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IoT革命

村藤功 企業財務 M&A

18/01/18

以前よりAIやIoT関連の話を取り上げているのですが、今日はその続きをしたいと思います。まずビックデータについてです。IoTを利用すると色々なデータが得られる事から、個人情報を保護しつつ共同で利用するために、経済産業省や総務省がデータ流通推進協議会と一緒にデータ流通市場をつくるという話が進みはじめています。データ流通推進協議会は日立・NEC・富士通・オムロン・NTTデータが中心になり、これから様々な企業・団体・行政機関・大学からの参加を募って、100社ぐらいで流通市場をつくろうとしています。個人情報をそう簡単に見せるわけにはいかないのでそこは切り離して、クレジットカードの購買データ・自動車の走行記録・POSデータ等をみんなで使うという想定です。

工場IoTでは工場に色々なセンサーをつけて工場の中のデータを取っています。これまでは企業グループ内でデータを利用する事はあったのですが、みんなで使う事はありませんでした。しかし、今まで流通していないデータを流通させるためには、プロトコルが問題になります。

パソコンでもUSBを使うためにはお互いの規格が合致していないとダメでしょう? 規格をプロトコルと言って、データの規格を合わせる必要があります。みんなで使うためには、規格やプロトコルをどうやって合わせるのか、そしてモジュール同士のインターフェースをどうするのかが問題になります。個別の部品をどうやって作るのかではなくて、全体のビジョンやシステム設計をどうするのかという事です。これらはかつて欧米が得意で、日本はどちらかというとあまり得意ではありませんでした。日本は、いい製品を作るために隣の部品ととても細かく摺り合わせながら作るという文化です。そのため、モジュール化の規格を作り、それを組み合わせるための全体のシステムを考える事が出来るのかどうかという問題があります。

モジュール化とは、例えば家や船を作る時にあらかじめブロックを作っておいてそれをパカパカと組み合わせて作るやり方です。このモジュール化を利用することで、とても早く様々なものが作れるようになりました。自動車ではドイツを中心にモジュール化が進んでいて、いくつかのモジュールを組み合わせる事によって自動車が出来る様になってきています。日本のトヨタの工場では何千もある部品を組み立てなければならず、数個のブロックを組み立てるのとは違います。

ところで人工知能の話ですが、ディープラーニングが最近話題になっています。これは、AIが目と耳を持ってしまったという事なのです。コンピュータは一体どうやって計算するのかというと、0と1の2進法の世界です。しかしディープラーニングとなると特徴が見えてしまう。例えば猫がそこにいてニャーニャーいっているとすると、AIは目が見え音が聞こえるように、画像や音声の特徴を認識して猫だと判別するというわけです。

更に転移学習という学習の仕方もあります。AIを学習させる時にゼロからスタートすると多くの事を学習しないといけないので大変です。しかしある程度知識があるAIからそのデータを別のAIに転移させて、そこからスタートして学習すればデータがどんどん積み重なっていきます。そうするとどんどんどんどん知識・判断力等が集積し、しかも目や耳のように特徴を認識して学習を進められます。その結果徐々に人間みたいになっていき、人間に近くなったり人間を超えたりするわけです。ちょっと恐ろしいでしょう? 2030年くらいにはどうも人間みたいになり、人間に代わり始めるという話もあります。

AIには特化型AIと汎用型AIという2種類があり、特化型AIは特定の職業のためのAIでこれはまだその職業を上手くこなせるかどうかという事なのでいいのですが、汎用型AIというのは人間みたいに何でもやれるAIです。人間の目と耳のように特徴を認識して学習をし、色々な所から知識を転移させて人間みたいな脳の中で全部覚えたので何でもいらっしゃいみたいなAIが出来てしまうと、普通の人間には大体勝てますという事が起こるかもしれません。

AIとロボットをチームにする事で、どんどん人間をリプレースしていくわけです。ところがAIとロボットが生産して、仕事を失った人間に何も買うお金がないということになれば、生産はあるけど購買はなくなって経済は成り立たなくなります。しかし、GDPを維持・成長させるためには、作ったものを誰かが買ってくれないといません。

政府がAI・ロボットチームから財源を取り立てて、生活費としてベーシックインカムを人間に配るという事にしませんかという話を以前しました。収入がないと需要もなくなるので、仕事をしなくてもベーシックインカムを貰ってそれで買う様になればいいのではないかという話ですね。

今日のまとめです。センサーから工場やサービスの現場で得られたデータがビックデータになって、クラウドに置かれてAIによって分析されようとしています。しかも、人間の目や耳のように画像や音声の特徴を認識するディープラーニングや転移学習によって、AIがどんどん賢くなってきています。人間がAIとロボットにとって替わられた時に、ベーシックインカムを導入する事によって需要を維持して経済成長を可能にすべきであるというお話でした。

分野: その他 |スピーカー: 村藤功

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