QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 求められるリーダーとしてのDEO像(その2) (産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ/高田 仁)

求められるリーダーとしてのDEO像(その2)

高田 仁 産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ

17/06/06

・前回は、DEO(デザイン・エグゼクティブ・オフィサー)という新しい概念の前提となるビジネス環境の変化の激しさについて話をした。今回は、そのようなビジネス環境下で求められているDEO像について、『CEOからDEOへ』で紹介されている内容を参照しながら考察してみたい。

・同書では、CEOとDEOの違いを、例えば下記のようにわかりやすく対比させている。

「計画を実行する(CEO)」→「新しいことを試し、即興で仕事をする(DEO)」
「安定と秩序を維持する(CEO)」→「有益な混乱を許容する(DEO)」
「正確さを求める(CEO)」→「曖昧であることが苦にならない(DEO)」
「仕事を部下に任せる(CEO)」→「部下と一緒に仕事をする(DEO)」
「マニュアルに従う(CEO)」→「状況に応じて変更し、改善を繰り返す(DEO)」
「失敗を嫌う(CEO)」→「失敗から学ぶ(DEO)」

・これらDEOの特徴に挙げられている項目は、分析や計画を緻密に行い、戦略を練り、計画に沿ってビジネスを遂行するという20世紀型のスタイルではなく、変化に柔軟に対応しながら仲間を集めて共創を育み、より高次の目標設定へと結びつける活動をリードするような内容である。
・同書では、DEO個人が備えるべき特徴として、(1)変化を起こす、すなわち伝統的なやり方に縛られて変化に悩むのではなく、むしろ変化を奨励し自らが変化を推進することが競争上の強みになることを理解していること、(2)リスクを冒す、すなわちリスクを冒すことを「実験」と言い換えて、たとえ失敗してもそこから学ぶこと、(3)システム思考をする、すなわち社内の部門は相互に影響を及ぼしあっているので、つながりを重視して意味のある「変化」を起こすこと、(4)直感力が高い、すなわち鋭い知覚能力や観察能力を通じて、論理的だけでなく直感的な判断も重視すること、(5)社会的知性が高い、すなわち社員や顧客、見ず知らずの人達と過ごすことで新しいアイデアや改善策を生み出すこと、(6)さっさとやる、すなわち自分で話を聞いて詳しく知り、自ら見本を示してチームをリードし、アイデアをさっさと実行に移すこと、といった点が重要であると指摘している。
・さらにDEOは、コラボレーション(共創)の促進、コミュニティの形成、管理ではなくメンタリングの重視、企業文化の構築、「失敗」や「遊び」を活用したイテレーション(反復型の開発)、といった役割を担うとされている。

・以上、変化の激しい21世紀のビジネス環境を生き抜くために不可欠なDEO(デザイン・エグゼクティブ・オフィサー)像について、書籍『CEOからDEOへ』を紐解きながら考察してきたが、これらDEO像の特徴は、近年のアントレプレナーシップ教育で重視されている特徴と重なる部分が多い。少々粗っぽく言えば、21世紀においては、ビジネス・リーダー像、DEO像、アントレプレナー像の3タイプの像は、徐々に中心に向かって重なりが増える3つの円のようでもあり、その中心部分にある特徴を兼ね備えた人材こそが、今後の社会において高く求められているように思える。
・QBSが2015年から掲げる「育成すべき人材像」は、「経営と産業技術の知見のもとに変革をリードし、アジアで新たな事業価値を創造する、国際的なビジネス・プロフェッショナル」である。積極的に変革に挑戦し、そこから価値を創造するという点において、QBSが育成する人材像も、DEO的な素養を備えたものと言えそうである。

【今回のまとめ】
・整理されたDEOの特徴をみると、近年のアントレプレナーシップ教育で重視される要素と重なる部分が多い。また、QBSが掲げる人材像にも通じる部分が多く含まれているようで、引き続き要注目である。

分野: 産学連携 |スピーカー: 高田 仁

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ