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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 現金のない社会① (国際経営、国際物流/星野裕志)

現金のない社会①

星野裕志 国際経営、国際物流

18/05/09

皆さんは日頃、自動販売機で飲み物を買う時に、どのように支払われますでしょうか。

私はいつもなぜか現金で飲み物を購入する旧世代の人間なのかもしれません。実は学生に同じような質問をすると、ほとんどが交通カードなどを使って購入しているようです。今日は現金のない世界=キャッシュレス・ソサイエティについてお話をしたいと思います。

現金のない世界、キャッシュレスとは、ものを購入するときでも、現金を使わないで他の方法で支払うということです。他の方法といえば、例えばクレジットカード、交通カードなどを含めたプリペイドカードもあるでしょうし、おサイフ携帯のようなスマホで支払うこともあります。
いわゆるモバイル決済です。

3月に、その現金のない世界の最先端を見てもらいたいと思って、ビジネススクールの学生を引率して、アリババの本社のある中国の杭州に行きました。

QBSは、海外の提携する大学に定期的に訪問する「ICABE」といわれる、アジアとの交流とビジネスを学ぶことを目的としたスタディ・ツアーを毎年春と夏休みに実施していて、QBSの設立からもう実施したのは29回にもなります。今回は、そのICABEというプログラムで、アリババと中国でも著名な大学でQBSの提携校でもある浙江大学を訪問しました。

中国では大変なスピードで、現金を使わない世界が進行していることは知っていましたが、それは想像を上回っていました。アリババといえばインターネット通販の中国での最大手で、昨年の11月11日の独身の日には、一日の売上が2兆8千億円を上回ったということが広く報道されていましたので、ご記憶の方も多いかもしれません。ニューズウィークでは、この日一日の売上が、アイスランド一国のGDPを上回ったと報道されていました。

そのくらいの巨大な事業規模を持つ会社ですが、そのアリババ・グループが提供するのが、アリペイと言われるスマホを使った決済方式です。もうひとつ同じようなサービスを提供する中国のテンセントという会社のウィーチャットペイ(WeChat Pay)とアリペイが二強と言われています。

このふたつの会社が、モバイル決済のシステムを提供することで、買い物をしても現金ではなく、スマホで支払いが済まされるということです。

中国・重慶大学の将先生が、昨年10月に東京の明治大学で開催された国際ビジネス関係の学会で、とてもおもしろい研究報告をされました。中国での決済方式について、現金、クレジットカード、モバイル決済のどの方法が使われているかということでした。

なかなかおもしろい結果だなと思ったのは、中国ではどのような分野でも、クレジットカードの使用が非常に少ないということと、病院などの医療機関と行政機関ではいまだに現金が主流ということを除いては、すでに圧倒的にモバイル決済が主流になっているということです。

交通機関、ガソリンの給油、スーパーでの買い物、ホテルからレストランまで、先ほどお話した医療と一部の行政機関を除くと、ほとんどの分野で支払いが携帯でされていることになります。いまや屋台でもモバイルのようです。日本なら、ホテルやガソリンの給油、航空券の納入なら、クレジットカードを使用することころです。

アリババを訪問した翌日に、浙江大学を訪問して現金のない社会について、ビジネススクールでディスカッションを行いました。まず浙江大学の学生のみなさんに、「最近現金を使ったのはいつですか」と質問しました。それに対して、ひとりは先週大学の駐車場に車を駐車した時、二人目が2週間前にバスに乗った時とのコメントが有って、3人目の女子学生は一ヶ月前に福岡に旅行に行ったけれど、モバイル決済がまったく使えないので、現金を使いましたとのことで笑いが起きました。

それは、中国の学生さんたちは、1週間も2週間も、1ヶ月間も一切現金を使っていないということなのです。ですからお話したように、中国では大変なスピードで、現金を使わない世界が進行していることになります。

中国では現金やクレジットカードといった従来の支払いの方式に代わって、モバイル決済の方式が急速に進行しています。アリババ・グループのアリペイとそのライバルのウィーチャットペイというモバイル決済が浸透されているために、逆に現金でもものやサービスが購入できないという状況が出てきています。

明日は、続けて現金のない世界=キャッシュレス・ソサイエティの進行について、お話をしたいと思います。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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