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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 松下幸之助の経営哲18人生観④礼の本義 (日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学/岩崎勇)

松下幸之助の経営哲18人生観④礼の本義

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

16/12/23


宇宙観から始まる松下幸之助の経営哲学のうち第三の側面である「人生観」について解説していますが、これはさらに次のような項目に分けられます。
①人生の意義②天分の自覚③人間としての成功④礼の本義⑤信仰のあり方⑥礼としつけ⑦悩みの本質⑧健康の原理

今回はその続きで、「礼の本義」についてお話します。


・礼は、人間が人間本然の生活に入る第一歩である。礼を知り、これを守ることによって、人間生活の秩序が保たれ、平和の道が開ける。
・礼は三つに分けられる。第一の礼は宇宙根源の力に対する礼である。第二の礼は、人間に対する礼である。第三の礼は、物に対する礼である。
・第一の礼は、信仰に生きることである。この第一の礼を基本として、第二、第三の礼が定まり、ここに生活の基礎が置かれると、繁栄の生活が
生まれる。


松下幸之助は礼について、以下の3点をいっています。つまり、第1に、礼は、人間が人間本然の生活に入る第一歩であり、礼を知ってこれを守ることによって、人間生活の秩序が保たれ、平和の道が開かれます。第2に、礼は、次の3つに分けられます。すなわち、第1が宇宙根源の力(キリスト教的に言うと神様で、日本的に言うと仏様のこと)に対する礼、第2が人間に対する礼、そして第3が物に対する礼です。第3に、第1の礼というのは、宇宙根源の力に対する信仰に生きること、つまり宗教的な信仰心で生きることであって、第1の礼を中心・基本として、第2、第3の礼が定まり、ここに生活の基礎が置かれると、繁栄の生活が生まれます。

彼は、人間と宇宙根源の力とは、次の3つの線で結ばれているとしています。第1に、「生命力の線」で、この生命力を与えている宇宙根源の力に対する感謝が、宇宙根源の力に対する礼であり、第2に、「心的法則の線」で、人間の心と心との交わりに対する喜び、敬愛が、人間に対する礼であり、第3に、「物的法則の線」で、勿体無い!という物に対する尊重が、物に対する礼である。
このように、彼の哲学は、人間から直接入らず、いつも宇宙から始まり、ここから始まるとぶれませんが、人間から入ると、人間のエゴが入るので、ぶれてしまいます。宇宙には法則があり、その真理に基づいて人間が行動する時に、成功、幸福、繁栄が約束されます。
中国で五常と言って君子が備えなければならない五つの徳に「仁・義・礼・智・信」があります。「仁」は愛情、「義」は正しいこと、「礼」は礼儀で、「智」は知識、「信」は信頼です。このような五常の内の一つの、「礼」として入っているのですが、やはり普通は人間関係、上下関係、あるいは社会的な生活をしていく上での礼を言っています。この場合、人間はどこから来たのか、人間の故郷はどこかということです。これは宇宙からです。このことを考えると、やはり宇宙に対する礼が一番基本となります。そしてこの宇宙の法則に従って生活することが重要であり、動物・生物も全部宇宙の法則に従っています。ところが人間だけ少し知恵があるため、その法則に従わないで好き勝手なことをして地球環境破壊などをしています。本来的に、自然に対する正しい礼があれば地球環境などをもっと大切にすることでしょう。
この他に、彼は物的法則と心的法則を考えます。すなわち、ニュートンの自然の万有引力の法則等の物的法則と、心的な法則です。この宇宙で示されている物及び心についての正しい真理を理解して、それを敬いながら考え、生活することが、一番平和で、成功して、繁栄する生活スタイルです。したがって、宇宙と人間と物に対するそれぞれの礼があって、それは人間に対してだけでなく、宇宙とか物に対してまで広く礼を考えています。

第1の礼―信仰
人間の本質は、宇宙根源の力から人間としての生命力と繁栄・平和・幸福を導く使命が与えられています。このような本質を認識自覚すると共に、その本質を具体化していく生活態度が必要であり、礼は、これらを導く原動力となります。このように、繁栄・平和・幸福(PHP)ないしそれらを導く使命が生命力として与えられていることに対する感謝・祈念することが第1の礼です。そして、これが本来の信仰であり、ここから安心立命の気持ちや生活に喜びが湧いてきます。

第2の礼―道徳
第2の礼は、人に対する礼であり、愛と尊敬を持って人に接することです。人間には、繁栄・平和・幸福を導く使命が与えられているので、お互いの人格を認め合い、日常生活において協力し、助け合っていくことが大切です。

第3の礼―経済
第3の礼は、物・自然も宇宙根源の力によって創られ、動かされているので、もの・自然に対する礼です。具体的には、空気・水・太陽等に対する感謝、動物を愛する気持ち、機械や家具等を大切にする気持であり、物・自然に対してそれが本来持っている使命・価値を十分に生かすようにすることが大切です。

松下幸之助の経営哲学のうち人生観では、「礼の本義」に関して、礼は、人間が人間本然の生活に入る第一歩であり、この礼を知り、守ることによって、人間生活の秩序が保たれ、平和・繁栄・幸福がもたらされる、としております。


分野: コーポレートガバナンス |スピーカー: 岩崎勇

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