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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 変革リーダーシップ~実践からの知恵~③変革のためのビジョンを周知徹底する。自発的な行動を生み出す。 (企業家リーダーシップ/廣瀬 聡)

変革リーダーシップ~実践からの知恵~③変革のためのビジョンを周知徹底する。自発的な行動を生み出す。

廣瀬 聡 企業家リーダーシップ

18/01/04

「変革リーダーシップ~実践からの知恵~」というテーマでお話しています。組織が変わり、変わり続けるために必要なこととして、8つのステップがあります。ここまでステップ1からステップ3までお話してきました。まずステップ1「危機意識を高めて、自分のお金を使って仕事をしているという意識を持つことが大切」で、その後ステップ2「変革のチームを作る時にはスキルセットでメンバーを決めることが大切」で、ただ寄せ集めではいけないというお話でした。そして、ステップ3として「困った時の拠り所となるような言葉、自分にとっての拠り所を持っているということが非常に大切」というお話でした。

今日はステップ4「変革のためのビジョンをどうやって徹底するのか」というお話です。

これも私自身の体験談からお話をしたいと思います。私自身が仕えたあるCEOは本当に愚直な方でした。継続的に現場を廻り続けて本社に帰ってくると、役員だった私たちを本当に叱咤し続けます。「廣瀬、現場が、これが本社は出来てないと言ってるぞ。大丈夫か?お前。」という風に言い続けます。あまりにも厳しく本社のスタッフ或いは役員に当たり続けるので、「いい加減にしてください」という風に話をした時に、このCEOから返ってきた言葉があります。これがとてもいい言葉で、「廣瀬、変革で一番大切なのは、現場の第一線だぞ。本社やマネジメントはしようと思えば楽が出来る。でも現場の第一線はそれが出来ない。何故ならば目の前に顧客がいる。だからこそ、現場の声を基に本社やミドルマネジメントに対して絶えず伝え、プレッシャーを与え続けるのが、トップの役割であり、経営陣の役割なんだ」と言われました。その上で、私自身が言われたのは「なぜ廣瀬は本社スタッフによる役員への報告内容を疑おうとしないのか、なぜ現場の方に自分自身が出て行って現場の声を聞こうとしないんだ?」と大変厳しく躾けられました。

ここでのポイントをお話しますと、「変革のビジョン」を徹底すべきところは、何よりも現場です。時として、本社或いはミドルマネジメントは経営の意図をきちんと伝えてくれないことがある。或いは、現場の声が経営に対して正しく伝わってこないといった可能性がある、ということにきちんと留意をしながら、経営者、経営に関わるリーダーはしっかりと現場を廻り、現場に話し、現場の話を聞きましょうということをお話でした。ステップ4は「変革の為のビジョンを周知徹底する、その為には現場を廻りましょう」ということです。

続いてステップ5は少し変なタイトルですが「で、次は?」というテーマになります。

私自身、いくつもの会社で働いたり、コンサルタントとして様々な会社の中でお仕事したりしてきました。合計で言うと直接・間接で20を越える会社の経営に関わってきたのですが、不思議ながら共通点があります。きちんと成長している会社、しかも安定的に成長していて、環境が変化したら必ずきちんと対応している会社、そういった会社ではトップ、或いは経営陣が積極的にオフィスを廻っています。トップは昼間忙しいので、夜とか隙間の時間に来るのですが、そこで面白いのが役員や部長だけと話すわけではないのです。一人一人のスタッフ或いは派遣社員としていらっしゃっている方に対して、きちんと一人一人に声をかけられます。「今、何が起きてる?」「どういう事が起きてるの?何故だと思う?」ということを聞いていきます。ただそれだけではありません。必ず、「で、次あなたは何をするんですか?」と尋ねます。現場の声を聞くだけではなくて、「で、次は?」という風に聞くのです。この目的は何だと思いますか。

「で、次は?」と言われたら、「次は何かな?」と自分で考えますよね。「トップから何々をしてください」とか、「何々をしなさい」と言われて頑張ることと、自分なりに考えて「次、これやります」というのでは、その人のやる仕事に対する気持ちが全然違います。かつて私がコンサルタントであった頃、この会社のトップがまさにそのようなことをしていました。、私達はよくこれを"マグロの回遊"とか"夜の回遊"と冗談で言っていましたが、実はそういうことに深い意味があったのですね。良い会社は、本当にこうした点がが共通しているように思います。

では、ステップ5のまとめです。
何かを指示するのではなく、自らが行動するよう仕向けることによって、次の行動にスタッフの皆さんや会社全体が自分自身の意思で動くようになります。そういうことが変革を進め、変革を止めないために必要であるというお話でした。
 
ちょっとおまけの話がありまして、私自身最初は日本の銀行で働いていたのですが、毎年の恒例の「年末の大名行列」がありました。江戸時代の大名行列に似ているのですが、あらかじめ「この時間帯にここに並んでください」と必ず言われて、その時間帯ぴったりに、一番先頭に会長・頭取がいて、その後役員・重役の皆さんがズラーツと歩いて行き、社員のみなさんと挨拶をしていく、という恒例行事がありました。その時は頭を下に向けていることから、"ご尊顔を拝する"ことさえ難しかった記憶があります。
そして平社員の私にとって、それが恐らくトップを"見る"ことの出来る唯一の機会でした。

大切なことは、会社のトップが一人一人と話をする、問題が起きたらそれをちゃんと伝える。それができるかどうかが組織の違いとして表れてくるように思います。かつて私が所属していた銀行は、その後国有化され、一種の破たんをするわけなのですが、これだけが勿論原因ではありませんが、やはり、風通しのいい組織、自分からモノを言えるような空気の組織を作っていきたいものだ、というお話でした。


分野: 企業家リーダーシップ |スピーカー: 廣瀬 聡

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