QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 変革リーダーシップ~実践からの知恵~②変革推進チームを作る。ビジョンと戦略を生み出す (企業家リーダーシップ/廣瀬 聡)

変革リーダーシップ~実践からの知恵~②変革推進チームを作る。ビジョンと戦略を生み出す

廣瀬 聡 企業家リーダーシップ

17/12/29

「変革リーダーシップ」というシリーズでお話しています。チームや組織のリーダーを任された時に意識していただきたい8つのステップがあります。前回はステップ1「危機意識を高めましょう」というお話でした。今日はステップ2「変革のチームをどう作るのか」、ステップ3「ビジョンと戦略を生み出す」をまとめてお話します。

新しいチームを作る際に、スキルセットでしっかりとメンバーを決めているでしょうか。余った部門から人を持ってきて変革を推進するチームを作ってはいないでしょうか。

「スキルセットでメンバーを決める」とはどういうことか、私の具体的な体験談をもとにお話します。私自身、何度も様々な会社で変革プロジェクトを任せされてきました。その中で実際にあったお話です。ある会社で、実際にそれぞれの部門でそれなりに優秀な方々を私が率いる変革のプロジェクトに送り込んでくれたことがありました。私自身は、それに対して、そのプロジェクトに本当に合うスキルセットを持っている人達をまず評価する軸を作りました。例えば、大きく括れば「実務知識」とそれから持っているであろう「スキルセット」と「姿勢」という項目について、それぞれに合計15項目位の評価項目を作りました。それに基づいた形で、それぞれの方々の面談をしていきます。決して悪い人達ではありませんでした。ただ、私が今から任される仕事をする時に、本当にこのスキルや知識、姿勢の合っている人というのは、実際の例では半分くらいしかいませんでした。それぞれの部門から、優秀な方達が来ているけれども、今からやろうとすることにふさわしいかどうかというのは、また別問題なわけです。これは、別にその人達が悪いわけではありません。本当は最初に私の方で評価軸をクリアにしてあげなければいけなかったのかもしれません。しかし、既に会社としてはそういう形で人をあてがってしまったため、私がどうしたかというと、経営会議の場でこの人達はお返しさせてくださいということをご説明せざるを得なくなりました。当然ながら、断腸の思いで人を出そうと思ってきた他の役員の方々は激怒されました。その時に、私の方から、「こういう評価軸でこういう質問をしていった時に、こういう答えが来ました。これは私が必要としているスキルセット、求められている要件に達していません。それでは会社としての戦略は実現できない」というお話をしました。最終的には、半分の人だけを受けさせていただき、残りの方々は日本国内だけでなく、海外からも採用させていただくことになりました。

こうすることによって、変革チームの組成は上手くいったわけですが、逆にそうしなければプロジェクト自身上手くいかなかったと思います。「改革を成す」、或いは「新規事業を作る」というのは、やはりチームが一体感を持つ必要があります。その時に、「スキルセットが自分は違うな」とか「自分がやりたいことと違うな」という人達がいれば、どうしてもチームの勢いが削がれてしまいます。そこをしっかりと考慮した上でチームを作るということは非常に大切だと思います。

では、このステップ2のまとめです。
チームを作るうえでは、一つ一つの人事、或いはアサインメントには意味がないといけません。とりわけ、変革を推進するチームメンバーに関して、人事の妥協というのは改革全体を無にしてしまいかねないということをしっかりと考える必要があります。私自身、コンサルタント時代にはそれを妥協して失敗した経験が多々あります。ここはとても重要なステップです。
これまでステップ1で覚悟と危機感をもち、ステップ2でチームの作り方をお話しました。それを踏まえて、ステップ3「ビジョンと戦略をしっかり作り、その流れの中で困った時の心の拠り所をしっかりと持つ」についてお話しします。

再び自分自身の体験談からお話させていただきます。コンサルタントとして任されていたプロジェクトの最終報告書をお見せする時に、あるCEOから次のように言われました。
「自分自身がCEOとして悩んだ時、想定していたこと以外のことが起きる時など、困った時の"拠り所"となる一言を明確にして欲しい」
拠り所となる一言とはどういうものがあるか。例えばこういうものがあります。時間軸の中で"短期"的な解決策を優先するか"長期"的な解決策を優先するか、或いは"対症療法"を大切にするか、"本質的な改革"をしっかりと取り組むか。交通機関などで言えば、"スピード"を取るか"安全"を取るか。悩んだ時にどういう拠り所の一言を持つのか。前述したように「自分にとってはこれが大切だ」という判断の軸を持っておくことは、苦しい時に判断する時に非常に重要だと思います。ある調査によると、CEOは9分間に一つの決断を下しているそうです。しかもその決断というのは、役員や副社長でも決められない内容が社長に上がってくるわけなので、非常に大切で難しい決断です。そういったことを9分に一つ判断しなければいけないというお仕事だとすれば、やはり拠り所をしっかりと持たなければやっていけないほど会社をトップとして率いることは難しい、ということを実感させられます。

では、ステップ3のまとめです。
悩んだ時に判断の拠り所となる一つの言葉、或いは自分の考えをおし進めたい戦略を象徴する一つの言葉があれば、組織も自分も悩まずに変革の遂行が可能になります。社長の一言は、これが部門の人達に広がっていけば皆が判断をしやすくなります。そうすることによって、本当の意味でビジョンと戦略が決定され、それに基づいた会社の変革が進んでいくというお話でした。

分野: 企業家リーダーシップ |スピーカー: 廣瀬 聡

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ