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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 質問票の作成(2) (ビジネス統計/寺﨑新一郎)

質問票の作成(2)

寺﨑新一郎 ビジネス統計

17/03/15


前回は「質問票の作成(1)」として質問票調査で何がわかるのか、そして質問票調査を作る前に行うことについて説明しました。今回は「質問票の作成(2)」として、質問票の回答形式についてみていきたいと思います。

普段生活をしていると店先等でアンケート用紙を見かけることはないでしょうか。
よく見るとサービスへの満足度を尋ねる質問が入っている場合が多いのではないかと思います。満足度という指標はその店の総合評価と言ってもよい項目になるため、味がいい、接客がいい等色々あると思います。しかし、満足度という風にすれば、味や接客等を含めて総合的にデータがとれるので非常に便利な項目であると言えます。実際にアンケートに答えてみようかなと思うと、多くの場合は「とても満足している・満足している・どちらでもない・あまり満足していない・全く満足していない」といった5段階の中のいずれかを選ばせるといったフォーマットになっていると思います。
この場合、「とても満足している」を5点、その真逆の「全く満足していない」を1点にすると数値化することが出来ます。このようにデータを集めると、例えば、平均値を求めたりすることも出来るのでとても便利です。このように、「とても~である・全く~でない」といった項目で評価するという形式は、「リッカート形式」又は「リッカート尺度」と言います。個人的に「リッカート尺度」と呼ぶ事が多いので、今回は「リッカート尺度」という言い方をしていきます。

「リッカート尺度」は、4段階・5段階・7段階のものに分けられます。まずは4段階についてですが、面白い点を挙げると、真ん中である「どちらでもない」がなく、「とても満足している・満足している・あまり満足していない・全く満足していない」という4つになります。一般的に日本人は迷って「どちらでもない」とつける人が多くいます。ですから「どちらでもない」がない4段階が実際にはかなり使われています。一方、学術研究では7段階のものが多く用いられます。例えば、「満足している・少し満足している」の違いが少し微妙なところだと思いますが、こういった、どちらでも良いれけど、どちらにしようかなといった事が7段階の場合はよく起こります。考え過ぎると本音を出せないこともあるかもしれません。ですからすっきり決められる方が望ましいでしょう。ただ7段階もあると、途中で分からなくなって項目を逆につけてしまうという問題もあります。つい最近学生に行った調査で、逆につけてしまいましたという人が何人かいました。簡単な調査であれば5段階のリッカート尺度の方が回答者にとっては回答しやすく、正確なデータがとりやすいのではないかと思います。ただこのあたりは過去の経験や類似の調査から自分に適した方を選ぶという考え方でいいと思います。

ここからは「複数回答」「点数回答」「自由回答」の3つの回答形式についてみていきましょう。
まずは「複数回答」です。
よくある形式に「複数回答」があります。「複数回答」というのは、個数を限定せずに回答者がいくつでも選べるという形式です。例えば、このイベントどこで知りましたかという質問に対して、「TVコマーシャル・ラジオ・知人の紹介」等、色々な経路で知り得る場合、そういった時に複数回答は大変便利です。複数回答で得たデータは、例えばラジオが1番多く、その次に知人といったように、回答数で順位付けするという事も出来ます。ただ、クラスタ分析をすればどの経路でこのイベントを知ったかという部分について、この経路とこの経路が一緒に回答されている事が多いといったような、類似する経路をグルーピングすることも出来ます。そうすると結構面白い考察等が出来るかもしれないので、ここまで出来れば満点と言っていいのではないかと思います。
次にみていく「点数回答」もよくある回答形式です。例えば満足度などの基準で、0点から100点の間で点数を答えてもらうという場合に使われます。例えば自分が英会話学校を経営しているとします。点数回答であれば、天神校と博多校で学ぶ学生の満足度の平均値に差があるかといった事も検討する事も出来ます。また、単に満足度の平均値を校舎毎に算出して比較するのもいいかもしれません。データの収集は実際には時間が掛かりますが、今後のためにやってみてもらうというのもすごく大事かなと思います。
最後に、「自由回答」について説明します。これまで説明してきた回答形式は、数値のデータを得るというものでした。データが数値で得られるので統計的な分析が出来るという利点があります。ただ回答者の側としては選べる選択肢があらかじめ決まっているため、予想外の回答が出てくるという事はまずありません。そこでどうしたらいいかというと、質問票の最後に例えば、「あなたがこの英会話学校に望むものは何ですか。自由に答えて下さい。」といった自由回答項目を設けるとよいでしょう。もちろん回答者は色々な事を書いてくるでしょうから、それをまとめるのはたいへん難しいと思います。ただ、回答の中には今後のヒントが隠れているという事も多いので、回答をざっと見て気になるものをいくつかピックアップしていくとよいと思います。ピックアップする時のコツとしては、とにかく自分が何か引っ掛かる所、気になるなという所は全部抽出した方がいいでしょう。自分としてはあまり面白くはないけれど、他の同僚の人に見せたら、すごい面白いなという事もあるでしょう。ですから、何か少しでも引っ掛かるのがあれば、どんどんピックアップをして3、4人ぐらいで回して見てみると面白い発見があるということもあります。

それでは今日のまとめです。
今回は「質問票の作成(2)」として、質問票の回答形式について説明しました。質問票の回答形式には、「リッカート尺度」・「複数回答」・「点数回答」・「自由回答」等があります。基本的には数値で得られたデータの方が分析には向いていますが、顧客の潜在的なニーズを掴みたい時は、自由回答もつけておくと貴重なデータが得られるかもしれないので、こちらも是非検討してみて下さい。

分野: ビジネス統計 |スピーカー: 寺﨑新一郎

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