなかなか打開策が生まれないと感じ、私の判断で、実際に「我々の現状はこうで、コストがいくらかかっていて先方からいただいた売上を踏まえて考えるとほぼ赤字です」ということを伝えました。そして、もし御社にこれだけの赤字の事業があった場合、この事業を続けますか?ということを尋ね、仮にこの事業を続けたとしても、結果的にスタッフの誰も幸せにならない、というお話をしました。さらにこの状態では、ある日突然仕事をやめるという事態にもなりかねないこと、そうした場合、結果的にお客様自体が大変なことになるということを、実際に数字で示しながらコスト構造を含めて提示しました。
数字を出すというのは、覚悟が必要でしたが、当時は本当にそれ以外に打つ手がありませんでした。そして、結果的にこれが上手く回っていきました。我々に対して仕事を出してくださっていた会社は、「あ、っそういうことだったんだ」ということに気づいてくださり、数字を出して説明したことに感謝して、その後はお互いに情報をやりとりしながら両方がある意味でwin-winになる関係を作っていくことが出来るようになりました。

この事例は、思い余ってはじめた最初のケースでしたが、この後もこの方法は様々なところで活用しました。海外の会社ももちろん、日本の会社の方とも数字を提示しながら現状を伝え、「お互いにとって良い結果が生まれるようにしていきましょう」とコミュニケーションしていくことで、新しい取引関係を生むことができました。ある会社とは、「包括提携」ということをしたのですが、その時に一番に私が行ったのは、価格構造をお互いに開示することでした。お互いに同じ考え方を共有することによって、お互いに提携(アライアンス)をしっかり協業し、一緒に頑張っていくようにしましょうということをしました。その際に、文化の共有はもちろんですが、「数字の共有」を徹底してやることで、結果的に上手く回りました。

このように、数字が信頼材料になり得たのは、その前提として、ずるい数字や鉛筆を舐めたようなの数字ではなく、1つ1つの数字が費用項目や売上の項目であり、きちんとした意味があったからです。

たとえば、出張する際には、往復の出張の交通費がいくらで、何泊して、いくら使ったかという所も全て答えられるように、数字と自分の姿がきちんとお互いに見える所まで、一つ一つの数字に対する誠実さとこだわりを持つようにしました。そうしないと、結果的には本当の意味でのコミュニケーションにはなりません。私自身、様々な会社で仕事をしてきて、アメリカやアジアの会社では、数字に対して非常に厳しく、誠実であるということに驚ました。自分自身の反省も含めてお話しすると、日本の多くの会社では、意外に「ここはわかってくれるだろう」ということを相手に期待して済ましているところや、「所詮承認されるための数字作りだよね」と数字を軽んじる傾向が強く、他の国に比べて数字に対して甘い部分があるのではないかと思います。日本的な文化として「相手の意を酌む」というものがありますが、それと数字はしっかりと分けて考え、数字をお互いに共有し、意見をぶつけ合い、高めあいながらビジネスを作り、両方が成長し成功していけるような関係が作ることが理想ではないかと思います。

では、今日のまとめです。
数字を使ったコミュニケーションによって、これまで出来なかった「相互理解」を得られるのではないか。その意味では、ファクトとロジックを大切にすべきではないかと考えています。

分野: 企業家リーダーシップ |スピーカー: 廣瀬 聡

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ