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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > キャリアを考える全体の枠組み (リーダーシップ開発、倫理、価値観/村尾佳子)

キャリアを考える全体の枠組み

村尾佳子 リーダーシップ開発、倫理、価値観

16/12/19

前回は、「キャリアを考える」ということで、キャリアとは決して仕事だけのことではなく、自分の人生を考えることである、というお話をしました。
良い人生を生きるためには、そもそも自分はどういった人生を良いというのかということから考えるのがキャリアを考えるということです。これだけ変化の激しい時代だからこそ、自分が何をしたいのか、何が出来るのかということをきちんと考える必要があります。そういったことを真剣に考え始めると、「自分にとっての良い人生って何なんだろう」という根本的な問いに行きつきます。

その際によく間違いがちなのが、世間一般で良いといわれている人生が自分にとって良い人生だと誤解してしまうことです。しかし、よくよく考えてみると、他人が幸せといっていても、自分自身はそれを幸せと思わないということがあります。大事なことは、きちんと自分自身が何をしたいのかというところにフォーカスを置いて考えるということです。

しかし、当然「時代性」がありますから、「自分がやりたいこと」といっても、それが今の時代に求められていることとは限りません。そのため、大事なのは「自分自身を知る」と同時に、「世の中を知る」というこの2つの方向から考えることです。

少し詳しくお話しましょう。
まず、「自分自身を知る」ということは、2つに分けることができます。まずは純粋に自分自身がやりたいと思えることを知ることが重要です。そしてそのやりたいことが実現可能であることが大切です
やりたいという思いだけがあっても、それが実現可能なことでなければ意味がありません。やりたいことができるということが幸せなのです。

次に、「世の中を知る」ということですが、これを知るためには、今の環境動向がいったいどのようなことになっているのか、マクロ経済の話なども含めて、社会がどういう方向に動きそうなのか、という理解が必要になります。そこから、どういう人材が求められるのかを考えます。ここで一番やってはいけないのは、「こういうことをやりたいんだけど」と口では言いながら、やりたいことに必要な実際の能力要件を理解していないということです。当たり前に能力開発は簡単にはできませんから、そこをセットで理解していく必要があります。実際に難しいのは、環境の変化がこれだけ激しいと、めまぐるしく状況が変わってしまします。一方で、能力開発に時間をかけてすぎてしまうと、そのうちにせっかく開発した能力がもう要らなくなってしまったということがこの先平気で起こってしまいます。今は、そういったリスクもある時代です。
ですから、今まで以上に感度をしっかりと持って、どういう時代なのかというアンテナを張っておくことがとても大事になります。

では早速、キャリアの考え方についてのオーソドックスな部分をご紹介したいと思います。まず、「なりたい自分」の姿を考えます。それに併せて、現状はどうなのというところから、「なりたい自分」と「現状の自分」のギャップを埋めていきます。この発想はまさに能力開発と同じ発想です。みなさん仕事をされているとイメージ出来ると思いますが、有るべき姿と現状の姿の間にあるギャップを埋めていく、というそれだけの話ですが、実は「なりたい自分」、「自分は何をしたいのか」ということを考えるのが一番難しいのです。
このビジョンをきちんと描けるかどうかというのが非常に大きいわけです。それを言うとなかなか定まらないから何も出来ない、という方もいらっしゃるのですが、なんとなくやりたい方向が決まっても一歩踏み出してみないと、本当にそれがよいかどうかも判断できず、実際には何も動きません。大事なのは、やりたい方向をしっかりと理解をしながら、まずは一歩ずつ前に進んでいく、ということです。

ここまで話をしても、なかなか自分は何がやりたいんだろうとぐるぐる回ってしまうことが多いと思います。なりたい自分というのは、自分にしかわからないことです。そこを理解するためには、自分だけで考えるのではなく、出来るだけ多くの違う人と話をしてみて、自分らしさとは何だろうかと考える必要があります。人間は、他人との差分によって自分を認識していきます。すごく熱く語っている人がいて、なんでこの人こんな熱くなっているんだろうと思うということは、そこには自分の思いがないということに気付くきっかけになります。逆に、言っていることに凄く共感した時には、そこに自分の価値観があるということがわかるのです。そういったことを沢山積み重ねていかないと、自分らしさが何なのか、ということになかなか気づけません。

できるだけ多くの人の多様な考えに触れてみることが大切です。よく社外の友人と会うのは大事という話を聞きますが、同じ価値観の人たちと集まっていると、もはやそれが何なのかわからなくなってしまいます。一方で、社外の人と出会うと、「あ、こんなに差があるんだ」ということが発見されることもあります。良い意味でも悪い意味でも刺激を自分に与え続けることが、自分らしさを考える上ではとても大事ではないかと思います。
もう1つの発想としては、個人のキャリアの8割は予期しない偶然の出来事によって形成されるというプランドハップンスタンスセオリーというキャリアの理論があります。これはある研究者が、いろんなことを成し遂げた人にインタビューをした結果、実は8割の人が偶然だったと答えたというものです。そこで、本当に偶然だったのかというところを確認していったところ、実は、普段からこんなことをやりたいなということを沢山の人に言うなど、いわば偶然を引き寄せるような行動を取っていたということがわかってきました。そういった意味でも社内も社外も含めて沢山の人と関わりながら、特に若いうちはチャンスを出来るだけ自分で広げていく、そんな動きが大事だということがいえると思います。

では、今日のまとめです。

なかなか難しい時代に生きているわけですが、それを難しいと捉えることも、どんな可能性が自分にあるのかわからないことを楽しみと捉えることもできます。せっかく生きているのだから、難しいと捉えるよりも楽しいと捉えてわくわくした方が良いのではないかと思います。そのために、自分にとってのキャリアは何かということの中から、何が出来るのか、それから何がやりたいのか、自分自身を知る努力をしていただきたいと思います。一方で、今の世の中がどういう環境にあって、どういう変化がありそうなのか、最低限求められる人材要件はどのレベルなのか、自分に市場価値があるのかといったことをしっかりとシビアに考えて、前向きに自分の能力開発を進めていくことがとても大事ではないかと思います。

分野: リーダーシップ開発/倫理/価値観 |スピーカー: 村尾佳子

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