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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 品質管理(8):QCストーリーとQC七つ道具 (企業戦略、生産管理/目代武史)

品質管理(8):QCストーリーとQC七つ道具

目代武史 企業戦略、生産管理

17/04/27

今日は、前回ご紹介した「QCサークル」の具体的な活動方法についてお話します。
QCサークルとは、工場など職場の第一線で働く人々によって自主的に組織され運営される小集団のことです。"Quality Control"つまり、「品質管理」の"QC"と「小集団」を表す「サークル」から成ります。1960年代に活動が始まり、今や日本中でQCサークルが展開されています。

QCサークルは、品質管理という目的だけではなく、職場の環境づくりなど人間関係をより良くするためにも非常に力を入れています。QCサークルは、大体グループ毎に1カ月から数カ月の時間軸で特定のテーマを取り上げて改善活動を行っていきます。この改善活動は、活動ステップが体系づけられており、標準化されています。
基本的には、「PDCAサイクル」というものを回していきます。PDCAとは、いわゆる「計画」"Plan"、「実行」の"Do"、「評価」の"Check"、「改善」の"Action"の頭文字をとってPDCAです。PDCAサイクルは、車輪のようなものです。現状から目指すべき高い地点を目指して、PDCAの車輪を回しながら坂を上っていくようなイメージです。PDCAが一周りすれば、車輪が一回転した分坂を上ることができる、ということです。

とはいえ、人間というのは放っておけば安きに流れると言いますか、せっかく改善してもしばらくすると元に戻ってしまうということがよくあります。そこで、改善した内容は標準的な手順として形に残し、後戻りしないようにします。それが「標準化」です。坂道を上る車輪に例えると、車輪の後ろに挟む歯止めのイメージです。

これを「QCストーリー」という形にさらに具体化し、形式化をしています。そのストーリーは、
1. テーマの選択
2. あるべき姿の把握
3. 現状の把握
4. 原因・要因の分析
5. 対策の提案と実行
6. 効果の確認
7. 歯止め措置
8. 今後の課題の検討、から成ります。
このステップは、先ほど説明したPDCAサイクルと対応しています。「テーマの選択」から「要因の分析」までがいわゆる"Plan"にあたります。「対策の提案」と「実行」が"Do"、「効果の確認」が"Check"、そして「歯止め措置」と「今後の課題の検討」が"Action"というわけです。

さらに、具体的に活動を進めるための分析手法も用意されています。これを「QC7つ道具」と言います。品質管理の分析と言いますと、難しく感じるかもしれませんが、QC7つ道具は少し勉強すれば誰でも理解できるような分析ツールをまとめたものです。とはいえ、それを使いこなすとなるとなかなか奥深いものがありますので、それなりの訓練が必要になっていきます。

では、「QC7つ道具」とは何かというと、次のツールで構成されます。
1. チェックシート
2. ヒストグラム
3. 特性要因図
4. パレート図
5. 層別
6. 散布図
7. 管理図

それぞれの内容については、後で詳しくご説明しますが、これらは取り組む改善テーマについて問題となる事象を数えていったり、図式化して見える化したりするための道具です。
例えば、一つ目の「チェックシート」は非常に単純で、あるカテゴリーに当てはまるものがいくつあるかを数えあげるものです。例えば血液型がA型の人が何人、B型の人が何人といった具合に、正の字を書きながら数えていきます。

二つ目の「ヒストグラム」は、チェックシートで数え上げた件数をカテゴリー別に棒グラフに表したものです。先ほどの血液型の例で考えると、日本の場合はA型の棒グラフが一番高くなり、次にO型、B型、AB型、というふうに山が続く形になります。工業製品のように、ある品質基準を狙って生産したもの、例えば直径10㎜の穴をあける工程について穴の直径を何十回と測定していけば、そのヒストグラムは10㎜を頂点にして左右になだらかに下っていくような富士山型の形になるはずです。10㎜で穴をあけようとした場合、基本的には10㎜を狙って作っていますからそこが一番多くなるはずですが、そこから外れる場合も多少なりともあるので、富士山型になっていくわけです。

三つ目以降の「特性要因図」、「パレート図」などは、測定された要因をさらに掘り下げて分析するために用いられるものです。簡単な方法で問題を視覚的に整理することのできるとても便利なツールですので、これらについては次回以降もう少し詳しく説明していきます。

では、今日のまとめです。
QCサークルを効果的、効率的に進める道具立てとして、「QCストーリー」と「QC7つ道具」があります。QCストーリーは、PDCAサイクルに従って改善活動を進めていくための標準的なステップをストーリー仕立てで定めたものです。QC7つ道具は、そのための簡単な分析ツールをまとめたものです。QCサークルでは、このように活動が具体的なステップとツールを用意することで、誰でもこの活動に参加でき、成果をあげられるような工夫がなされています。

分野: 企業戦略 生産管理 |スピーカー: 目代武史

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