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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > ビジネスで使える認知行動療法 (メンタルヘルスマネジメント/佐藤隆)

ビジネスで使える認知行動療法

佐藤隆 メンタルヘルスマネジメント

17/11/20

「ビジネスパーソンのメンタルヘルス向上術」ということで、今日は「ビジネスで使える認知行動療法」についてお話しします。

はじめに、「認知行動療法」を簡単に紹介しましょう。
ある心理学者が、同じ上司に対してある人はストレスを感じ、ある人は全くストレスを感じないというように、人によって同一のモノ(こと)に対して感じるストレスの量が異なるのはなぜかということを研究した結果、人によって受け止め方が違うということが分かりました。この「受け止め方」「考え方」のことを心理学では「認知」と言います。この認知の違いによってその後の行動やストレス量が違ってくるということを利用して、ストレスを調整していこうというのが「認知行動療法」です。

これをビジネスの中で上手く取り入れないといきたいと思います。
ある時、上司が部下であるA君とB君の2人を同じように叱ったとします。ところが、A君の方は非常に叱られたことがショックで眠れなくなり、「明日会社に行くとまた上司に叱られるかもしれない」という不安に駆られて出社しなくなってしまいました。一方B君は、叱ってくれてよかったと思い、明日から改善していこうと翌日元気に会社に出勤しました。このように、受け止め方によって、その後の行動が左右されることになります。この受け止め方のことを私たちは「ビリーフ」と呼びます。「ビリーフ」とは、色眼鏡に例えることができます。例えば、ピンクの色眼鏡を掛けている人は、周りが全部ピンクに見えるわけです。目の前に白い猫がいたとしても、ピンクの色眼鏡を掛けた人には目の前にピンクの猫がいるという風に現実が認知されますし、青いサングラスをかけている人は、目の前にいる猫は青に見えるわけです。そうすると、2人の意見は永遠に交わりません。思い込みは現実ではないため、様々な対応をしてもそこから真実は生まれてきません。自分が何色のメガネで見ているのか、他の人にはどう見えているのかを考えて、ピンクでも青でもない、白い猫を見つけ出す訓練をしていかなければいけないということになります。これが認知行動療法です。

では、白い猫を見つけるために、具体的にどういうふうなことを心がけたらいいのかというと、自分が見ているものが本当に青い猫だろうかと疑問を投げかけることです。たとえ疑問を投げかけたとしても、本人が青に違いないと思い込んでいる場合はなかなか気づくことができません。その場合には、やはり同僚や上司、家族に「僕は青い猫に見えるのだけど、あなたにはどういう猫に見えますか」と聞いてもらうことが一番です。家族は「何言っているのよ。白い猫じゃない?」と言うかもしれません。その時点ではどちらが正しいかわかりませんが、少なくとも「青い猫と白い猫がいる」ということがわかるので、次に本当の猫はどちらだろうと考えていくことができます。合理的に判断して、改善して実行していく、というのが基本的な認知行動療法の流れです。

つまり、自分だけで解決しようと思わずに、自分はこう思うけれどもどうだろうかと周りの人に聞いてコミュニケーションを取る必要があるということです。様々な人の意見を取り入れられる柔軟な人の方がストレス緩和には、いいということが言われています。
最近では、さらにこの認知行動療法の研究が進み、そうは言っても私たちの思い込みは過去の体験から出ているため、そう簡単に変わらないということが様々な実験で分かってきています。ではどうすればいいかというと、あまりそこにこだわらずに、「本当に自分がやりたいことはなんだろうか」と「何に自分は価値を感じているのか」ということを明らかにしていくことが大事になります。

ここが非常に難しい所で、例えば「あなたの好きなことは何ですか」と聞いて、「私はテニスが好きです」と答えたとします。もう一つ深掘りして「あなたは何故テニスが好きなのですか」と尋ねた場合、ここから価値が別れてきます。テニスが好きなのはラケットを持って街中を歩くのがかっこいいからという人もいれば、テニスコートで汗を流すのが好きだからという人もいます。試合で相手を負かすのがテニスの価値だという方もいます。「何が好きか」ではなく、「なぜ好きなのか」というその人の「価値観」を明らかにしていくと、毎日の仕事に対して充実感が生まれてくると思います。

では、今日のまとめです。
ビジネスの効率を上げて、さらに人間関係を良くしていくために、認知行動療法の考え方を少しビジネスの生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。

分野: メンタルマネジメント |スピーカー: 佐藤隆

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