QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > リーダーシップとは?誤解だらけのリーダーシップ像 (組織行動とリーダーシップ/福田亮)

リーダーシップとは?誤解だらけのリーダーシップ像

福田亮 組織行動とリーダーシップ

18/02/16

はじめまして。福田亮と申します。グロービスで主に企業を中心とした「管理職向けのリーダーシップトレーニング」、福岡の大学院で「組織行動とリーダーシップ」を教えています。ここでは、大学院で教えている「組織行動」と「リーダーシップ」について皆さんにお話していきます。

では、ここで皆さんに一つ質問です。
「リーダーシップを発揮している人」と聞いてどんな人をイメージしますか。

皆を束ねて引っ張っていく力のある人。「俺についてこい」というタイプの人をイメージされた方が多いのではないでしょうか。実際に私のクラスで「どんなリーダーになりたいですか」と尋ねると、「人を束ねる」とか、「ビジョンがある」、「決断力がある」という回答が大半を占めます。

一方で、「あなたはそういうリーダーになりたいと思いますか、なれますか」と尋ねると、ほとんどの方が、「なれる自信がない」とか、「なりたくないな」というのが本音の様で、。特に若い方は、「自分はそのようなリーダーには向いてないですから」と答える方が大半です。
お話を伺っていると、皆さんリーダーシップに関心があって本も沢山読まれています。実際にアマゾンで「リーダーシップ」と検索すると6,000件近く本が出ています。それだけ関心のある方は多いにもかかわらず、先ほどのように「自分には向いていない」と考える方が多く、本を読んでリーダーシップについて学ぶほど、「あれ?自分とはちょっと違うな」「自分には難しいかもしれない」と思う方が多くいらっしゃるというのが実情です。
そこで今日お話したいことは、実は「リーダーシップは難しい」とか「自分はなりたくないな」という気持ちは決して悪いことではなく、すごく時代を映した自然な感覚であるということです。

時代が変わってきている中で、リーダーシップのあり方も当然変わらなければならないのですが、どうも皆さんの持つリーダーのイメージが昔のまま固定してしまっている気がします。リーダーシップというのは、実は人間だけではなくて、他の生き物も持っています。

例えば、「猿山の猿」です。猿山には必ずボス猿がいます。その猿山のリーダーが持っている力は何だと思いますか。「えさを獲る能力」です。実は、猿山のリーダーというのは、どこに餌があるかという餌の場所を知っています。それが集団を維持する上で極めて大事なことです。
ということは、生きるために必要な餌の場所を知っている力を持っているものがリーダーであり、その人についていくという信頼をリーダーに示し、リーダーがバナナや木の実など餌を与えてくれることで成り立っているわけです。これは基本的に人間も同じです。但し、人間が生き物と違うのは、繋がる力が非常に強いことです。聞いたところによると、猿はどんな集団でも100匹くらいまでしか束ねられないようです。しかし、人間は1,000人、10,000人、国でいえば数億人の人を束ねることが出来ます。この違いはどこから生まれるかというと、想像力です。人間は非常に優れた想像力を持っています。それは目に見えない物を信じる力です。その典型が「民主主義」です。「知る自由」「働く自由」など様々な権利がありますが、それらを与えることを約束することによって、多くの人が信頼するメカニズムを作っています。基本的に、組織や社会の集団を安定させるためには、特定の人を中心としたピラミッド構造をとることが、これらを維持しやすいわけです。これは企業も同じで、必ず職場には部長、課長、係長がいて、その下にチームを作るというように、それぞれのチーム、そして会社全体がピラミッド構造になっています。本来であれば、大前提はそこに力のある人達が全て置かれるというのが理想ですが、必ずしも力のある人がそのポジションにつくとは限りません。ではどうするかというと、フィクションで立場を与えます。会社の課長はこういう権限がある、こういうことを決められるという権限を人間が持っている力に見えるようにして組織というものを維持してきたわけです。これが多くの企業に置かれている組織のあり方の大前提です。そこにつく課長なり部長なりが、多くの人が認識するリーダーです。
一方で、最近リーダーに対する信頼性が非常に下がってしまっているという問題があります。この背景として、そもそも世の中が非常に難しくなっているということも考えられますし、人の働き方・考え方が変わってきているということも要因の一つでしょう。「リーダー=正解を知っていて完璧な人」という前提に対して、素直に「なりたい」という人が減ってきていることも大きいでしょう。しかし、それは時代や人々の考え方が変わってきているということの現れでもあり、私はそれが必ずしも悪いことではないと思っています。

では、今の時代に求められるリーダーというのはどういうリーダーで、どんなリーダーシップを発揮したらいいのかということについては、次回以降お話していきます。

では、今日のまとめです。
「リーダーは完璧でなければいけない」とか、「強くなければいけない」という前提があると思いますが、それは誤解であるということをお伝えしました。次回はその背景についてお話します。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 福田亮

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ