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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 松下幸之助の経営哲学16 人生観② 天分の自覚 (日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学/岩崎勇)

松下幸之助の経営哲学16 人生観② 天分の自覚

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

16/11/15


宇宙観から始まる松下幸之助の経営哲学のうち第三の側面である「人生観」について解説していますが、これはさらに次のような項目に分けられます。
①人生の意義②天分の自覚③人間としての成功④礼の本義⑤信仰のあり方⑥礼としつけ⑦悩みの本質⑧健康の原理

今回は前回の続きで、「天分の自覚」についてお話します。

① およそこの世に、同じ物は一つもなく、同じ人間は一人もありません。おのおのその使命を異にし、その道を異にしております。
② すべての人を、同じ型にはめ、同じ道を歩ませようとすることは、自然の理にもとることとなります。
③ 人みな異色異行、そのままに天分を伸ばしていくところに、自分も生き、全体も生きる道があります。そこに真の自由が生まれ、真の繁栄・平
和・幸福が築かれてまいります。

彼は、「天分の自覚」について、次の三つのことを言っています。第一に、この世の中には同じ物は一つもなく、同じ人間も一人もいません。また、それぞれの使命が異なっていて、その使命を果たす道を異にしている、ということです。第二に、全ての人を同じ型に填(は)めて同じ道を歩ませようとすることは自然の摂理にもとることとなって、間違いである、と言っています。第三に、人は皆異色異行、色が異なり、行いが異なっています(異色異行)。それゆえ、そのまま各人の天分を伸ばしていくところに、自分も生き、全体も生きる道があります。そこに真の自由が生まれ、真の繁栄、平和、幸福(PHP)が築かれる、といっています。

同じ人間は一人もいない
「同じ人は一人もいない」ということですが、これは、各人の遺伝子が全部違うので、当然のことであって、異なること自体が良いことです。そして、例えば、ペスト等といった病気でも、ほとんどの人はペストに罹(かか)ると、亡くなってしまうけれども、罹っても生き残る人がいます。このように、恐ろしい病気や自然環境の大変化といった時に、変化に適応できる人が、少数ですが、必ずいます。このような時の為に、いろんな人が存在しているということが、人類が死滅しないで、進化発展のためには必要なのです。このように、異なっていることこそが非常に大事で、多様性がある方が良いわけです。言い換えれば、同じ人がいない、すなわち人間の使命や天命も全て異なっている、ということが宇宙の真理です。この観点から見れば、人を同じ枠にはめ込もうとして、規則を作って縛り上げて同一にしようとすること自体、真理に反しており、社会の進歩向上に繋がらない、ということです。


好き嫌いは本質的なもの
例えば、好きな色やお酒について、好き嫌いは本質的なものであり、人によって違うし、それについて特別な理由があるわけでもなく、そのような心が本来与えられています。また、特にお酒に関しては体質の問題もあるでしょう。そこで、全ての人や物は天与のものがあるので、それぞれの個性あるいは天命に応じて、自分の個性を活かして、しかも全体として秩序を保って、生成発展する社会を形成するように努力することが重要です。

複雑化は文化の進歩
逆に言うと、例えば、資本主義、共産主義やイスラム原理主義というような種々の主義がありますが、それらの主義一つで全てに対応していこうとすることは間違いで、多様性があった方が良い、ということです。また、二元論は、例えば、白か黒というように、グレーゾーンを認めないという考え方ですが、これは本来的に真理に反しています。すなわち、多様性があることこそが真理なので、あまり人間の学問に中毒されたような弊害に走ることは良いことではなく、もっと自然の摂理に従って多様な方が良いことです。すなわち、人は皆異色異行、そのままでよく、個々の天分を制限なく、自由に無限に活かしていける社会が望ましい、と言っています。

異色異行にして同行の社会
このことによって、異色異行にして同行になり得えます。このような状況の下において、自分も活き、他人も活き、社会全体としても活きます。そして、これを根本から支えるのが民主主義であり、天与の姿や個性を尊重するものです。それゆえ、これを保証してやることが重要です。すなわち、それぞれの人はそれぞれ違うことをやりつつ、全体としてはある一定の秩序を保っていっているという制度作りが重要です。言い換えれば、個性を伸ばし、自分の能力を発揮しながら、しかも全体としての調和を保つことによって、豊かで平和な社会と人間の幸せが生まれます。

松下幸之助の経営哲学のうち人生観では、「天分の自覚」に関して、人みな異色異行、そのままに天分を伸ばしていくところに、自分も活き、全体も活きる道があり、そこに真の自由が生まれ、真の繁栄・平和・幸福(PHP)が築かれてくる、と言っています。

分野: コーポレートガバナンス |スピーカー: 岩崎勇

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