QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 「絶対儲かる商品」は絶対損する (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

「絶対儲かる商品」は絶対損する

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

18/03/05

今回は、「絶対儲かる商品」を買うと絶対損をするという話です。

詐欺師がよく使うのは、「絶対儲かる商品」を「あなただけに特別にお譲りします」という手口です。これは絶対損する商品なので、決して買ってはいけません。世の中に、絶対儲かる商品などありません。万が一そのような商品があったとしたら、プロたちが皆さんより先に全部買ってしまうので、結局皆さんの手には入りません。
儲かるかも知れないものには、絶対にリスクがあります。コンビニは、商品を仕入れなければ儲かりませんが、仕入れた以上は売れ残って損をするリスクがあります。そもそもコンビニを建てなければ儲かりませんが、建てても客が来ないリスクを覚悟しなければ、コンビニは建てられません。たしかに、天神のど真ん中にコンビニを建てれば、必ずお客は来るかもしれませんが、土地の値段が猛烈に高いと思うので、高い土地代を払ってもなおかつ儲かるかどうかはわかりません。銀行に預金すると、利子がつきます。たしかに、銀行に預金すれば利子がもらえます。これはリスクが無いように思えますが、預金している間に物価が上昇してしまえば、同じ金額で買える物が減ってしまうので、結局損したのと同じ事になってしまいます。
ところで、オーストラリアドルの国債は、日本の銀行よりも遥かに高い金利が付きます。それは、オーストラリア政府が親切だからではありません。何かのリスクがあるはずです。オーストラリアの政府は、私たちに借金を申し込む前に、世界中のプロたちに借金を申し込んでいるはずです。それで断られたから、私たちに高い金利を払って借金をしに来ています。私はオーストラリアの事はよく知りませんが、それでも一つだけわかるのは、オーストラリア国債を買うと、何らかのリスクがあるという事です。

話を戻します。「相手の立場に立って考えよう」という言葉が、私は大好きです。経済の先生は、「暖かい心と冷たい頭脳」を大切にするので、優しい気持ちとは限りません。ライバルが一番嫌がる事をしようというのも、相手の気持ちを考えるという事です。将棋や囲碁をする時には、自分の好きな手を打つよりも、相手が一番嫌がりそうな手を打ちます。それと同じことです。
「絶対儲かる商品を売ってあげよう」と言われたら、相手の立場に立って考えてみましょう。もしも自分が「絶対儲かる商品」を持っていたら、誰かに売ってあげますか?売らないです。それなら、この人は、よほどのお人好しであるか、詐欺師であるか、どちらかですよね。たとえば毎年20%の配当をしている未公開株があったとして、そのように儲かるなら投資家を募集しないで、必要な資金は銀行から借金をすれば良いです。どうして借りないのかといえば、銀行が会社を調べてしまうと貸してくれないからです。

詐欺師に狙われるのは、当然ながら高齢者が多いです。日本人の高齢者は、平均すれば若者より貯金をたくさん持っていますし、判断能力が若者に比べて衰えている場合も多いからです。特に、話し相手のいない高齢者はターゲットになりやすいと言われます。怪しい話があっても、誰にも相談出来ないからです。たとえば絶対儲かる投資の話を持ちかけられた時、友達が大勢いれば、「自分は投資するが、一緒に投資するか?」といった話が出るかも知れません。そうなれば、誰かが詐欺に気付くかも知れません。
今ひとつ、詐欺師の戦略として、寂しそうな高齢者に近づいて親切にしてあげるというのがあるそうです。そうすると、高齢者は詐欺師の事を「家族よりよっぽど頼りになる」と信頼するそうです。一度信頼を勝ち取れば、あとは財産について親切なアドバイスをしてあげれば良いだけの話です。
今の話を聞いていた皆様、もしかして高齢の親が一人暮らしをしていませんか?毎日電話してますか?親に寂しい思いをさせているのは、子供として褒められた事ではありませんが、それだけではありません。今頃詐欺師が親に親切にして、信頼を勝ち取っているかも知れません。私は勿論、親には毎日電話をしていますよ。

さて、詐欺師のターゲットは、高齢者だけではありません。誰でも、ターゲットになる可能性はありますが、自分は大丈夫だろうと思っている人ほど危ないので御注意下さい。
まずは、大企業の偉い人です。プライドが高いので、相手の説明がよくわからなくても、質問をするのが恥ずかしいと思ってしまうそうです。「さすがは御目が高い」などと言われると、断れなくなってしまう場合があるようです。
若い人も、気をつけて下さい。若い人は、あまり貯金も無いので、詐欺師が狙わないと思っていると、それは間違いです。若い人は騙された経験が無いので、警戒心が薄いそうです。
私のようなオッサンは、自分が騙された経験がある人も多いし、友人が騙された話を聞いて、自分も気をつけようと思っている人も多いので、詐欺師としては狙いにくいのかも知れません。そのように思って安心していると、私もどうなるかわかりません。

 「相手の立場に立って考える」という話は、詐欺師に限った事ではありません。食堂に入ったら「今日のオススメ」が貼ってあるかも知れません。さて、店の人は何を考えているのでしょうか。サラリーマンが毎日通うような店ならば、「客に気に入ってもらって明日も来てもらおう」と考えていると思いますが、観光地であれば「一番利益率の高い商品」を「オススメ」にしているかも知れません。自分が店主だったらどうするかを考えながら注文するようにしましょう。

まとめ:絶対儲かる商品を売りに来るのは詐欺師です。第一に、絶対儲かる商品などありません。第二に、相手の立場に立って考えれば、絶対儲かる商品を持っていたら、他人には売ってあげないと思います。

分野: 経済予測 |スピーカー: 塚崎公義

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ