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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 朝鮮半島の非核化 (企業財務 M&A/村藤功)

朝鮮半島の非核化

村藤功 企業財務 M&A

18/04/13

今日は朝鮮半島の非核化の話をしたいと思います。北朝鮮は去年ミサイルをたくさん発射し、核実験も行いました。火星12号、14号や15号を開発し、気が付くとアメリカ本土にどうも届きそうです。核爆弾が搭載されたミサイルがアメリカ本土に届いてしまうかもしれないという怖い状況になってきたわけです。

アメリカもずっと黙っていたわけではなくて、1994年の核の枠組み合意や、2005年の六か国協議、2012年の査察受け入れの様に色々な合意がなされています。これで上手くいったと思った瞬間が過去に何度かあったのです。しかし、北朝鮮は全部を一気にやるのではなくて、これをやったらこれを下さいと言うわけです。今回も段階的に色々なことをやりましょう、だからこれをやったらこれを支援してくださいという話になりました。結局、支援だけを先に取った後、やっぱりあんたは裏切ったと言って途中でその合意を止めるのではないでしょうか? 制裁の解除や支援を目的としているだけで、非核化なんてやるつもりがないという疑惑があるわけです。

北朝鮮に騙されてはいけないとトランプ大統領や安倍首相は思っています。ところが一方で韓国の状況はどうかというと、朴槿恵前大統領に代わった文在寅大統領は太陽政策を採用し、北朝鮮と韓国とは同じ民族であり北風ではモノは達成できない、だから太陽でいこうと考え、先日ピョンチャン五輪をやったわけです。そこで親しくなり特使を送ったところ、韓国とアメリカが北朝鮮の現在の体制を脅かさない事を約束するのなら核なんて要らないみたいな事を言ったとされています。

それでもう話がとても早く進み、4月27日の南北首脳会談ではひょっとしたら非核化宣言するかもしれないみたいな話になり、5月にはトランプ大統領と金正恩が会談をするという様な流れになってきたのです。韓国も、これまでに、2000年の金大中と金正日、それから2007年には盧武鉉と金正日が色々な合意をしています。金大中が何を合意してきたかというと、統一政府を簡単に作るわけにはいかないので統一政府の下に二つの体制があるとしたらどうかみたいな話をしたのです。すごい事を言うなと皆思っていたのだけど、勿論実現なんてしませんでした。その後盧武鉉と金正日の間では、休戦を終結させて恒久平和を作りましょうと、これは世界中もいいねと言ったのですけど、全然実現しなかったですよね。

アメリカも何度も北朝鮮と合意しているし韓国も北朝鮮と何度も合意しているのですが、何一つ実現していません。北朝鮮を本当に信じられるのかどうかが問題なわけです。5月のトランプ大統領との会談が行われそうで、そこでアメリカは一体どう出るのかが鍵です。トランプ大統領は過去のアメリカの合意は全て間違いだった、私はこんな間違いはしないと考えています。

ところが驚いたことに、金正恩が電車に乗って北京に行ったのです。もう中国からも見放されそうだと思っていたのに、習近平主席が戦争でなくて対話で解決するのがよいとして、段階的な非核化を習近平主席がバックアップしそうな気配になってきています。そうすると、中国のバックアップがいる北朝鮮といない北朝鮮では、トランプ大統領にとっては結構意味合いが違うわけです。

そもそも本当に言う事を聞かないのだったら軍事オプションもあるぞという様な事をトランプ大統領は言っていたわけです。トランプ大統領としてもアメリカに飛んでくる核ミサイルと韓国や日本に飛んでいく核ミサイルでは、意味が違うわけです。ひょっとすると、日本はそうあって欲しくないと思っているのですけど、アメリカ本土に飛んでこないのだったらそれでいいみたいな合意をするかもしれず、それは日本や韓国にとっては途轍もなく恐ろしいことです。

これからどうなるのでしょうか。多分、北朝鮮は段階的非核化みたいな話を持ち出してきて、アメリカがYESと言うのかNOと言うのか、それからアメリカは一気にやりたいので全部非核化しそれを査察で確認させてくれ、そうでなかったら何も合意しないぞ、という様な事を言うとするかもしれません。これに対して、北朝鮮は嫌だと言うでしょう。それでは軍事行動みたいなことを言うけど、裏に中国がいるという事になると、アメリカと中国の戦争なんて世界中望んでいないですよね。5月の会談で、一体何が起こるのかというのが心配でたまらないという状況です。

安倍首相はあまりにも心配なので、ちょっと事前にトランプ大統領に何か言っておこうかということでアメリカに行くのですけれども、丁度いいタイミングなのでアメリカと日本の間の貿易の話をされるとも言われています。実際何が起こるのか、色々困った事になってきつつあるという状況ですね。日本はアメリカや韓国と緊密な連携を取って北朝鮮にプレッシャーを与えようと思っていたのですが、文在寅大統領は太陽政策の人であるという事で、日本の想定外の方向に動いてきました。

文在寅大統領の国内での支持率はどのくらいあるか知っています? 今、70%以上あるのです。与党の共に民主党は全然大したことなく、議会の過半数を持っていません。ところが文在寅大統領は圧倒的な支持率を受けているのです。それは、朴槿恵問題があるからです。要するに、朴槿恵は許せないという事で韓国国内がすごく盛り上がって、朴槿恵に代わる形で期待の星として文在寅大統領が出てきたわけです。朴槿恵を逮捕し、その前の大統領である李明博も逮捕したという状況で、国内政治は文在寅大統領が完全に握っています。そういった中でこれから一体何が起こるのかですよね。

今日のまとめです。北朝鮮は五輪で韓国との関係を改善し、韓国も特使を北朝鮮やアメリカに送って4月の板門店における南北会談や、5月のトランプ大統領との会談がこれから起こりそうな気配になってきています。と思ったら、金正恩は3月末に北京を電撃訪問して、段階的な非核化について中国の後ろ盾を得たという状況の中で、日本は何も出来ていません。非核化という為には口だけでなくて検証が必要なわけですけど、北朝鮮が思う様にならなかった場合、トランプ大統領は自分がこれまでの様に騙されたという事は絶対に認められないでしょう。そうすると、北朝鮮の後ろに中国がいても、軍事オプションの行使に踏み切るのかどうかという、日本にとってはちょっと見過ごせない大変な事になりつつあるという状況です。

分野: その他 |スピーカー: 村藤功

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