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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 待望される女性スーパーリーダー (経営学 (経営戦略、経営組織、日米比較経営、金融機関経営)/久原正治)

待望される女性スーパーリーダー

久原正治 経営学 (経営戦略、経営組織、日米比較経営、金融機関経営)

17/12/26

アメリカの政治・経済の仕組みについて映画を通じて学ぶということで、アメリカの社会の仕組みの中の一つとして、男女の社会格差や女性の社会進出を考えようと思います。日本でも安倍総理は女性が活躍する社会と言っていますが、このあたりも映画から学べる事は多くあります。

特に今年はアメリカンコミックスを元にした女性が主人公という映画が大ヒットしました。世の中は女性のスーパーヒーロー、特に自立したヒーローを求めているし、男性の専門家を率いてやっていくということが今年の一つの流行であったのではないかと思います。

これは実は女性のヒーローの映画の前に、アメリカンコミックスの男性ヒーローが滅びていくという流れがあります。X-MENシリーズの「LOGAN/ローガン」という映画がこの6月に公開されたのですけれど、そこではこのX-MENの一人ローガン、これミュータントであったわけですけれど、老いでほとんど死にそうになってしまっています。そこに少女のローラというミュータントが現れ、これがヒュー・ジャックマンのX-MENを助けながら逃亡していくというストーリーです。最後にローガンは死んでしまって、この女の子のローラがリーダーとなって国境を越えて無事生きのびるのです。ここでは、男性ヒーローが衰えていくという話が主題であったわけです。

ところで、DCコミックスとマーベル・コミックという2つのアメリカンコミックスの潮流があります。マーベル・コミックにはX-MENがある一方で、DCコミックスにはスーパーマンとかバットマンとか、そこにワンダーウーマンがあり、これが今年大ヒットしました。

映画「ワンダーウーマン」は今年8月に公開されたわけですけれど、監督もパティ・ジェンキンスという女性の監督で、主人公のガル・ガドットはイスラエル系の方ですけれど、これが美しく非常にきびきびしたアクションで演じています。男性の多様な専門家を率いて世界平和のために戦って最後は勝つという話で、非常に強い女性リーダーが出てきます。この映画が大ヒットし特にアメリカの女性から大変な支持を受けたということで、やはり世界はこの様な女性リーダーを待望しているし、特に企業の中で女性のリーダーが出てくるということが待望されているのではないかと思います。

アメリカは日本よりも女性の社会進出は進んでいるというイメージがあるのですが、意外とそうではありません。実はアメリカは70年代前まではやはり専業主婦が中心で、例えばテレビ番組でも奥様は家庭にいるという番組が70年頃までありました。ようやく80年代になって女性が社会進出したのです。例えばOECDのデータで見ますと、アメリカの男女格差指数というのは世界平均よりもまだ下にあります。そんな中で今年「ワンダーウーマン」が大ヒットしたというのは大きな話題と言えます。

この後11月には「ジャスティス・リーグ」という、DCコミックスのヒーローたちが皆チームを組んで出てくるシリーズが映画化されました。スーパーマンはいったん死んでいるのですけれど、これを助けに行くという内容です。このメンバーがバットマンとかアクアマン、フラッシュ、サイボーグで、これを実はワンダーウーマンがリーダーとして助けるような話になるのですね。この場合にはスーパーリーダーというよりはどちらかと言えば皆を上手くチームをまとめて盛り上げる、組織論的に言えばサーバント・リーダー的な形でワンダーウーマンが主人公になっています。

昔だったらスーパーマンとかバットマンがヒーロー映画の定番でした。ところがワンダーウーマンが彼らをリーダーとして引っ張っていくというのは、今年の世界の風潮を示していると思います。女性側からこういうリーダーが求められており、そしておそらくこれを見る男性もそこに共感していくことが予感させられる映画になっています。ですから、マーベル・コミックにもアベンジャーズというシリーズがあるのですけれど、今後は女性リーダーを創造しないとDCコミックスの方に負けてしまうのではないかと思われる、今年はこういう年だったのですね。

今日のまとめです。今年はアメリカンコミックスの映画化の当たり年だったような気がするのですけれども、その中で男性のスーパーヒーローというのは年老いて死んだりする一方で、ワンダーウーマンみたいな女性リーダーが飛び出してきて世界を助けるということで、日本やアメリカといったまだ女性の活躍が世界の標準よりも遅れている国では、こういった女性のスーパースターが待望されていることが分かる、こういう年であったかと思います。

分野: 経営学 |スピーカー: 久原正治

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