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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 北朝鮮危機 (企業財務 M&A/村藤功)

北朝鮮危機

村藤功 企業財務 M&A

17/08/01

今日は北朝鮮の話をしたいと思っています。以前、北朝鮮のスノムテ・ミサイルの話をしたのを覚えていますか? スカッド、ノドン、ムスダン、テポドンのことです。5月14日に火星12号を発射し、5月21日に北極星2号、7月4日に火星14号を発射しました。これは何が困るのかというと、火星12号はグアムやアラスカまで届き、火星14号はシアトル辺りまで届くと言われています。シアトルまで届くと言われると、サンフランシスコやロサンゼルスは近いですよね。もう少し距離が長くなるとニューヨークやワシントンに飛んでいくのではないかと。アメリカの立場で言えば、原子力爆弾を積んだミサイルがワシントンやニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ辺りに飛んでくるという事になると大変なことになるわけです。そうなる前になんとかしないといけない。

5月21日の北極星2号は固体燃料によるミサイルです。固体燃料だと発射台等が移動式なので事前察知が難しい。液体燃料だと燃料を入れているところを事前に察知できるのでまだ対処の可能性があると言われているが、固体燃料だとどこから撃ってくるかわからないのでまずい。

金正恩が固体燃料式の北極星2号が大成功と喜び、これを大量生産して配備すると言っています。どこから撃ってくるかわからないのが沢山出来てくるということで、ちょっと嫌な話になってきているのですね。そもそも、前からスカッド・ノドンの様に、韓国・日本に届く核ミサイルは出来ていて、いつ発射してもおかしくない状況でした。アメリカまでは届かないというものだったのが、段々アメリカに届き始めたという状況です。

これに対して日本・韓国や、アメリカ・中国・ロシアがどう思っているのかが問題になってくるわけです。日本の立場で言えば、ノドンがもう出来ていて、ノドンに原爆を乗っけて飛んでくる。飛んできたミサイルをSM-3とかPAC3で撃ち落とそうと考えていますが、撃ち落とせるかどうかわからないので、韓国が導入したようなTHAADみたいなものを入れようかという話もありました。しかし、もの凄くお値段が高いので日本全体だと無理だから、イージス・アショアというイージス艦に積んでいるようなシステムを来年に導入しようと予算に入れることを考えているところです。

韓国もスカッドに原子力爆弾を積まれてしまうと、韓国全体が火の海になるわけです。そういう意味でアメリカまで飛んでくるミサイルができる前に先に撃つという話になると、日本と韓国が火の海になるため韓国はもちろん日本も相当やばいという事で、簡単には始められないという事になっているわけですね。

アメリカは、韓国にTHAADを置いてスカッドが飛んで来たらTHAADで撃ち落とそうとしてみたり、シンガポールにいた空母カール・ヴィンソンを朝鮮半島に持ってくるとか横須賀にいたロナルド・レーガンも朝鮮半島に持ってくるとかやってみたりしたのですが、中々戦争を始めるというわけにはいかない。そういう状況下で、カール・ヴィンソンもロナルド・レーガンも朝鮮半島海域から離脱するということにしてしまいました。

ある意味、中国に何とかしてもらえないかと頼みにしたわけです。中国は北朝鮮に対して原油を供給している一方で、北朝鮮から石炭や鉄鉱石を買っています。石炭を買うとその代金で危ないものを作るので、石炭買ったらいけないという話になって、今年、中国は北朝鮮から石炭買うのをやめました。よしよしと皆言っていたところ、どうも鉄鉱石を北朝鮮から山のように買っているということが判明して、石炭を買わないのはいいのだけど、鉄鉱石を代わりに買っている、結局お金が北朝鮮にいっているという話になっている。原油の供給を止めれば北朝鮮の様々なものが動かなくなるので良いのだけど、そこまで中々踏み切らない。

ロシアのウラジオストクと北朝鮮の羅先港の間で万景峰号の航路を作ったり、石油を売ったりして、ロシアもどうも北朝鮮を支援しているという話になってきています。国連で日米が制裁を強化しようとするのですけど、中国やロシアが平和的な解決の方がいいと主張し、中々制裁の強化も決まらないという状況です。その中で、どんどん飛距離が伸びてきて、アメリカ大陸に届くようなミサイルが出来てきてしまった。ひょっとするともう手遅れかもしれない。アメリカとしては、自分の所に来る核爆弾を積んだミサイルが出来てしまったのではないかということで、出来る前に手を打つというのはもう時期を逸したんではないかと思っているのかもしれません。

日本の立場で言うと、そもそも日本や韓国につくミサイルはとっくに出来ていたので、だからどうだという話ではないのですけど、アメリカがひょっとしたらこのタイミングで北朝鮮のミサイルを全部攻撃して無くしてくれるのではないかという期待が全然なかったわけではありませんでした。カール・ヴィンソンやロナルド・レーガンが近くにきているので、ひょっとしたら何かやってくれるのではないかという期待もなかったわけではないのですが、ただ一方でそんなことを始めてしまったら日本も韓国も火の海であり、そんなに簡単にアメリカに戦争してもらうわけにもいかない。いよいよ北朝鮮の危機は高まっているという状況ですね。

今日のまとめです。北朝鮮が核実験を行ったりアメリカ本土へのICBMを開発したりするようだったら、カール・ヴィンソン、ロナルド・レーガンといった原子力空母や原子力潜水艦ミシガン等を使って武力攻撃するという可能性をアメリカは言ったわけです。ところが、事実上、北朝鮮は大陸に届くICBMを開発しつつある。既に、韓国や日本を攻撃するスカッドやノドンは実践配備済みであり、事前に察知しにくい固体燃料式の北極星の大量生産にはいってしまった。韓国と日本に大きな被害がでそうだという事で、アメリカの先制攻撃は難しいし、中国やロシアは平和的解決を模索している中で、今後どうしたらいいかよくわからなくなってきて、危機は深まっているという状況です。

分野: その他 |スピーカー: 村藤功

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