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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > デンマークの国際ランキング② (国際経営、国際物流/星野裕志)

デンマークの国際ランキング②

星野裕志 国際経営、国際物流

18/06/12

前回は、人口が福岡県よりも少し多いくらいのデンマークでは、なぜ世界でも最も高い税金を払いながら、幸福度でも世界のトップクラスなのかというお話でした。他にも、女性の社会進出数や汚職の少なさでも、世界のトップクラスでした。

なぜデンマークが世界でも、いろいろな点で突出しているのかに興味を持ち、ゴールデンウイークにデンマークへ行ってみました。
確かにデンマークは、GDPの規模では世界37位ですが、スイスのビジネススクールであるIMDが毎年発表する世界競争力ランキングでは、昨年デンマークは世界の対象国63カ国中で7番目にランクされました。

これは、雇用や貿易など260の指標のデータをまとめたものですが、日本は26位ですから、それよりはるかに高いということになります。

デンマークの企業と言えば、おもちゃのレゴや陶器のロイヤルコペンハーゲンを思い浮かべます。それ以外はあまり馴染みがなく、日本企業に比べて、国際的に知られたブランドはあまり多くはないかもしれません。
ただロジスティクスの分野であれば、世界のコンテナ輸送において、マースクライという海運企業は、突出して世界のトップ企業です。ビールのカールスバーグは、世界4位ですし、風力発電などのエネルギーで、世界をリードする企業もあります。

平均労働時間は週37時間と限られており、年5週間の有給休暇はほぼ全ての人が消化するというデンマークで、競争力が維持されているのは、大変なことだと思います。最近は日本でも特に問題視されてきた時間外労働などによって、国際競争力が維持されているのではなく、全く異なるライフスタイルがあるように思いました。
小濱さん:全く異なるライフスタイルとは、どのようなことなのでしょうか。

国連の発表した世界幸福度ランキングで、デンマークは世界156カ国中で3位とご紹介しましたが、これは人口当たりのGDP、社会的支援、人生選択の自由度などを集計したもののようです。この中の人生選択の自由度という項目に興味を持ちました。

デンマークでは、高校卒業などの区切りのタイミングで、1年ほどギャップイヤーという自由な時間を過ごしてから大学に進学するのが、一般的なようです。

デンマークでは、男性は4ヶ月の徴兵制が敷かれており、高校卒業後に兵役につくひと、働く人、海外を旅行する人など、自由に過ごすようです。友人の息子さんも、訪問している時に高校を卒業して、数週間のベトナム、カンボジア旅行に出かけて行きました。

また同様に、仕事を辞めてまた別の技術を身につけて転職するということも珍しくないようです。そこは社会保障がしっかりしているので、そのような時間を過ごすことに、生活の不安もないようです。

日本のように、受験や就職や転職に、追いまくられてという感じがありませんし、
失業も退職も怖くないという印象を受けました。

もう一つ今回初めて知った言葉ですが、デンマーク人は、「ヒュゲ(hygge)」と呼ばれるコンセプトをとても大切にしています。これは、居心地の良い時間や空間という意味らしいですが、この数年間世界的にクローズアップされた概念なようです。

英語でもhyggeに関する何十冊かの本が出版されて、昨年にはオックスフォード/ディクショナリーに収録されたそうです。つまり、デンマークの人たちは、家族や友達と過ごす質の高い時間や快適さを何よりも大事にしていて、人生の豊かさを求めてワークライフバランスを考えるようです。余裕のない日本とは、かなり違うように感じます。やはり基盤にあるのは、社会に対する信頼であり、高い税金を払っても、それが豊かな生活につながる安心感が根底にあるようでした。

2回にわたってデンマークに関する様々な指標を紹介してきました。どれも世界のトップクラスにランクされていますが、実はどれも繋がっているといえます。ここまでくるのは大変だったと思いますが、豊かな社会に投資をして、その配当が受けられるような仕組みができているのだと思います。

今日のまとめ:豊かな人生とは何かを考えること、自分で人生を選択する自由度な ど、デンマークのライフスタイルから学ぶべき点はあると思います。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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