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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 食べ放題の店は儲かるのか (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

食べ放題の店は儲かるのか

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

18/03/30

今回は、食べ放題の店は儲かるのかという話をします。

まずは普通のレストランの話からです。レストランはお客が1人も来ないと大赤字です。店を借りる費用、コックの給料、等々が必要だからです。このように、お客が来ても来なくても必要な費用のことを固定費と呼びます。お客が1人来ると費用が増えます。材料費です。これを変動費と呼びます。売り値に占める変動費の割合は、それほど高くないと言われているので、3分の1とします。1500円の食事の材料費が500円となります。お客が来ないと大赤字ですが、お客が1人来ると赤字が1000円減ります。収入が1500円でコストが500円だからです。お客が増えていけば赤字が減り、ある所から黒字になります。その時の売上高を損益分岐点と呼びます。レストランにとってお客の数が増えることが非常に大切だという事が分かると思います。そこで、メニューを値下げしてライバル店からお客を奪って来ようと考える店が出て来て、安売り競争が発生することもあります。

ここからは、食べ放題の店の話です。食べ放題の店というのは、食欲旺盛なお客ばかりが来ます。ダイエット中の人は来ません。しかし、赤字にならないのでしょうか。普通の店と比べてみます。2人分の料金3000円を払って、3人前食べるお客が来たとします。お客は大満足ですが、実は店も満足です。お客が払う料金は3000円、材料費は3人分で1500円なので、お客が1人来ると店の赤字は1500円減ります。普通の店より赤字の減り方が早いということです。しかも、お客が満足するという事は、多くのお客が来ます。そうなれば、ますます早く赤字が減っていきます。簡単に黒字になるかも知れません。このように、店の費用を固定費と変動費に分けて考えると、食べ放題の店が赤字にならない理由が見えて来ます。

さて、食べ放題の店には2種類あって、お客が注文してから作る店のほかに、ビュッフェと呼ばれる店があります。店の真ん中に大きな皿が置いてあり、お客が好きなだけ取って食べる形式です。ここからは、ビュッフェの店について考えてみます。ビュッフェの店の良い所はたくさんありますが、最初に思い付くのは料理を皿に盛り就けたり客席まで運んだりする仕事が要らないことです。次に思い付くのは、コックが20人前の料理を一度に作るという事です。料理は、一人分作るのと20人分作るので手間が20倍かかるわけではないので、20人分の料理をまとめて作ることでコックの仕事が効率化できます。これを規模の利益と呼びます。ちなみに、大企業が中小企業より儲かる理由は色々ありますが、最も大事なのは大量生産で規模の利益が得られるからです。コックの効率化という事で言えば、ビュッフェの店では注文を受ける前からコックが料理するという事も重要です。普通の店では、客が注文してから料理を始めるので、本当にコックが忙しいのは昼食と夕食の時間帯だけですが、ビュッフェの店では朝からコックが忙しく働く事が出来ます。客席の効率という点でも、ビュッフェの店は優れています。普通の店では、客が着席して注文してから食べ始めるまでの時間がかかりますが、ビュッフェの店では客が着席した途端に食べ始めるので、客席が有効に活用出来きます。材料の仕入れも、ビュッフェの店は楽です。普通のレストランでは、客が何を注文するかわからないので、メニューにある料理を作るための材料を一通り揃えておく必要があります。当然、残ってしまって捨てるものも出て来ると思います。しかし、ビュッフェのレストランでは、作る料理を自分で決める事が出来るので、材料に無駄がありません。しかも、同じ種類の料理を沢山作るので、大量の材料を仕入れることになります。もしかすると、値引き交渉が出来るかも知れません。

さて、せっかく食べ放題の店の話をしているので、食べ放題の店に行くお客の話もしておきます。食べ放題の店に行きましたが、すぐにお腹がいっぱいになってしまった時、どうすれば良いでしょうか。以前、サンクコストというお話をしました。その復習です。サンクコストというのは、払ってしまって戻ってこない金です。お金を払って食べ放題の店に入ったら、払ったお金は忘れましょう。お腹がいっぱいなのに、元を取ろうとして無理をしてたくさん食べても、払ったお金が戻って来るわけではありません。死んだ子の歳を数えるような事をせず、今の自分が一番幸せになれる事をしましょう。無理をして食べ過ぎるよりも、そのまま黙って店を出る方が幸せなら、元がとれていなくても、店を出ましょう。無理をして元をとっても、誰も褒めてくれません。


まとめ:食べ放題の店は、お客が沢山食べても大丈夫です。お客が沢山たべても、店としては材料費はそれほど増えないからです。ビュッフェの店は、さらに良い事がたくさんあります。一度に大量の料理を作れる事などです。

分野: 経済予測 |スピーカー: 塚崎公義

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