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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 前後の金利、株価、為替 (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

前後の金利、株価、為替

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

17/04/19

今回は、戦後の金利と株価と為替レートについてお話しましょう。前回、戦後日本経済について、バブル迄とバブル以後で全く異なるものだ、ということをお話しました。細かい事を省略すると、バブル迄の日本経済は、概ね順調に成長し、バブル後の日本経済は長期停滞を続けている、という事になります。
金利と株価についても、まったく同様で、バブル迄とバブル後は、全く異なるものとなっています。

バブル迄は、日本経済が順調に成長していたので、借金をして工場を建てる会社も多くありました。そこで、金利は結構高かったわけです。金利は、借りたい人と貸したい人のバランスで決まりますから、借りたい人が多ければ金利が高くなる、というわけです。
物価もそこそこ上昇していましたから、その分だけ金利が高かったという事もあります。物価が上昇すると、日銀が金利を高めに誘導します。一つには、景気を悪くしてインフレを止めよう、ということですが、それ以前に「金利を物価上昇率より高くしないといけない」という事があります。そうしないと、景気が更に良くなってインフレが加速してしまうからです。

毎年物価が20%上がっている国があったとします。金利が10%だったら、人々は借金をして物を買うでしょう。来年使う予定の物は今のうちに買っておこうと考えるからです。そうなると、需要が増えて値段が一層上がってしまいます。したがって、こうした国では金利は20%より高くしないといけないわけです。
もちろん、景気が良かったり悪かったりインフレだったりインフレが収まっていたり、いろいろな時期がありましたが、今と比べれば信じられないほど、金利が高かったのです。

株価についても、バブルまでは概ね順調に上がって行き、その後は暴落したまま低迷しています。企業の所有権を大勢で少しずつ持とう、というのが株式です。したがって、株価の基本は、企業の価値です。企業が成長し、利益を稼ぐようになると、株価は上がる、というのが基本です。その意味では、戦後の復興期、高度成長期、安定成長期に株価が上がったのは、自然の事だったわけです。正しい株価水準が上がっていったからです。
一方で、バブル期は、不自然な株価上昇でした。景気が絶好調でしたから、企業の利益も増え、正しい株価水準も上がりましたが、株価はそれを遥かに上回って上がったのです。
バブルという言葉が、正しい株価水準を遥かに上回っている、という意味ですから、これは当然のことですね。
バブルが崩壊すると、この高価すぎた部分が消えたので、株価は暴落しました。その後も株価は低迷を続けています。

バブルが終わってから20年以上も経つのに、今でも株価が低い最大の理由は経済が成長していないからです。経済が成長しないと企業も成長せず、企業の価値も高まらないので、株価が上がらないのです。
最近では、少子高齢化だから日本経済の将来は暗い、と考える人が増えていて、それが株価に悪影響を与えているようです。日本経済の将来が暗いのなら、日本の株を買うより外国の株を買った方が良い、というわけですね。

為替レートというのはドルの値段のことですが、その基本は、日本とアメリカの物価が同じになるように決まる、という事です。1ドルが1000円だったら、アメリカ人がドルを円に替えて日本で買い物をするようになります。そうなると、ドルを売る人が増えて、ドルが値下がりするはずです。
1ドルが10円だったら、反対に日本人が円をドルに替えてアメリカで買い物をするようになります。そうなると、ドルを買う人が増えて、ドルの値段が上がっていくわけです。
最近では、一ドルが80円から120円の間を行ったり来たりしています。これくらいの為替レートだと、日本とアメリカの物価が大体同じになるからです。戦後は1ドルが360円でした。当時は、日本が焼け野原で立派な工場が無かったため、日本企業の生産性が低く、1ドルが360円くらいで日本とアメリカの物価が同じになっていたのですね。
その後、日本に立派な工場が建ち、日本企業の生産性が高まると、たとえば全自動のロボットが自動車を組み立てるようになると、日本製品の競争力が強くなっていったのです。アメリカがインフレになっても、日本はそれほどインフレにならずに済んだからです。

為替レートについては、バブルとは直接関係ないのですが、たまたまバブルの少し後に変化がありました。それまでは、大きな流れとしてドルが安くなって来たのですが、それ以後は80円と120円の間で行ったり来たりするようになったのです。
その理由は、日本人がアメリカの国債を買うようになったからです。日本の国債よりもアメリカの国債の方が金利が高いので、円をドルに替えてアメリカの国債を買う投資家が増えたのです。

まとめ:金利は、バブル迄高かったけれども、その後は非常に低くなっています。株価は、バブルまでは上がっていましたが、その後は低迷しています。ドルは、バブル頃まで少しずつ安くなって来ましたが、その後は大きく見れば横ばいになっています。

分野: 景気予測 |スピーカー: 塚崎公義

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