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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 政策デザイン2  (公共政策、地域政策、産学連携/谷口博文)

政策デザイン2 

谷口博文 公共政策、地域政策、産学連携

18/04/11

前回、政策デザインというお話でした。政策デザインとは何だろうと思いますが、社会課題を解決するためビジネスのアイデアを使って新しくビジネスに参入したいということがあっても、色々な法規制があって、簡単にはビジネスチャンスというのが広がっていきません。だから、その規制の方を変えていかないことには新しい取り組みというのはしづらい、このような政策をいかにデザインしていくかというお話でした。

法規制を変えるというのは難しいことです。
その理由のひとつは細分化されている制度に要因があります。日本の場合には、法律あるいは政省令で非常に細かいところまで文章で書いてあります。だから一旦決まったルールを変えるのに大変な手間と労力がかかります。所管する役所も決まっていてこの問題についてはここに聞きなさいというように、ひとつひとつ細分化されているので大変です。
それから、今あるルールを変える時にはなぜ変えなければいけないか、今のままじゃなぜだめかと説明しなければなりません。新しいことをやったらどのようないいことがありますか、ということを説明しないと、今あるルールを変えなきゃいけない理由が出てきません。しかし、普通今までやったことがないことをやろうとすると、どうなるかわからないところがいっぱいあります。だから、よく役所は前例主義と言われますが、そのような実績がない、前例がないことに対して、どうなるかわからないとなると、役所はどうしてもまず現状維持が原則だとなります。そうすると、ルールを変えるのがとても大変になります。つまり、規制を変えるのが難しい理由として、官僚制や官公庁の仕組みという体質も一つあるということです。

さらにそれだけでなく、国民性や国民の意識の要因もあります。役所は、自分たちがそう考えるだけではなくて、国民全体がどのように思っているか、を考えます。国民が不安だったらそれは安全にしなければなりません。そうすると徹底的に安全にしておかないと皆さん不安に思います。だから、安全については非常に厳しく見ます。そして、それがどの程度必要かについては、国民の期待や望んでいるのに合わせてより安全にとハードルを高くします。しかし、ビジネスにとってはコストがかかり過ぎるということが起きます。

つまり新しいビジネスを入れると、なにか新しい問題が起こるかもしれない、と不安に思い、新しいビジネスをいれるよりはむしろ従来のものを守りたいと皆さんが思うと、そんなものいらないということになります。今、実は民泊新法で、色々なところで条例ができています。これはどちらかというと禁止する方向のルールができつつあります。管理組合の対応もあるし、条例での対応もあります。もちろんそこには色々な問題があるからということもありますが、新しいことがどのようになるかというイメージできないと不安です。するとビジネスを起こしたいと思う人達とそういった不安に思う人達とのコンフリクトが生じます。国民の意識との関係をよく見ていかないと、規制の問題というのは結論が出てこないというところがあります。これがひとつの難しさです。

今の民泊でいうと、例えば自分の住んでいるところの隣の家や隣の部屋にわからない人達が出入りをすることに対して安全なのか、治安が守られているかと、色々なことを想像すると思います。もともとは友達に自分の部屋を貸してあげるとかいうようなことが始まりだったりしますが、そのような場合はお互いが信頼できて、周りの人も信用できるというような状況があります。そういう信頼関係をどうやってつくっていくか、その辺がこのようなビジネスの大事な部分です。だから、何でも禁止すればいいかというと結局新しいことはなかなか出来ないので、その中でいかにルールや枠組み作りをうまくバランスを取りながらやっていくか、これは本当に難しいところだとは思います。
一つ考えておきたいのは、新しいことをやってみるときにどうしてもそのような不安について、やってみなきゃわからない、そうするとまず役所にお伺いをたてる、そうするとわからないことは禁止するといって、全部何もしないところからスタートすると、本当に日本の中では何も新しいことが起こりません。誰かがやってみる、パイオニアになる、チャレンジしてみるということがあって、そこで問題が起き、そしたらこれはこう変えようと、新しいわからないことに対してトライをしていく、チャレンジしていく、というような姿勢が取れるかどうかというところが大事だと思います。

今日のまとめです。このイノベーションの時代に、ドローンとか自動運転とか色々なものが動いています。これもドローンも落ちてくるかもしれないと思うとなかなか新しい実験もできませんが、実験ができないと危なくないようにすることもできません。だから実験をしてみるということができるよう、国も考えています。これから後、そのようなチャレンジについて、制度がどう対応できるかを考えていきたいと思います。

分野: 産学連携 |スピーカー: 谷口博文

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