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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 松下幸之助の経営哲14「「信と解」 (日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学/岩崎勇)

松下幸之助の経営哲14「「信と解」

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

16/11/09

【テーマ:松下幸之助の経営哲学】
(1)①②概論、(2)宇宙観:①繁栄の基、②生成発展、③大義、④調和の本質、⑤自然の恵み、⑥素直な心、(2)人間観:①人間の目的、②人間性、③理性と本能、④善と悪、⑤欲望と善悪、⑥信と解

1 はじめに1 はじめに
松下幸之助の経営哲学をシリーズでお話しています。
【松下幸之助の哲学の内容】
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松下幸之助の経営哲学のうち第二の側面である「人間観」について引続き解説していますが、人間観はさらに次のような項目に分けられます。
【人間観の内容】
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このうち前回「欲望と善悪」についてお話ししましたが、今日は、「人間観」の最後ということで、「信と解」についてです。

2 人間の本質という人間観の内容
「信と解」について松下幸之助は、次の三つのことを述べています。
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3 活動を能率化する原動力
まず初めに、彼は、お互いに「信と解」があると活動が効率化する、と述べています。
 人間関係について考えてみてください。お互いどういう関係が一番良いのかということを考えた場合、相手を理解し、信じられることが非常に重要です。そして、相手を信じるためには、まず相手を「理解」することから始める必要があります。相手のことが分かっていないのに信頼できないからです。ある程度の期間の付合いがある場合は、どの位までなら信じられるか、というのが経験則で分かってきます。他方、初めて会った人を信じろと言っても、無理があります。お互いに日常的な生活や商売をやりながら、まずお互いを理解し、どの位信じられるかを徐々に決定していきます。これは日常生活でも、商売でも同じです。

4 人間関係
人間関係と一言でいっても、種々の関係があります。その中でもぜひ目指したい理想的な関係は「Win-Win関係」です。これは、お互いに良い関係を保って、パイを大きくし、お互いの分け前を増大し、ハッピーになろうというものです。これは、お互いに信じあって何かを協力してやることで、シナジー効果を引き出す関係です。つまり、1+1=2ではなくて、1+1=3や30、300になるような効果を引き出すものです。そうしたシナジー効果を発揮できるのは、お互いに「Win-Lose」ではなくて、信と解を前提とした「Win-Win関係」がある場合だけです。

5 信ずる心がよい結果をもたらす
そのためには何が必要かというと、「相手を理解し、信じること」が必要になってきます。これを別の表現で言うと、「ブレーキをはずし、アクセルを踏みこむこと」です。要するに、シナジーとは相乗効果のことを意味しますから、アクセルを踏み込むためにはブレーキをはずさないといけません。私たちは、疑っている時というのはブレーキをかけている状態なのです。疑っているとブレーキをはずせません。ブレーキをはずすためには信じないといけません。信じるためにはまず理解しないといけません。さらに、活動を能率化するためには、アクセルを踏みこむことが非常に重要になってきます。お互いに協力してやっていることが、お互いのためになる、ということが見えてくる、とアクセルが踏みこみやすくなります。そして、その前提として「信と解」が必要である、ということです。
商売の世界では、「売掛」「買掛」という相手を信頼した取引がありますが、これは一定の「与信限度」を前提しています。つまり、与信限度とは、「信用を与えられる限度」のことですが、それが徐々に大きくなるわけです。信じられる幅が広くなっていくということです。途中で裏切ったりすると与信限度が低くなったり、マイナスになったりして、あの人のことは絶対信じない、というようなことになるわけです。

6 信と解は車の両輪
このように、お互いに相手のことをよく理解し、信じあい、Win-Win関係を保ちつつ、シナジー効果を発揮し、繁栄した幸せな社会を構築していこうということが、この話の肝になります。

7 まとめ
 松下幸之助の経営哲学では、「人間観」における「信と解」が、活動を能率化するために、重要視されています。すなわち、信があっても理解が伴わなければ、判断の正確さを欠いて迷走してしまったり、逆に理解があっても信が伴わなければ、信念の弱さで物事が渋滞してしまったりします。そのためお互いに素直な心で信と解とを兼ね備える必要があり、そうすることによって信頼でき、物事が円滑かつ迅速に進んで繁栄した幸せな社会が導けるというお話でした。

〔参考〕松下幸之助『松下幸之助の哲学』PHP文庫

分野: コーポレートガバナンス 財務会計 |スピーカー: 岩崎勇

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