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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 生産管理(10)QC七つ道具―パレート図 (企業戦略、生産管理/目代武史)

生産管理(10)QC七つ道具―パレート図

目代武史 企業戦略、生産管理

17/05/30

  前回に引き続き今日は「QC7つ道具」についてのお話です。「QC7つ道具」とは、生産現場で改善活動をする小集団である「QCサークル」が、改善活動を行う時に使用する道具のことです。その内の一つに「パレート図」というものがあります。今日はこの「パレート図」についてお話しします。

  前回、部屋の片付けを事例にして「QC7つ道具の使い方」をご紹介しました。片付けの基本は「整理整頓」、いわゆる「2S」にあります。「整理」は「要るものと要らないものを分けていらないものを捨てること」です。頑張ればとりあえず不要なものは処分することはできますが、問題はその状態を維持できないことにあるのではないでしょうか。一旦ものを処分しても、いつのまにかものが増え、乱雑に散らかってしまいます。その原因を分析するツールが前回ご紹介した「特性要因図」でした。部屋が散らかってしまう原因は様々ですが、どこから手を付けるべきか、その優先順位や重点項目を分析するのが今日ご紹介する「パレート図」です。

  部屋が散らかっていて片付けたいとは思うけれどもどこから手を付ければいいかよくわからないというように、取り組むべき課題があまりに沢山あると、なかなか手を付けられないということがあります。そこで、重点項目を決めて、そこから少しずつ活動を広げていくといったことが有効になってきます。例えば、部屋にものが増えてしまう原因は様々ですが、毎日配達される新聞やチラシは、処分しなければ確実に増えていきます。その他にも郵便物や買い物した時のレジ袋や紙袋も放っておくとどんどん増えていきます。私の場合、職業柄本がなかなか捨てられず、増えていく一方です。こうして増えていくものを一度に処分できればいいのですが、なかなか時間がとれないということも多いと思います。そこで、まずは重点項目を決めて、そこから整理整頓を始め、それを少しずつ広げていくことが現実的ではないかと思います。「パレート図」は、こうした重点項目や優先順位の決定に用いられる改善ツールです。

  例えば、日々増えていくアイテムを5~10項目ほどピックアップして、1週間の間でどのアイテムがどれだけ増えているかを数えていきます。次に、それらのアイテムを多い順に並び替えていきます。そうすると、例えばレジ袋が一番多く全体の40%、2番が新聞紙で20%、3番目が雑誌類で10%ということがわかるかもしれません。パレート図は、そうした要因の発生件数別に上位から並べていき、その全体に対する比率を上位から足しあげていった累積比率を表すツールです。

  例えば、ものが増える原因として、上からレジ袋が40%、新聞紙20%、雑誌類10%だとすると、ここまでの累計が70%ということになります。そのため、全てを万遍なく片付けるのではなく、まずは上位の7割から手をつけて、その対策を少しずつ広げていくというのがパレート図の考え方になります。ただし、レジ袋や新聞紙が部屋を散らかす原因の何%を占めるかということを計算するのは、実はそれほど容易なことではありません。個数で考えるのか、重量で考えるのか、体積で考えるのかによって答えが違ってくるためです。これと同様のことが生産現場でパレート図を作成する場合にも当てはまります。

  通常は、一定期間内における発生件数で測定するのが一般的です。例えば、鉄板に工作機械で穴を開けるという工程で、加工不良の要因分析をしようという場合を考えてみます。その場合、例えば不良の症状として、「穴の寸法が大きすぎる」「穴の形状が不規則になってしまう」「穴の位置がずれてしまう」「穴の周囲にでこぼこしたバリがでてしまう」「穴あきが不完全になってしまう」「穴の寸法が過小になってしまう」などといったことが考えられます。これらの症状について、1日のうちそれぞれ何件発生するかを測定します。「穴の寸法が大きすぎる」が15件あったとします。「穴の形状が不規則」が6件、「穴の位置がずれた」が3件といったように不具合を数えあげていきます。こうして数えあげた不具合の発生件数の合計が全部で28件だったとします。そうすると、「穴の寸法が大きすぎた」という症状は全28件中15件で全体の54%、「穴の形状が不規則」が28件中の6件で28%、「穴の位置がずれているといった不具合」が3件で28件中の11%、となります。ここまでで全体の不具合のうち、累計で86%を占めるということになり、まずこの3件に重点的に対処しようという判断が出来るようになるわけです。

 では、今日のまとめです。
 「パレート図」は「QC7つ道具」の1つであり、取り組むべき課題の優先順位を分析するツールです。問題の原因別に発生件数を測定し、件数の多い順に並べます。そして全体に占める発生件数の比率を足しあげていくことで、全体の大部分を占める上位の要因を数字で示し、重点的に対応すべき課題を特定します。

分野: 企業戦略 生産管理 |スピーカー: 目代武史

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