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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 質問票の作成(3) (ビジネス統計/寺﨑新一郎)

質問票の作成(3)

寺﨑新一郎 ビジネス統計

17/03/16


前回は「質問票の作成(2)」ということで、回答形式について「リッカート尺度」・「複数回答」・「点数回答」・「自由回答」のお話をしました。
今日は「質問票の作成(3)」として質問票作成のコツについて、どのように作ったらいいのかというところと注意点についてみていきましょう。

基本的な考え方ですが、回答する人の立場から考えると質問票を作る時にコツがあるとすればそれは何でしょうか。読みやすいという事がまず大事でしょう。ですから、質問の中で強調したい部分は太字にしたり、下線を引いたりして、回答者が間違ってつけないように工夫するといいと思います。例えば、「過去1ヶ月あなたがセブン・イレブンを利用した回数を教えて下さい。」といった質問があるとします。この場合、みなさんはどの辺に下線を引きますか。「過去1ヶ月で何回かが知りたい」ので、過去1ヶ月の所になります。この質問は、要は頻度を聞いているわけですから、「過去1ヶ月で」というのがポイントになります。もし過去の1ヶ月の間に何らかのプロモーションを行っていたとすれば、その効果を来店頻度という形で検証出来るかもしれません。そして、「それではローソンではどうでしょうか」といった質問に同時に答えてもらうと、セブン・イレブンと比較が出来ます。こうすればライバル企業との相対的な来店頻度の比較が出来るので、より考察を深められるというふうになります。

前回は、自由回答について説明しましたが、みなさんは自由回答項目というのは、質問票のどのあたりに配置しますか。これはどのデータを重視しているかという事ですから、数値的なデータを重視していると言われれば、数値的なデータを取るためには質問を多く用意して選んでもらうという選択肢式の質問が適切だと思いますが、自由回答は基本的に最後に置いた方がいいでしょう。そこに大幅な時間が掛かってしまうともったいないし、初めの方にそれを持ってきて色々考えていたら、本当に答えてもらいたい質問に答えてもらう時に結構疲れていたりするかもしれません。ですから自由回答を後に持ってくる方が賢明ではないかと思います。他に、回答者のプロフィールに関する質問もどのように質問票のどこに置くかをよく考えた方がいいでしょう。ポイントとしては、質問数は出来るだけ少なくして質問票の最後の方に置くということが挙げられます。年齢や年収等を最初の方に訊ねたら、人によっては気分を悪くするかもしれないという事は一般的には言われています。例えば年収を聞く場合、実際より高く答えられてしまうという傾向があったり、そもそも年収が低い人は回答をしたくないという人も多くいるので、あまり当てにならないかもしれません。そういう項目を前に持ってくると回答者が答えるのを躊躇してしまったり、少しずれたようなデータが収集されたりして、面倒な事が起きたりするかもしれません。ですから、こういった質問は最後の方に持ってくる方が賢明ではないかと思います。

では回答時間について考えていきますが、もしみなさんがアンケート調査に協力するとして、回答に何分以上掛かったらちょっと嫌だなと思いますか。
一般的には5分を越えると回答率がすごく悪くなるという傾向があります。回答時間が長くなるのには、例えば文章が難しかったり、一文一文が長かったりとか、専門用語が多すぎたりといった色々な理由が考えられます。質問というのは、ごく平易な文章でやさしく書かれていて、専門用語を避けて、ある程度大きな文字で書かれている方が回答時間は短くなります。この点は結構ポイントではないでしょうか。しかし実際には意外とこの点は守られていない事が多くあります。なぜ一文一文が短めの方が望ましいのかというと、いい文章には「一文一義」という原則があるからです。「一つの文章につき、言いたい事が一つ」という風にすると、ポイントが掴みやすいので読みやすくなります。ですから特に、色々な人に答えてもらうアンケートの場合は、「一文一義」を意識して徹底すると回答者が答えやすいというのがあるのではないかと思います。

では次に、回答時間が掛かってしまう所を避けるためには、どうしたらいいのかをみていきましょう。
ここまで簡単な文章で質問し、専門用語を避けるといったことについてみてきましたが、その他にやっておくべき事は何かあるでしょうか。
私の場合は事前調査を行っています。例えば事前に身近な人に何人かに回答をしてもらってどのくらい時間が掛かったのかというのを控えておくという事をしています。その際に分かりにくかった文章、回答が難しかった質問がなかったかといったことを後で聞いてみます。そうすると質問票のブラッシュアップになります。自分としては分かりやすく書いたつもりが、意外と他人には伝わってないというものも多いでしょう、。例えば、ある業界で働いている人が質問票を作った時に、その業界の特有の考え方や用語が質問票に反映されている事もよくありますが、そうした事を予備的な調査を行う事で予防することがとても大切だと思います。

それでは今日のまとめです。
今回は質問票作成のコツ、そして注意点について説明しました。言われてみると当たり前の事が多かったと思います。ポイントとしては質問票に回答してくれる人の立場に立って質問票を作るという事が大切です。質問が分かりやすく書かれているか、回答に時間が掛かりすぎてないかといった事をチェックする必要があります。アンケートを作ったら身近な人に回答をしてもらい、どれ位時間が掛かったか、分かりにくい箇所がなかったか等、聞いてみるとよいでしょう。そうすると本調査での失敗を防ぐことも出来るうえ、失敗した場合にかかる費用も削減することが出来ます。みなさんがアンケート調査を行われる際には今日お話した点を是非丁寧にやって頂きたいと思います。

分野: ビジネス統計 |スピーカー: 寺﨑新一郎

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