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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 政策デザイン1 (公共政策、地域政策、産学連携/谷口博文)

政策デザイン1

谷口博文 公共政策、地域政策、産学連携

18/04/10

政策デザインというテーマで、これから何回かお話したいと思っています。政策というと公務員の仕事だとか役所が作るものだと普通は思うでしょう。その公務員のための講義というよりもむしろ街づくりをしたいとか地域の色々な課題を解決したいとか思っている方が沢山いらっしゃると思います。公務員であっても、自分の担当ではないかもしれません。どのような方であっても何か自分が地域のために貢献したいと思うときに、参考となるお話をしたいと思います。
例えば今はビジネスで課題を解決しましょうというときに、いわゆるソーシャルビジネスで、色々なやり方があります。特に最近はICT技術を使って、従来なかなかできなかったことができるようになってきました。以前お話しましたが、例えばシェアリングエコノミーのような形でマッチングすることによって民泊だったり、ウーバーのようなものを使って移動したりというようなことが今世界で行われるようになってきました。

しかし、これはいいと思っても、なかなか日本ではそう簡単にいきません。やはり日本には日本の規制や法律があります。そのようなルールをどうするかによって、このようなビジネスがうまくいくかいかないかが決まってきます。民泊については今ちょうど民泊新法が動こうとしています。
新しいビジネスを考えて、社会課題を解決したいと思うときに、どうやったらビジネスがうまく回って、その課題が解決できるかということを政策も一緒に考えないといけません。つまりルールをちゃんと考えないと、うまく回っていかないということがあります。ルールはルールだから守らなければいけません。しかし、社会としてみたときにルールを変えたらもっといい課題解決ができる、あるいはもっといい形でビジネスができます。そうすると、皆のためになります。そのようなことがあるとすれば、やはり政策としてルールの方をデザインしてみよう、それが政策デザインです。

今、色々なもののスピードが速く、新しいことがどんどん開発されています。しかし、それに法整備が追いついていません。すごくスピード感があります。特に世界でビジネスをやっている人は法整備など待っていられないという人がいます。そうすると逆に日本はどんどん遅れてしまいます。世の中がどんどん進んでいるのに、ルールが追いついていかないから新しいことができません。そうすると、世界で色々なことが動いているのに日本だけは何もできないというようなことになるのはとても残念だと思っています。だから、そのようなルールも一緒に時代に追いついていく、もっと言えば、時代を牽引していける、引っ張っていけるような政策デザインができないかと考えています。そのようなことができる人達をつくりたいと思って、私は今九大でそのような講座を行っています。今回9期目になりますが、政策デザイナーを養成する「地域政策デザイナー」養成講座というのを行なっています。特に、具体的に規制改革をどのようにすれば新しいビジネスが生まれて、そしてもっといい解決ができるようになるかを考える授業を、この4月から行なっていこうと思っているところです。

規制をどうするか、たとえば規制緩和のようなことがあります。ルールと言われるとどうしても、それはもうそこにあるから、それを変えていこうと思ってもとても大変です。ビジネスやる人はそれが変わってから動き出そうと思っても、とても時間がかかるし、エネルギーもかかる。一方役所の方はどうしてもそれに1年とか2年かかってしまいます。しかし役所も変わって考え方を柔軟にしていけば、もっと早くそのような新しいビジネスに対応できるようになる。そのためには、やはりビジネスマンと一緒になって役所の人達の頭も変わっていかないといけないと思います。
規制というのは実際には、例えば法律があります。具体的に言うと、お客さんを運ぶということはタクシーが行なっていますが、マイカーをつかってお客さんを運んでお金をもらうということは禁止されています。これはいわゆる白タクと言われます。しかし、例えばタクシーのないところだったら使えないか、あるいは物を運んだり人を運んだり、一緒に運べないかというアイデアは色々と出来てきます。ビジネスとしてもありえます。しかし、それは今法律があるからできません。そうすると、じゃあどこをどのように変えればこれができるようになるだろうかということを考えてみたらどうかと思います。

色々なアイデアが生まれても、法律がそれを許さない、出来ない状況にあるということです。ただもちろん、その法律がある理由があるので、当然そこは何故そのようなルールができているかということをしっかりと考えなければいけません。そうするとやはりそこは色々と勉強しなければいけませんし、今の話で言うと、道路運送法という国土交通省がもっている法律をよく勉強して、それがなぜそのような規制をしているのか、その目的を実現するためにその方法でないといけないのか、もっと他の方法はないのか、と考えていくことが、政策をデザインしていく基本になります。ビジネスというのは大体どこかの役所に所管されています。つまり業法と言われて、それぞれの分野があるので、その分野の役所に相談したり、考えたりしながら、政策をデザインしていくことになると思います。

今日のまとめです。新しいビジネス、あるいは新しい技術開発、そういったイノベーションが起きやすいような社会にするためには、政策デザインという形でルールを新しく考えていくことが、おそらくこれからとても大事なことになるだろうと思います。それが今現在、そのように動いているかというと、実際にはやはり国の方でその法律の主旨があって、そう簡単にはいかないところがあります。しかし、それを少しずつ変えていく動きが国の方でも起こっているので、その辺の様子も見ながら自分たちで考えていくことが大事だと思います。

分野: 産学連携 |スピーカー: 谷口博文

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