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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 上層部理論(1):CEOの特徴と企業パフォーマンス (経営学(マクロ組織論)/閔廷媛)

上層部理論(1):CEOの特徴と企業パフォーマンス

閔廷媛 経営学(マクロ組織論)

17/01/23

今回は、上層部理論という経営学の理論に基づいて、CEOの特徴が企業の戦略とパフォーマンスに与える影響力について議論する。

上層部理論 (Upper echelon theory)とは?
経営学理論の多くは、ある企業が何故特定の戦略を選択し、何故他企業よりも高いパフォーマンスを得ているか、を説明することを主目的とする。上層部理論は、この質問に対し、「企業の戦略とパフォーマンスは、上層部の意思決定により決まるので、上層部の特徴が大きな影響力を持つ」と提示する。

この理論でいう「上層部」とは、一般的にCEOやトップマネジメントチーム、日本では取締役会を示す。今回は、特に「CEO」の特徴に焦点を当てて話すことにする。

CEOの特徴とは具体的にどういうもの?
昔から最も一般的に研究されている特徴としては、CEOの在職期間や過去の履歴などがあげられる。その中でも在職期間による影響が多く研究されてきた。先行研究によると、CEOの在職期間が短すぎるのも長すぎるのも、企業のパフォーマンスにはあまり望ましい影響を与えない(逆U字型関係)。なぜならば、CEOの在職期間が短すぎると、CEOがまだ自分の職務や組織、環境に関する学習が不十分であり、企業のパフォーマンスには不利となる。一方、在任期間が長すぎると、環境の変化に鈍感になり、新しい戦略の採択に抵抗しやすく、企業のパフォーマンスに不利となる。こういう傾向は、国や産業により異なるが、2000年代のアメリカ企業のデータを用いた実証分析では、そのピークの時点(パフォーマンスが増加し、減少が始まる時点)が大体10年~15年であることが検証された。

最近の研究では、CEOの性格など、観察が難しい特徴についても調べられている。最近流行っている性格の1つとしてCEOのナルシシズム(自己愛が強いCEO)がある。Gerstnerら(2013)によると、ナルシシスティックなCEOを持つ企業ほど、新しい技術を積極的に採択したり、イノベーション活動をより活発に行っていることが明らかになった。また、こういう傾向は、メディアで産業関連ニュースが多く報道されるほど強く現れていた。ただし、他の先行研究の結果によると、こういったナルシスチックなCEOの挑戦はうまくいくと非常に高い企業のパフォーマンスをもたらす一方、うまくいかなかった場合には非常に大きな失敗を招いてしまう傾向がある。つまり、パフォーマンスの結果が非常に極端になりやすい。

サマリー
企業の戦略的意思決定やパフォーマンスはさまざまな要因から影響力を受けているが、上層部理論の観点によると、上層部の中でもCEOの在任期間や職務経験、Personalityなどが企業に影響力を与えている。

分野: 経営学 |スピーカー: 閔廷媛

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