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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 松下幸之助の経営哲学25社会観⑤経済の目的 (日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学/岩崎勇)

松下幸之助の経営哲学25社会観⑤経済の目的

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

18/05/01

⑴概論①②、(2)宇宙観:①繁栄の基、②生成発展、③大義、④調和の本質、⑤自然の恵み、⑥素直な心、(2)人間観:①人間の目的、②人間性、③理性と本能、④善と悪、⑤欲望と善悪、⑥信と解、(3)人生観:①人生の意義、②天分の自覚、③人間としての成功、④礼の本義、(3)人生観:①人生の意義、②天分の自覚、③人間としての成功、④礼の本義、⑤信仰のあり方、⑥礼としつけ、⑦悩みの本質、⑧健康の原理、(4)社会観:①、繁栄の社会、②国家と世界、③国民生活の意義、④調和の思想、⑤経済の目的


1.はじめに
 松下幸之助の経営哲学をシリーズでお話しています。
【松下幸之助の哲学の内容】
201710251.png

 宇宙観から始まる松下幸之助の経営哲学のうち第四の側面である「社会観」について解説していますが、これはさらに次のような項目に分けられます。今回は前回の続きで、「経済の目的」についてお話します。
【社会観の内容】
201710252.png

2.経済の目的
・生産を高め、分配を豊かにして、全ての人の消費に不自由なからしめることが経済の目的であります。
・自然の理を基とし、経験と体験とをいかして、今日の知識を高めていくところに、適正な経済の仕組みが生まれてまいります。
・貧困は罪悪であります。われわれは、常に経済の仕組みを向上させ、生産と消費を限りなく高めてこれを除去し、繁栄の社会を将来することに最善を尽さなければなりません。

 「経済の目的」について、次の三点を述べております。第一に、生産を高めて分配を豊かにして、全ての人の消費を不自由にしないということが経済の目的であるということです。第二に、非常に松下幸之助らしいのですが、自然の理をベースとして、それに人間の経験や体験を織り込んで良い形で経済の仕組みを作っていくということが非常に重要であります。第三に、貧困は罪悪である、これを重要な哲学の1つにしています。我々は常に経済の仕組みを向上させて、生産と消費を限りなく高めていって貧困を除去し、繁栄の社会を作り上げることに最善を尽くさなければならない、とも言っています。

3.人知のみに頼っている
 経済が良くなるか悪くなるかは、繁栄するか否かの分岐点です。この為には、経済の目的として、生産をもちろん高めていかなくてはならないし、分配も豊かにしていかなくてはならない。しかし、分配を豊かにする時、公平に分配しないといけないということで、持っている人だけに分配がいくような仕組みではまずい、ということになります。世界の長者10人の財産と何十億人の財産が同じで、そのうちの6人位がアメリカ人です。アメリカをベースとした経済の考え方があるのですが、そこには大きな貧富の格差があって、分配が適正になされていない、という現実があります。
豊かで正しい分配によって、全ての人が消費に不自由しないことが必要なのですが、世界を見ると分かるように、饑餓の状態の人が何億人といるわけです。一方で、非常な超金持ちがいます。これらの全体を見ると、生産を高めて分配を公平にしながら皆で豊かになって消費を不自由にしないような世界を作っていく必要があります。現代の経済学は、やはり欧米型の経済学です。現実を見ても分かるように、富んでいる人がますます富むような形になっていて、貧しい人はますます貧しくなるような世界になっていますが、これは本来の自然の理に合っていません。経済も自分達だけが豊かになるような経済学ではなくて、もう少し全体的に皆が豊かになるような経済学を目指した方がいいでしょう。

4.十分の一の国費で十倍の経済活動
 また、十分の一の国費で十倍の経済活動が出来ると彼は言っています。これはすごいことですけど、効率的にやって十分の一の国費で十倍の経済活動が実現できれば、差が100倍です。要するに、国民からの税金とその支出のバランスをもう少し考えてやる必要があると言っているのです。ですから、支出をもう少し効率的な支出にし、取る側もどんどん取るのではなくて、負担能力に応じなさい、と言っています。

5.生産と消費を高める
 さらに、出来る限り生産と消費を高めていく事が人生を豊かにするという立場に立っています。これは物が不足した敗戦から、戦後、復興していく時の思想が出ているということです。

6.貧困は罪悪である
 貧困は罪悪であす。「四百四病の病よりも貧ほどつらいものはない」という言い方が昔からあります。また、「衣食足りて礼節を知る」とありますが、逆に、「衣食足らざれば、礼節を知らず」ということで、経済を豊かにしていけば犯罪が少なくなって平和になっていくと考えております。

7.むすび
 松下幸之助の経営哲学のうち、「経済の目的」に関して、生産を高め分配を公平で豊かにし、全ての人の消費に不自由がないようにすることが経済の目的であり、これによって繁栄した社会を目指そうとしています。

〔参考〕松下幸之助『松下幸之助の哲学』PHP文庫

分野: コーポレートガバナンス 財務会計 |スピーカー: 岩崎勇

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