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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 市場競争 (テクノロジーマネジメント、オペレーションズマネジメント、日本的経営/金子浩明)

市場競争

金子浩明 テクノロジーマネジメント、オペレーションズマネジメント、日本的経営

16/12/27

今日は、「市場における競争」をテーマにお話します。

そろそろ紅白歌合戦の時期ですね。紅白歌合戦の顔ぶれも変わりました。白組のトリはSMAPか北島三郎正というイメージが強かったのですが、トリの顔ぶれも変わっていきますね。では、紅白のトリを巡って競争があるとして、北島三郎さんとSMAPは競合していると言えるでしょうか。

あくまでも紅白のトリを巡ってということであれば、競合関係ですが、北島三郎さんとSMAPでは、ジャンルが違いすぎるという感じがしますね。両者はライバルかと問われると、ライバルではないと反応する方が大半だと思います。それはファンがほとんど重なっていないためです。どんなに北島三郎さんが頑張ったとしても、SMAPのファンが北島三郎さんに奪われることは考えにくいです。

では、SMAPとTOKIOではどうでしょう。

SMAPとTOKIOは年齢も比較的近いため、ファンの年齢も近いのではないかと思います。かつアイドルでジャニーズという共通点もあります。しかし、少しタイプが違っていますね。両者の一番の違いは何でしょう。

TOKIOとSMAPの違いは、TOKIOは全員が楽器を弾いてバンド活動をしているのに対して、SMAPは歌とダンスが中心です。つまり、それぞれ同じような男性アイドルグループですが、片やバンドグループで、片や歌とダンスが中心のグループというように、正面からぶつからないようにしています。

もしこれが、同じような歌とダンスのバンドであれば、両者は真正面からぶつかるライバルになっていたでしょう。ここはやっぱりジャニーズの戦略なわけです。

これはビジネスにおける競争でも同じです。ビジネスにおける競争は戦争に例えられることが多いです。しかし、戦争よりも芸能界の競争の方がビジネスの競争に近いと思います。戦争というのは相手を攻撃し、土地を占領することで勝者が決まります。しかし、ビジネスは違います。ビジネスは、必ずしも相手を攻撃して支配することが目的ではありません。例えば、スターバックスとドトールはコーヒー屋さんという点ではライバルですが、お互いに敵対しているとは言えません。
スターバックスはここ15年くらいで急激に伸びてきました。しかし、スターバックスはドトールを攻撃してはいません。アンチ・ドトールキャンペーンとか、ドトールの店員の引抜きを行って伸びた訳ではありません。

芸能界も同じで、ライバルの足を引っ張ることよりも、そもそもキャラクターが被らないようにすることの方が大事なわけです。これはドトールとスターバックスの戦略と非常に似ています。TOKIOとSMAPが被らないのは、正にキャラクターを変えて棲み分けているからこそ、それぞれが人気を保てるわけです。真正面からぶつかる製品を提供してしまったら、ビジネスの場合はいずれ価格競争になってしまいます。当然同じ商品であれば安い方がいいですよね。しかし、価格競争になるとやっぱり儲からなくなるので、お客さんにとって「嬉しい違い」をつくること、これを意識することが非常に大事です。

「嬉しい違い」を作るためには、まず外の環境をよく見ることです。ビジネスにおいては、お客さんをよく見て、ニーズをしっかりと確認することです。次に競合を見ることです。競合を見て、製品やサービスの特徴の強みや弱みを確認します。競合と全く被ってしまったら意味がありません。重要なことは、お客さんのニーズがあるところで、かつ競合とは違ったことをやることです。ただし、競合と違ったことをやった結果、それがヒットすると真似する人が出てきます。簡単に真似されてしまったら、結局価格競争になってしまいます。だから、なるべく真似られないような独自の技を磨く等の工夫が大事です。

これは、前回のお話にも通じますね。まず外にあるニーズを捉え、その上で自分の技を磨くことが大切です。仮に自分の技だけ磨いても、その技がひょっとしたら世の中では受け入れられないかもしれません。例えばウクレレの技だけを磨いてアイドルとしてデビューしようとしても、そもそもウクレレを弾くアイドルを世の中が求めていなかったら意味がないわけですね。

では、今日のまとめです。

ビジネスで競争に勝つためには、真っ正面から力業で相手をねじ伏せることよりも、むしろ「嬉しい違い」を作ることで、真正面から競争しないことが大事です。戦略とは戦いを略すと書きます。是非皆さんも、なるべく戦わないですむための方策を考えてみてはいかがでしょうか。

分野: 企業戦略 技術経営 |スピーカー: 金子浩明

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