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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > トータルリワード (人材マネジメント/良田智雄)

トータルリワード

良田智雄 人材マネジメント

17/06/16

これまで「モチベーション」を前提にしたお話をしてきました。今日はその続きです。

「報酬」は会社で働く人にとって非常に大切なものです。自分がやっている仕事に対して、それに見合った報酬が得られるということは、モチベーションに大きな影響を与えます。一般的に、「報酬」とは金銭的なもの、例えば「給料」や「ボーナス」などを指しますが、人をモチベートしていくという側面から考えた場合、金銭的な部分だけではなく、「非金銭的なもの」も報酬と位置づけることができます。

「非金銭的な報酬」とは、例えば「仕事へのやりがい」だったり、そこで働く「人間関係」であったり、給料ではないけれども社宅があったり、家を建てる時に会社が金利なしでお金を貸しつけくれるなど、通常の給与ではないけれども自分にとってプラスの要素になっていくものを指します。「報酬」が単純に金銭的な部分だけではないとしたら、会社が非金銭的なものを含めた報酬をどのように作りこんでいくかで、そこで働く人々のモチベーションが変わっていくことになります。

前々回、「二要因理論」についてお話しましたけれども、「動機付けされる部分」と「衛生要因」との二つに分けて考えるというお話でしたね。「衛生要因」とは、満たされないと不満足だと感じる賃金や労働条件であり、「動機付け」というのは、仕事の達成感や周りから認められる、努力したら昇進できるなどのやりがいの部分でした。この二要因理論で考えてみると、「衛生要因」は金銭的な要素が強く、「動機付け」の部分は非金銭的な要素が強いということになります。前回のお話では、この両面を考える必要があるということでしたが、「報酬」でも同様に考えることができます。
その考え方を「トータル・リワード」と言います。「報酬」が、そこで働く人のモチベーションに大きく影響する以上、この報酬をどう設計していくかということは会社にとって非常に重要なポイントです。

人々はどうしても「報酬」という側面で自分の仕事の価値を図ってしまいがちですが、いざ自分の職を変えるという時に、年収水準は1.5倍になると言われたとして、そこにだけ意味をもって転職することが本当にその人にとってのトータルの報酬なのかというと、実は自分には目に見えていない報酬が今の会社にあったということに後から気付くということがよくあります。
例えば、前の会社では家が用意されていたとします。しかし、次の会社はベンチャー企業のため給料は1.5倍になるけれども、住宅保証はなく自分で探すしかないとします。そうすると、例えば月15万の家に住むとすると年間で180万円の違いが出てくるわけです。これは年収1000万の給料が1200万になったのと同じではないでしょうか。さらに言うならば、1200万円の給与になると所得税や保険料が高くなり、実際はキャッシュフローが小さくなることがあります。そう考えると、本当の意味でその人にとっての報酬とは何だったのかということをしっかり捉えていかないといけません。その辺りも含めて、自分の会社がどのような制度があるのか、その仕組みについて働く側もきちんと把握をして自分の人生設計を考えていかないといけないわけです。また、そのように会社のそういった制度や仕組みに関心を持つ人が増えれば増えるほど、会社もより様々な仕組みを考えていかないといかなければならなくなります。会社が与えてくれるものだけを待っているというよりかは、本当に自分たちがどういうところにモチベートされてこの会社でやっていきたいのかというところをきちんと意見として出していくことはとってもいいことだと思います。会社もこの声にしっかりと耳を傾けながらより良い報酬に変えていく必要があると思います。

では、今日のまとめです。
「報酬」といっても金銭的なものだけではなくて、非金銭の部分もあります。実は金銭と非金銭のトータルで考えていくということが報酬を設計する上では非常に大事です。これがきちんと設計されることによって、人はただ給与にだけの気持ち良さだけではなくて、その会社で得られる様々なことを享受することによって、よりその会社にとってのコミットメント力も高まっていき、それがひいてはいい働きに繋がっていきます。そのため、会社はその報酬をトータルで設計するということが大事になっていきます。


分野: 人材マネジメント |スピーカー: 良田智雄

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