QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > メンタルヘルスと論理思考 (メンタルマネジメント/松岡綾子)

メンタルヘルスと論理思考

松岡綾子 メンタルマネジメント

18/03/22

前回は、「職場でのストレスとその対応方法」についてお話しましたが、今日は、「メンタルヘルスと論理思考の関わり」についてお話します。

心の問題はわかりにくいものなので、そこを論理的に考えるというのは矛盾しているように感じる方も多いと思いますが、実はかなり関係があると思っています。また、きちんと論理的に考えられる方というのは、心も安定しやすいと思います。

人は様々な場面でストレスを感じるわけですが、究極的に言ってしまうと人間はすごく理不尽な状況にあった時や、自分が不公平に扱われていると思った時にとても大きなストレスを感じます。
例えば、上司が非常に厳しい人であった場合、みんなに対して一律に厳しく必ず何か文句を言ってくるような方の場合は、大体部下のみなさんは、「あの上司きついよね」とか言いながら共用しあえます。ただ、これが自分にだけ厳しいとなると、もしかしたら上司はその人に期待をして成長させたいと思っているのかもしれないのですが、その社員としては「自分だけ厳しくされている。何で他の人は見逃されていたり、逆に誉められたりすることもあるのに自分に関してはそういうポジティブな言葉はなく、いつも否定的な言い方をされてしまうんだろ」と不公平、または理不尽に感じて、パワーハラスメント的なストレスになってしまいます。その他にも、自分が何かを伝えようとした時に相手がうまく受け止めてくれずに、自分の言いたいことがよく伝わらない場合や、自分が思った通りの行動をみなさんがおこしてくれない場合には、「なぜなんだ?」という(これは少し自分勝手な部分もありますが)理不尽さを感じたり、他の人がうまくいっていると不公平に感じたり、みんなが自分のいう通りに動いてくれないということで不満を感じてストレスにつながるということがよくおこります。

このように、理不尽さと不公平さを感じた時にストレスを認識するわけですが、そういった場合には、まず何がおきているのかということを冷静に判断する、整理できる頭が必要になってきます。
例えば、上司の人から強い叱責を受けたとしても、「なぜそのようなコメントを言われたのか」をしっかり論理的に考えることで、その人の言っていることをきちんと真に受けるべきなのか、無視していいのかという判断がつきます。あとは、人に何かものを伝える時も、自分がきちんと筋道たてて人に話ができているのか、ちょっと分かりにくい話をしてしまったり、自分本位になってしまったりということがないかということを論理的に考えることによって、人への伝わり方は変わってきます。論理的に考えられるということは感情コントロールに非常に大きく関わるのではないかと思います。

上司の叱責は、はイライラして機嫌が悪いことによる八つ当たりなのか、それとも何かそこにきちんとした理由があってのことなのかというのはきちんと見極める必要があります。

心理学には「認知行動療法」という治療法がありますが、実はこの論理思考を活用しています。人間は、認知と整合した結果にはストレスを感じずに受け入れやすいのですが、自分の認知と不整合をおこすとストレスを感じるといわれています。

例えば、大嫌いな同僚がいたとします。ただ、その同僚の仕事はとてもすばらしい。こんな時に、自分はその同僚に嫉妬したり、逆に自分の能力のなさを悲観したりして強いストレスを感じます。ですが、その同僚のことが大好きだったら、たとえその仕事を認めるのみならず、素直に褒めることができます。これは整合がとれているのでハッピーなわけです。
では、アンハッピーだったときにどうしたらいいかというと、色々考える要素があると思います。
例えば、その人の仕事のでき栄えを若干マイナスしてみる。「イヤ、こういう所はできてないよね」と少しあげあしをとるようなことで自分を納得させる。ですが、これはまわりの評価が高ければ、そこにまた不整合がおきますので、あまりいいやり方ではありません。逆に、その人の嫌いな部分と認められる部分をきちんと冷静に判断をして、「人間的には嫌な奴かもしれないけれども、確かにあいつは仕事ができるよね」という風に思えると少し感情面で自分を抑えることができます。そうすると、その人の仕事の部分だけは認めよう、そして真似してみようと思えるようになり、強い嫉妬心や自分の能力を悲観するということが少し軽減されるかもしれません。実際にある感情を無理やりなくすことはできないですが、自分なりのその回避策を考えたり、感情をコントロールしたりすることに、論理思考というものはかなり密接に関係していると思います。

少し話が横道にそれますが、長く勤務している会社の中では、色んなことを色んな人が言っていても、その中で大事なことを自分で取捨選択できるようになっていきます。しかし、新入社員はなかなかそれが難しく、「Aさんから言われたこと」、「Bさんから言われたこと」、「Cさんから言われたこと」を全部ちゃんと聞かなくてはいけないと思って身動きがとれなくなるということがあります。

非常に難しい問題ですが、これに関してもやはり論理思考力、中でも情報を整理して考える能力をどう磨いていくかによって、このストレスが解消されるかどうか決まってきます。例えば、Aさんの情報はこうでこうだからとても信頼できる。だからこの人の意見は聞き続けよう。Bさんは言うことがコロコロ変わるから7割ぐらいに聞いておこうかなという自分なりのジャッジメントができると人との関わり方が変わってきます。すべての人の意見を考えるのではなく、「なぜこういう意見をいうのだろうか」ということを考えながら自分で判断していく能力を身に着けていく必要があります。

では、今日のまとめです。
一見関係ないと思われるメンタルヘルスと論理思考ですが、人間がストレスを感じる理不尽さと不公平さを少しでも軽減するためには、自分の頭をしっかり整理して状況を判断するという能力、この論理思考力がとても大切になります。ぜひその辺の能力も鍛えつつ自分の心を保っていきましょう。

分野: メンタルヘルス |スピーカー: 松岡綾子

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ