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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > イギリスの歴史(35):19世紀(3)警察と選挙法改正 (英文法理論、コンピュータによる英語教育/鈴木右文)

イギリスの歴史(35):19世紀(3)警察と選挙法改正

鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育

17/06/29


今日はイギリスの歴史シリーズの35回目です。
全体的にはだいぶ19世紀のお話に入っているのですが、前回は19世紀の初期のお話でした。色々と世情の不穏なところが現れてきて、その中でロンドン警視庁という組織が出てきたというところまでが前回の内容だったと思います。そのまま19世紀の世の中の話を続けていきたいというのもあるのですが、警視庁の話が出てきたので、立ち止まって途中下車というか寄り道をしてみようと思っています。

ロンドン警視庁は1829年の創立です。相当な歴史がありますが、正式な名称はメトロポリタン・ポリスサービスと言います。首都警察サービスといったところでしょうか。通称をスコットランド・ヤードと言うお話を前回してなぜそう呼ぶのかという話だったと思います。当時一番最初の庁舎が建っていた地域の前の通りがグレート・スコットランドヤードという通りだったので、通称としてスコットランド・ヤードと言われるようになりました。通りというのは英語でストリートの他にアベニューavenueとかブールバールboulevard、ヤードyard、ガーデンgardenなど色々な言い方をするうちの一つです。なぜロンドンなのにスコットランドというのかというところですが、ある都市に、また全然別の地域の名前がストリートの名前として付いているということはイギリスではよくあることです。詳細な理由は分かりませんが、恐らく何かきっかけがあったのでしょう、特にスコットランドを管轄にしているわけではありません。仮にそうだったら大変ですね。緊急通報が入ってもスコットランドまで行くのに時間が掛かりますからそれはありえないことですが。

初代の本部の庁舎がという話をしましたが、何度か移動しているみたいですね。その最初がここスコットランド・ヤードにあったということです。このロンドン警視庁というのは管轄としてはグレイター・ロンドンと言うのですが、日本語では、大小の大を付けて大ロンドンと言います。いわゆる私たちがロンドンと言った時に持つイメージのロンドンです。厳密に言うと大ロンドンの中に一番小さな所でザ・シティという所があります。1km四方くらいの所ですが、いわゆるイングランド銀行や金融の中心街になっているところで、ロンドンの中でも一番中心部にあたります。そこをザ・シティと通称で呼んでいて、正式にはシティ・オブ・ロンドンと呼びます。その周りにくっついているロンドンの様々な特別区、東京で言うと23区にあたるようなところが32あります。それと先述のザ・シティが合わさったものを概ね大ロンドンと言います。

しかし、実はザ・シティは夜は人口でいうと数百人程度しかないのに対して昼間は働いてくる人が沢山集まってきて人口が膨れ上がります。東京の都心部と同じことになります。それに対して大ロンドンになると例の700万、800万などという数字になります。そのロンドン警視庁の他にこのシティの方を専門に管轄しているところもあります。そちらの方はシティ・オブ・ロンドン・ポリスと呼んでいます。先述のロンドン警視庁とは違います。日本語で言うと、ロンドン警視庁とロンドン市警察とでも呼んだらいいと思います。気をつけて見ているとニュースで出てきている時など色々な区別をしていると思うので、気をつけて聞いてみるといいと思います。このロンドン警視庁の方は様々な作品にも出ていて、ホームズシリーズにも出てくるし、アガサ・クリスティのエルキュール・ポアロなどにも出てくるので、皆さんにもお馴染みだと思います。

以上が寄り道でしたが、今日は寄り道の方の時間が長かったと思いますが、世の中の話にまた戻ります。まず19世紀に目に付くものとして、選挙法改正の問題があります。これは一つの社会運動で、国の政治を決める議会、議会に出せる議員を決める人が誰か、選挙人は誰かという問題が、時代を踏む毎に対象の幅が段々と広くなってきました。最終的には成人の男女だったらみんないいですよということになり、そういうのを普通選挙法と言いますよね。一番最初にお話をする1832年の改正になると、選挙権が貴族だけではなく中流階級にも広がるということが起こりましたし、議席を出す投票区が中央のみならず、地方の新興都市にも与えられることになりました。その後簡単に流れを見ていきましょう。1867年になると、都市の労働者の方、一般労働者階級にも選挙権が広まっていきました。ただこの頃は労働者といってもこれが全部男性です。1884年になると、都市労働者だけではなくて農業の方、鉱山の労働者の方にも拡大していきます。ただこれでもまだ女性は入っていない。1918年になり、20世紀になると、男性は21歳以上全員、女性は30歳以上となりました。こうして段々と順を踏むことになります。最後に1928年に普通選挙法で成人男女の全員に選挙権が与えられるようになりました。

それでは今日のまとめです。
少し寄り道をしてロンドン警視庁とロンドン市警察というものの区別のお話をしました。そしてイギリスの新しい近代の民衆の動きの中で、まず選挙法改正があったという話をさせていただきました。

分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文

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