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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 自己啓発の罠 (リーダーシップ開発、倫理、価値観/村尾佳子)

自己啓発の罠

村尾佳子 リーダーシップ開発、倫理、価値観

18/05/11

「人生100年時代」と言われるようになり、学び直しブームが到来しています。春になり、新しい学びを始めてみようかと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今日は、せっかく頑張ったのにこんなものに時間を費やしてしまったと後悔されないように、「自己啓発の罠」についてお話します。

自分の能力を高めるため、スキルアップのために、色んな資格を身に付けたいと考えていらっしゃる方は多いと思います。しかし、そこには罠があります。
「日本人は資格好き」ということが世界的にもよく知られています。履歴書に資格をたくさん並べることに一生懸命になって、気がついたらそのために多くの時間を費やしているなんてことになりがちです。しかし、それには何の市場価値もありません。とすると、これは一体何だったんだということになってしまいます。

私たちは、そもそも「資格とは何か」ということからよく考える必要があります。もちろん、公認会計士や弁護士など、その資格がないとできない仕事において資格そのものは非常に大事です。しかし、それ以外の民間資格(別に何かの資格を批判したいわけではありませんが)については、その資格を取ることが社会の中で一体どういう価値があるのか、ということをよく意識する必要があります。「この資格を取ったらこんな仕事がありますよ」と記載している資格の学校がありますが、実際はそんなに甘いものではありません。ビジネスにおいて、資格を持っているということは、「そのことについて学んだ。ある一定の知識がある」という証明はできるかもしれませんが、実際にその資格があることは、「実績」とイコールではありません。そこはしっかりと見極めていかなければなりません。つまり、資格は何も保証してくれないということです。「勉強したのね、努力をしたのね」ということは認めてもらえると思いますが、大事なのは、その資格を取って、その知識を使ってこういう工夫をして、仕事でこういう実績が出せますとストーリーが繋がっていることです。ポテンシャルの能力を証明したのが、「資格」であり、実際のビジネスで言われる「市場価値」は、その「能力」と「実績」がセットになったものです。能力は、実行して結果が出て初めて価値があるため、「実績に繋がるような能力」をつけないと意味がないわけです。

では、今から何か学び直しをしたいと考えている人は、何から始めたら良いのでしょうか。
まず、「何のために学ぶのか」が重要です。今の社会で言われている文脈で、単に知識をつけてお勉強をしたいという理由であれば良いのですが、「仕事に繋がること」「仕事で実績が出せる」ということが目的となると、自分のキャリアについて、自分はいったいどんな仕事をしたいのかを考え、それをする上で、今の自分に足らないものを埋める必要があります。それを埋めるための勉強が「資格」かもしれませんし、資格ではないけれども、自分なりに何かの知識をインプットすることなのかもしれません。あるいは、何かの経験を得ることかもしれません。必ずしも机上の勉強だけではなく、新しい仕事にチャレンジするということもとても大事なことだと思います。考えるステップとしては、まず自分は5年後新しく能力開発をして、どういう仕事にチャレンジしたいのか。そのためには、どういう能力が必要なのか、そんなところから考えるのがいいのではないかなと思います。
まず先に自分がしたいことを考える、自分が今後どうありたいのか、どういうことをしたいのか、その中で、そこに資格が必要であるのならば、それに準じた資格を取るということです。
皆さん陥りがちなのは、資格の勉強は、最初の一年は体系的に効率よく知識がインプットできるという意味においては非常にいいのですが、残念ながら試験に合格できませんでしたとなった場合、最初の一年目以上の成長幅があるかというと、恐らくありません。そうなると、その資格がなければできない仕事であれば頑張る必要がありますが、知識のインプットとしての資格の勉強だとすると、別に合格するかしないかはどうでもいいことかもしれません。

皆さんが陥りがちの自己啓発パターンは3つあります。

1つ目は、「決めつけパターン」です。自分は今の専門性だけで生きていくと決めつけてしまい、もう割り切ってしまっている場合は、ある特定の分野では強みを発揮することができますが、その他の場面では力を発揮できなかったり、あるいはそれこそこの先その分野がAIに取って変わられるような時には、もう何もできなくなってしまったりすることがあります。

2つ目は「中途半端なパターン」です。とにかく目についた分野や領域、友達が面白かったと言ったものを私もやってみたいと飛びついてしまうタイプです。結果的にどれも中途半端になってしまい、ほとんど仕事の成果に結びつかないということがあります。

そして3つ目は、「ビジネスのヒーローに憧れるパターン」です。よくある著名人の名言集などを毎日見て学んでいるタイプです。私も名言集はとても好きですが、憧れの思いを持ったとしても、自分に力がついているかというと残念ながらそうではありません。仕事に引き寄せて考えることができないと、ある意味の憧れで終わってしまします。有名人の名言を見たときに、どうやって自分の行動を変えようかと自分の意識に変えて、それから日々の行動を変えていくところに繋げない限り、結果としては何も変わりません。

どのパターンもある意味、ちゃんと考えていない。視野狭窄になった状態と言うことができます。
では、今日のまとめです。
学び直し自体は、この先非常に重要な考え方ですが、一方で自分の将来のありたい姿、それから現状をちゃんと理解していくことをしないと意味がありません。まずはそういった重要なご自身のキャリアを考えた上で、どんなスキルを身に付けるべきなのか、そんなところを是非意識いただきたいなと思います。

分野: リーダーシップ開発/倫理/価値観 |スピーカー: 村尾佳子

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