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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 松下幸之助の経営哲学23社会観③国民生活の意義 (日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学/岩崎勇)

松下幸之助の経営哲学23社会観③国民生活の意義

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

17/10/25

(1)①②概論、(2)宇宙観:①繁栄の基、②生成発展、③大義、④調和の本質、⑤自然の恵み、⑥素直な心、(2)人間観:①人間の目的、②人間性、③理性と本能、④善と悪、⑤欲望と善悪、⑥信と解、(3):①人生の意義、②天分の自覚、③人間としての成功、④礼の本義、(3)人生観:①、②、③、④、⑤、⑥、(4)社会観:①、②国家と世界、③国民生活の意義


1 はじめに
松下幸之助の経営哲学をシリーズでお話しています。
【松下幸之助の哲学の内容】
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宇宙観から始まる松下幸之助の経営哲学のうち第四の側面である「社会観」について解説していますが、これはさらに次のような項目に分けられます。今回は前回の続きで、「国民生活の意義」についてお話します。
【社会観の内容】
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2 国民生活の意義
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「国民生活の意義」について、次の三点を述べています。第一に、自然から与えられた人間の本然の姿を生かして、その国の歴史と伝統を踏み固めて、一歩一歩繁栄と平和と幸福を築き上げていくところに国民生活の意義があります。第二に、国民としての生活を全うするのには、一人一人が素直な心で日々新たな生活を営み、各自の天分を発揮しなければなりません。第三に、すべての人がそれぞれの自分の仕事に天分を見出して、それに励むとともに、国事を我がことと考えて、政治に強い関心と責任を持つことによって、国民生活の繁栄が生まれる、と言っています。

3 繁栄・平和・幸福はおのずから
 まず、何の為に国民という集団を作って生活をしているのか、どのような心構えで国民生活を送るべきか、そして、そこから何を生み出さなければならないのかということを考えてみる必要があります。
第1の何の為に国家を作っているのかということについて、国民の繁栄と平和と幸福を実現するために、国家を作っている、ということです。これを考える場合、人間の本質をよく考えなければなりません。この人間の本質について、ダイヤモンドの原石に似て、繁栄と平和と幸福を生み出す力が与えられているもの、と彼は見ています。すなわち、例えば、リンゴの木を素直に育てていくと、リンゴがなるのと同じように、人間を素直に育てると、繁栄や平和や幸福が生まれます。

4 国家は人間の繁栄の手段
国民は国家の奴隷ではなく、国家は国民の繁栄の手段ですが、そこで生きる人々の生活には、人間として生きるという「人間生活」と、一人の国民として生きるという「国民生活」という二つの側面があります。国家には、長い間の国民の経験と体験が累積しており、独自の歴史と伝統があります。そして、それらに従って生活していくことが最も良いことですが、その理由は、それらが、その国で生きるのに最も便利で適切な生活様式になっているからです。そして、人間本来の本然の姿を活かしながら、その国の歴史と伝統を取り入れて、幸福と繁栄と平和(PHP)を生み出して行くことが大切です。
このように、幸福と繁栄と平和を生み出すように生活することが大切ですが、この場合、必要な日々の生活態度は、天から与えられた人間本来の姿でもって素直な心で生きる、ということです。

5 日に新たなる生活態度
宇宙観の時に説明したように、宇宙の本質は諸行無常で流動的なものです。したがって、この真理に基づき、人間本然の姿を生かし、日々創意工夫を重ね、新しいものを作り出していくことが必要です。「歴史は繰り返す」とよく言いますけれど、歴史を繰り返すのではなく、真理を生かし、「歴史を進歩させていくこと」が必要です。つまり、各人の天分を発揮すると共に、日々、全てのことに疑問や不審を抱き、物事の本質を歪めて見ないで、素直な心で見ることによって、何か隠された真理はないのかを探求し、真理を生かし、日々進歩することが大切です。

6 国事を我がこととして
各人が天分を発揮し、働き甲斐を持って努力すると共に、他方で、国家全体の円滑化を図るために、政治に関心を持つこと、すなわち国事を我が事のようにして国民生活をしていくことも大切です。言い換えれば、独裁等により悪政がなされた場合には、独裁者のエゴに基づき、真理の基づかない、経済が停滞し、教育が歪められ、宗教が拘束され、素直な心が失われ、暗い生活等がもたらされます。他方、現在は民主主義の世の中なので、人間本然の姿が発揮されるような政治にしていくことが大切です。このために、国民は政治に常々関心をもって生活をし、選挙等も必ず毎回行き、政治に対する自己の責任を果たすことが重要です。

7 むすび
松下幸之助の経営哲学のうち人生観では、「国民生活の意義」に関して、人間本然の姿を生かし、その国の歴史と伝統を踏まえて、一歩一歩、繁栄と平和と幸福とを築き上げていくこと、と考えています。


〔参考〕松下幸之助『松下幸之助の哲学』PHP文庫

分野: コーポレートガバナンス 財務会計 |スピーカー: 岩崎勇

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