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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 災害に向けた備え BCP (国際経営、国際物流/星野裕志)

災害に向けた備え BCP

星野裕志 国際経営、国際物流

17/02/28

阪神淡路大震災から早くも22年が経ちますが、その間にも国内でも多くの自然災害がありました。最近だけでも、2011年の東日本大震災や昨年の熊本地震など、多くの被害を出した地震や水害、台風の記憶がまだまだ鮮明です。

昨年から、今後想定される南海トラフ等の大規模災害に対する支援システムの研究を広域的に実施していることから、自然災害への備えについてお話をしたいと思います。

皆さんは、BCP事業継続計画という言葉をご存知でしょうか。BCPとは、Business Continuity Planという頭文字をとったものですが、事業継続計画という意味ですから、災害や大規模な事故などの緊急事態が発生した時に、政府、自治体などの行政機関や企業が、被害を最小限に抑えて、事業や活動の継続や復旧を図るための計画のことを言います。

多くの企業で、災害や事故の発生時にどのように対応するべきかを事前に計画してBCPが作られていると思いますが、FM局のような公共性のあるところでは、余計に緻密な計画が作られているはずです。

例えば迅速な安否確認や被害状況の調査から始まって、関係機関との連携、電力の確保や放送システムの整備、要員の確保、バックアップの施設の確保などが、時系列的に準備されているのではないでしょうか。

2001年の米国の同時多発テロの頃から、世界的にBCP策定の必要性の認識が高まってきました。ワールドトレードセンターが攻撃された際に、一箇所のオフィスに情報やデータ、スタッフが集中していると、そこが機能しなくなった時に、業務の回復に相当の時間を要することが指摘されました。

日本では多くの自然災害を経験して、内閣府を中心に2006年ごろからBCPのガイドラインを作って、普及に努めてきたという経緯があります。

例えば、大規模な災害があるたびに、自動車メーカー等の製造業のサプライチェーンが止まるということが生じます。つまり被災地にあるサプライヤーから部品が供給されないとか、被災地に位置するメーカーの生産が停止することがありました。

そのような非常事態に、どのように対応するのかがBCPです。部品の供給先を切り替えるとか、生産自体を被災地の外にシフトするとか、生産の再開に向けて損傷した施設や機器の修理や代替や要員を確保するということになるかと思います。


熊本の地震では、JR九州が発災の4月14日からわずか2週間以内に、新幹線を全線復旧させたり、短期間で生産を再開した企業が見られました。このような時にBCPのような日頃からの準備や対応力が求められます。

内閣府が2015年に実施した国内企業5,033社を対象とした調査では、大企業の54パーセント、中規模の企業の25パーセントがBCPを策定済みとの回答が得られました。この数字をどう見るかですが、日本でもある程度導入されてきたとも言える一方で、半数以上の企業がまだそのレベルにはないということになります。

大企業でも半分程度というのは、導入の障害があるのかもしれません。それはBCPの策定は、企業がある規模の災害を想定しながらどのような体制をとるべきなのか、リスクと課題にはどのようなものがあるのか、社内の各事業所だけでなく取引先との関係のすべてについて洗い出しをすることになります。

BCPでは、まず基本方針を決めて、リスクの分析と課題の分析を行い、事業継続に向けた多角的な戦略と対策をまとめた上で、計画を策定する必要があります。さらにそれで終わりではなく、その計画に基づいて教育訓練をして、さらに計画を見直すという、サイクルを回していくということですから、簡単など事ではありません。全社的な取り組みが求まられるという点で、導入に時間がかかっているのでしょう。


日本では大規模な自然災害が避けられませんが、緊急事態が発生した時に、政府、自治体などの行政機関や企業が、被害を最小限に抑えて、事業や活動の継続や復旧を図るための計画のことをBCP(Business Continuity Plan)と言います。今日はBCPの重要性についてお話をさせていただきましたが、BCPを策定して、関係者が訓練を行い、常に見直すことが、被害を最小限にとどめ、復旧を早めることになります。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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